慢性痛ケアお役立ち情報|心身セラピストしむひで

作業療法士 臨床心理士 公認心理師 慢性痛改善セラピスト 身体志向トラウマセラピスト

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最近の記事

慢性の痛みに対して、マインドフルネスは、なぜ有効なのか?

はじめに マインドフルネスは、ビジネスの世界でも注目されるようになっていますが、慢性の痛みを緩和するために非常に有効です。 これは、痛みの知覚と反応を変える心理的・生理的なメカニズムを通じて行われます。 具体的には、痛みに対する注意の再構築、ストレスの軽減、自律神経系の調整、脳の可塑性の向上が含まれます。 これらの要素が相互に作用し、慢性痛の管理に強力なツールとなります。 慢性の痛みとは? 慢性の痛みとは、通常3~6ヶ月以上続く持続的な痛みを指します。 これは、身体の

    • 痛みが長引く要因のひとつ、中枢性感作とは何か?

      痛みが長引く要因として知られるようになってきた、 中枢性感作について取り上げます。 中枢性感作とは? ちょっと言葉が専門的で、難しそうという印象を受けるかも 知れません。 できるだけわかりやすくご説明したいと思います。 中枢性感作(Central Sensitization)とは、 脳や脊髄といった中枢神経系が過敏になり、 痛みを感じやすくなる状態のことを指します。 この現象は、痛みが長引く原因の一つであり、 普段は痛みを感じない刺激でも、 痛みを強く感じるようになり

      • 運動が、慢性の痛みの予防と軽減に効果的な理由:スポーツとの違いから考える

        「運動」は、慢性の痛みの予防と軽減において、「スポーツ」よりも適していることが多い。 これは、運動が個々の身体状態や痛みのレベルに応じてカスタマイズでき、無理なく継続できるためです。 今回は、両者の違いから、運動の効果を考えてみましょう。 運動とスポーツの違い まず、「運動」と「スポーツ」の違いについて明確にしましょう。 運動(Exercise): 目的:健康維持や改善、リハビリテーションなどが主な目的。 形態:ウォーキング、ストレッチ、ヨガ、軽いエアロビクスなど、

        • 慢性の痛みの治療における多様なアプローチの重要性

          慢性の痛みの治療において、多様なアプローチが重要であると言われます。今回は趣向を変えて、事例を取りあげてこの点について考えてみます。今回取り上げる夏樹静子氏の事例から学べるのは、身体的な治療だけでなく、心理的、社会的な要因も含めた包括的なアプローチが必要であるということです。また、絶食療法のような極端な方法に至る前に、患者様との信頼関係を築き、心理療法や自律訓練法などの方法を試みることが効果的であると示されています。 はじめに慢性の痛みは、患者様の生活の質を著しく低下させる

        慢性の痛みに対して、マインドフルネスは、なぜ有効なのか?

          腹式呼吸と胸式呼吸の使い分けは、慢性の痛みや疲労、自律神経バランス、ストレス管理において極めて重要

          呼吸は、私たちが日常的に行っている最も基本的な生命活動です。しかし、この基本的な行為を意識的に調整することで、慢性の痛みや疲労、自律神経のバランスを整え、ストレスを効果的に管理することができます。 とくに、腹式呼吸と胸式呼吸の違いとその効果を理解し、適切に使い分けることが健康と幸福感の向上に繋がります。 本記事では、まず慢性の痛み、慢性の疲労、自律神経バランス、ストレスについて説明し、それらが腹式呼吸と胸式呼吸とどのように関連しているのかを掘り下げていきます。 1. 慢

          腹式呼吸と胸式呼吸の使い分けは、慢性の痛みや疲労、自律神経バランス、ストレス管理において極めて重要

          運動は、慢性の痛みや疲労、自律神経バランス、ストレス管理のための強力なツール

          現代社会では、慢性的な痛みや疲労、自律神経の乱れ、ストレスに悩む人が増えています。これらの問題を解決するためには、運動が非常に効果的です。運動は身体だけでなく心にも良い影響を与え、全体的な健康を促進します。本記事では、まず慢性の痛み、慢性の疲労、自律神経バランス、ストレスについて説明し、それらが運動とどのように関連しているのかを掘り下げていきます。 1. 慢性の痛み 慢性の痛みは、3ヶ月以上持続する痛みを指します。日本人の4人に1人がこの痛みに苦しみ、生活の質を低下させる

          運動は、慢性の痛みや疲労、自律神経バランス、ストレス管理のための強力なツール

          身体感覚を理解することが、慢性の痛みや疲労、自律神経バランスの調整、ストレス管理の鍵

          現代社会において、多くの人々が慢性的な痛みや疲労、自律神経の乱れ、ストレスに悩まされています。これらの問題は、身体感覚の理解と調整を通じて改善することができます。本記事では、まず慢性の痛み、慢性の疲労、自律神経バランス、ストレスについて説明し、それらが身体感覚とどのように関連しているのかを掘り下げていきます。 1. 慢性の痛み 慢性の痛みとは、3ヶ月以上持続する痛みのことを指します。原因は多岐にわたり、特定の病気や外傷、さらには心理的社会的なストレスが引き金になることもあ

          身体感覚を理解することが、慢性の痛みや疲労、自律神経バランスの調整、ストレス管理の鍵

          「ストレス」と「慢性の疲労・痛み」—ゆっくり動くことで、心身を癒す

          「ストレス」と「慢性の疲労や痛み」は、密接に関係しており、互いに悪循環を生み出す可能性があります。ゆっくり動くことで、自律神経バランスを整え、ストレスを軽減し、慢性の疲労や痛みの改善を目指すことができます。 慢性の疲労・痛みとは 慢性の疲労は、6ヶ月以上つづく疲労を指します。慢性の痛みは、3ヶ月以上つづく痛みを指します。慢性の痛みは、ケガや病気が治っているのに、病院で検査をしても異常がみつからないのに、頭痛、腰痛、関節痛など、様々な部位に現れる可能性があります。慢性の疲労

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          慢性的な痛みとストレス管理のポイント—―「自律神経バランス」と「セルフケア」

          「自律神経バランス」を整える「セルフケア」の実践の大切さ 「自律神経バランス」を整えることと、「セルフケア」の実践は、慢性的な痛みの管理とストレス軽減において、極めて重要です。自律神経が適切に調整されることで、身体は回復し、心身のバランスが取れるため、日常的なストレスにも、より強く対処できるようになります。本記事では、これらの要素がどのように相互に関連し、個々の健康維持にどう役立つかについて掘り下げていきます。 慢性的な痛みとは 慢性的な痛みは、3ヶ月以上続く痛みを指

          慢性的な痛みとストレス管理のポイント—―「自律神経バランス」と「セルフケア」

          「ストレスの時代」から「トラウマの時代」へ

          わたしたちの生きるこの時代は、「ストレスの時代」から「トラウマの時代」へと、大変動期にあるといわれます(津田,2019)。 言い方を変えれば、もはや「ストレス」の枠には収まらない別種の新たなストレス、つまり「トラウマティック・ストレス」が表面化していると言えるのではないか(津田,2019)、ということです。 この場合のトラウマとは、診断基準に含まれている単回性のトラウマ(PTSD)、複雑性トラウマといった、命に関わる危険に遭遇するもの以外に、診断基準には含まれていないです

          「ストレスの時代」から「トラウマの時代」へ