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【ネタバレあり】公認心理師・臨床心理士がプリキュアオールスターズFを見て壮絶に後悔した件

君はプリキュアオールスターズFの勢いを知っているか

15日から公開されたアニメ『プリキュア』の劇場版最新作『映画プリキュアオールスターズF』が、シリーズ史上最高のオープニング興行成績を記録し、シリーズ史上最高となる15億超えを狙える大ヒットスタートを切った。

『映画プリキュアオールスターズF』シリーズ最高オープニング興収のヒット 15億円超えも視野に

トニカクヤバイ…勢いがヤバい…それがプリキュアオールスターズF。一部劇場では入場者特典がすでにないらしい。

9月15日から全国60万個限定で大人も子どもももらえる入場者プレゼント《Film Collectionクリアカード》の配布が決定した。
 すでに発表している中学生以下の小人を対象とした入場者プレゼント《復活!ミラクルライト》に加え、これまでに「プリキュア」シリーズを応援してくれたファン、大人も含めた入場者プレゼントを追加で用意した。デザインには、これまでの映画ビジュアルを使用しており、種類はなんと全20種。

映画『プリキュア』大人にも入場者特典配布へ クリアカード全20種類!新場面カット公開

冷静に考えてみるとランダム20種は地獄仕様なのだが、ぶっちゃけ20回くらいはリピっても問題ない気はしている。感想は後述しよう。

典型的な後天的プリキュアおじさん(子どもが生まれてからプリキュアにハマったタイプ)でも初日鑑賞をキメてしまうくらいヤバい。正直鑑賞直後から感想をつぶやきたくてしょうがなかったが、そこは最低限文化的に配慮のあるオタクである。何度も脳内再生を繰り返しては涙を流していたが、そろそろネタバレありの感想も許されるだろう。ということで投下だ。

開始3分くらいで心が死ぬ

詳細は省くものの本編開始直後にキュアスカイ、キュアプレシャス、キュアサマーという最近の主役キュア3人がスクリーンに登場する。すでにこの時点で涙腺崩壊していたことを恥ずかしながら記載しておこう。エモ…あまりにもエモ…よくよく考えてみれば少し前まではキュアプレシャスと一緒に毎週日曜日はごちそうさまでしたを言っていたし、その前の年はキュアサマーと一緒にトロピカル部をしていたはずだ。当然といえば当然だが本編終了後は彼女たちに会う機会はない(あるいは激減する)。もしかしたら二度と会えないかも…と思っていたキャラ達との再会。しかも大スクリーンで。オールスターズだから当然だといえばそれまでだが胸が熱くならないはずはない。過去作主人公と最新作の主人公が一緒の画面にいるのはいつ見てもマジで熱い。

CV.加隈亜衣さんの破壊力

言葉は不要だと思うが一応。加隈亜衣さんは「ヒーリングっど♥プリキュア」でラビリンを演じ、「ひろがるスカイ!プリキュア」ではキュアプリズム/虹ヶ丘ましろを演じておられる。パートナー妖精を演じて数年後にプリキュアを演じるというパターンである。そして目の前の大スクリーンには同じ声優さんが演じたパートナー妖精とプリキュアが映っている。そしてその声優さんの推しキュアであるキュアグレースがいる…

お気づきだろうか…すでに情報量が多い…情報量が多いのだ。
正直このあたりで人間に受け入れられる情報量を超えたと感じた。ただただ最高だ。

CV.坂本真綾さんの破壊力

「キュアシュプリーム」は、これまでのプリキュアの中でもクールで、一際ミステリアスな雰囲気を持っていることが大きな特徴。

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公式説明に不足はない。ただ改めて伝えたいのはキュアシュプリームの一人称は「僕」だ。繰り返す、一人称は「僕」だ。

おそらく一部のオタクの心はこの時点にすでにやられていると思うが、本編での活躍ぶりも最高の一言。まさに最強。すべてを超えるプリキュアといっても過言ではない。その活躍ぶりは劇場で見るべきだ。以上。ただ一部ではキャラの掘り下げが不十分だったのでは?という声も見かける。わかるぞ…わかるもののこの映画は73分しかない。完全に妄想でしかないが、本編には描き切れなかった話があり、泣く泣く尺の問題でカットせざるを得なかったのではないだろうか。円盤の特典にしてくれ頼む。

