性格類型論(personality typology)
○ 性格類型論
性格をいくつかの典型的な例にあてはめて、タイプ別に分類する方法。
直感的に個人の全体像を理解しやすく、人に説明したり異なる類型の人と比較することができる。
一方で、個人のすべての側面を特定の類型でとらえようとするあまり、個人差がとらえられなかったり、複数の類型の特徴をもっている場合や、どの類型にも分類されない中間タイプが無視されるおそれがある。
クレッチマーの気質分類(Kretschmer's typology of temperament)
☆体型:肥満型(pykric)
気質:循環気質(cycloid)
性格:大らか、社交的
精神疾患:躁鬱病(bipolar disorder)
☆体型:細長型(leptosomic)
気質:分裂気質(schizoid)
性格:繊細、非社交的
精神疾患:統合失調症(schizophrenia)
☆体型:闘士型(athletic)
気質:粘着気質(phlegmatic)
性格:几帳面、頑固
精神疾患:てんかん(epilepsy)
○ユングの機能類型(Jung's psychological types)
心的エネルギーの向かい方によって、自己に関心があつまりやすい内向型(introversion)と、外界の刺激に影響を受けやすい外向型(extroversion)に分類し、さらに心的エネルギーの機能形式を「思考(thinking)・直観(intuition)・感情(feeling)・感覚(sensing)」に分類し、これらを組み合わせた8類型を見出だした。
○シェルドン (Sheldon、W.H.)
体型の発生的要因に注目して、消化器系など内臓の発達がよく、肥満型の内胚葉型、骨や筋肉の発達がよく、直線的で重量感のある中胚葉型、神経系・皮膚・感覚組織の発達が優位で細長い体格の外胚葉型の3体格を想定した。
内胚葉型=内臓緊張型,中胚葉型=身体緊張型,外胚葉型=頭脳緊張型に分類した。
○シュプランガー(Spranger、E.)
6つの基本的な生活領域を考え、どの領域にもっとも価値をおき、興味をもっているかで生き方の分類をした。
☆理論型
事物を客観的に見て、論理的な知識体系を創造することに価値をおく。
☆経済型
事物の経済性、功利性をもっとも重視する。
☆審美型
繊細で敏感であり、美しいものに最高の価値をおく。
☆宗教型
神への奉仕、宗教体験を重視する
☆権力型
権力を求め、他人を支配しようとする。
☆社会型
人間を愛し、進歩させることに価値をおく。
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