「朝のかたち」谷川俊太郎との出会いはコカ・コーラの表紙に惹かれたところからはじまった。
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2020/07/15
こんにちは。HACOです。
ほぼほぼ毎日の更新をしていましたが、1ヶ月くらいのちょうど良いところで途切れました。これでゆとりをもって更新できます(笑)
子どものころに本棚で見つけた「コカ・コーラの缶が表紙の本」。
よくわかりませんが、衝撃を受けました。
読んでみたら詩がいろいろ書いてあるなと。最初はそのくらいしか思わず、谷川俊太郎?っていう理解しかないときだった。
それでも、何か気になって読んでいました。こっそりと自分の本棚に持っていって、いまも当時の本が大事に残っています。
偶然の重なりですが、よい本に巡り合えたことに感謝です。
とくに、「朝」のことについての詩のパワーに影響を受けました。
また朝が来てぼくは生きていた
衝撃というか、風圧に押されたような感覚でした。ふわああああああという感じ。何だこれは!というパワーを感じたのを覚えています。子どもなので深くはわかりませんでしたが、何かの力を感じたのは確かでした。
そういう純粋経験をすることができたのは、ラッキーだったと思います。
この詩も、ものすごく力を感じる作品でこころに残っています。静と動というか、朝のもつ力、時間を支配しているかのような力、包み込んでくれるような優しさなど。
昨夜から思いつめていたことが
果てのない荒野のように夢に現れ
その夢の途中で目覚時計が鳴った
硝子戸の向こうで犬が尾を振り
卓の上のコップにななめに陽が射し
そこに朝があった
朝はその日も光だった
おそろしいほど鮮やかに
魂のすみずみまで照らし出され
私はもう自分に嘘がつけなかった
私は<おはよう>と言い
その言葉が私を守ってくれるのを感じた
朝がそこにあった
蛇口から冷たい水がほとばしり
味噌汁のにおいが部屋に満ち
国中の道で人々は一心に歩み
幸せよりたしかに希望よりまぶしく
私は朝のかたちを見た
(谷川俊太郎『朝のかたち』より)
いま、読む方がよりこころにグッとくるものがあります。それだけ、あの頃よりも、たくさんの朝を経験しているいまだからこそ、感じられることも増えているのだと思います。
言葉の力に驚かされる限りです。
これもシンクロニシティな偶然な出会いですが、「朝のかたち」のコカコーラ・レッスンの章には、ロールシャッハのテスト図版の詩までありました。
当時は、そんなこと知る由もなかったですが、いま思うとロールシャッハ・テストとの出会いも興味深いですね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今日もよい一日を。
それでは、また。
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