そして壮絶に後悔した話

声優さんの話しかしてないだろ!〇ね!って思った方もおられると思う。お待たせしました。ここからが本編です。ネタバレありでもうまく言葉に出来る自信がないが、本作ではとあるきっかけがあり、78人のプリキュアがスクリーンに集結する。その際に自分の中には存在しないはずの大量の記憶が脳内にぶち込まれる。何を言ってるかわかんないって?俺もだ。アーマードコアでいえば重量過多になりながらも出撃して戦っている状態だ。アーマードコアと違うのは武器パージすることは出来ず、ただただ目の前のスクリーンにくぎ付けになる。そしてスクリーンの情報量がエグい。瞬きすることすら出来ないシーンの連続だ。

恥ずかしながら告白すると筆者が全通したのは5、ヒープリ、トロプリ、デパプリ、ひろプリだけである。つまり、20作中5作(ひろプリはまだ関係していないので適切なカウントでない可能性も)。

残りの15作は自分の中には存在しない記憶ということになる。それが一気にぶち込まれるとどうなるか。答えは簡単だ。エモ…エモ…以外の言葉を失う。それはそれで楽しい。しかし筆者だけかもしれないが、エモいだけではなくしっかり過去作を履修して改めてこの映画を見たいと思いません?間違いなく違う次元の楽しさがある気がする。

ここではっきりとお伝えしたいのは過去作の履修はマストではないけど、すでに過去にプリキュアに触れあったことがある人間にとってはオールスターズFは視聴マストであるということだ。おそらく長くプリキュアに触れ合ってきた方ほど今回映画は心に刺さるはずだ。

かくいう筆者も20作中5作しか全通していないものの、この映画は100点満点中1000点だと思っている。しかし、20作全通していたらどうだろう。1000点どころでは済まないはずだ。少なく見積もっても100000点くらいになるだろう。というわけでもっと人生の早い段階からプリキュアを知りたかった…その意味で壮絶に後悔していることを記載しておこう。

果たして本作は子ども向けなのかどうか

オタクあるあるとして映画視聴後はTwitterで感想を漁ってしまう。その中で「今回はミラクルライトの振り時がわからない」「子どもに見せるならオルメモのほうがいいんじゃね?」的なコメントを見た。一理ある、いや一理ありすぎる。この記事の中で最大のネタバレをするが、本作は明確にこのシーンでミラクルライトで応援してねというシーンはないように感じた(あるいは過去作に比べてこのシーンで使ってねという圧が弱い)。

しかし、それは必ずしも子ども向けでないことにはならないはずだ。その代わりに「君のタイミングでミラクルライトで応援してね」という流れが入っているのが本作だ。各自推しキュアがスクリーンに登場した際には腕がちぎれんばかりにミラクルライトを振るべし。もちろん周囲に注意はするんだぞ。

俺の20年とプリキュアの20年

ということで感想をつらつらと述べてきたが20年の歴史の上に作られた本作はただただ尊いの一言である。人生で一度もプリキュアを見たことがないという方もふらっと劇場に行って楽しめるクオリティになっている(ただし深く楽しむなら色々前提知識があったほうが良い。これはどんなコンテンツも一緒だよね)。

この作品を見てから履修が途中で止まっていた「Yes!プリキュア5GoGo!」の履修を再開した次第だ。オトナプリキュア放送には完走したいと思っている。

公認心理師・臨床心理士とプリキュア

ここまでお読みいただいた方の99%はこのように思っていると思う。
公認心理師・臨床心理士と記載する意味ある???
あまりにもおっしゃる通りすぎてまったく反論ができない。
ただシンプルにプリキュアおじさんから見た感想でよかったかもしれない。

ただ99%の人が気づいていないと思うが、公認心理師は「国民の心の健康の保持増進に寄与することを目的とする」国家資格である。

そして筆者はまさにプリキュアが「国民の心の健康の保持増進に寄与する」コンテンツだと思っている。毎週日曜朝に起きてプリキュアを視聴するのは生活リズムの安定につながるし、何より憂鬱になりがちな日曜のスタート にはピッタリではないだろうか。その後のスーパーヒーロータイムの展開次第ではソウルジェムが濁るが、そこは勘弁してほしい。

なのでここで改めて記しておきたい。公認心理師・臨床心理士的にプリキュアは精神的健康の向上に寄与するコンテンツである。たぶんそのうちどなたかがプリキュア未視聴者と視聴者のQOLの違い等を検証し、学会発表してくれると信じている。優秀な同業者のみなさま、頼みました。

というわけで仕事やプライベートで疲れたあなたこそプリキュアオールスターズFを見るべきである。という記事でした。
『映画プリキュアオールスターズF』 |大ヒット上映中!


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