見出し画像

九州旅行ダイジェスト① 大分・別府編

 先日弾丸旅程で九州に行ってきたので、備忘録もかねて記事にしたい。
 別府では、温泉→メシ→温泉→酒屋→ホテルで就寝→温泉(翌日朝)という行動をとったが、以下では温泉とそれ以外を別々に紹介する。

別府と言ったらやっぱり温泉

 別府に来たのは人生で初めてであったが、温泉で有名な街ということは知っていた。今年の冬は個人的に結構寒さが体に応えていて、温泉に入って体をあっためようというのが今回の旅行の目的の一つであったから、別府駅に着くなり温泉を目指すことに。普通なら温泉宿に入るところであろうが、一人旅だったことや旅費の節約のため、リーズナブルなホテルを予約し、公衆浴場をめぐることとした。

別府駅正面 19時前くらいに到着

海門寺温泉

 まず初めに向かったのは海門寺温泉というところ。別府駅から徒歩5分もかからないところにある。

海門寺温泉の正面

 中に入ると受付におばあさんがおり、入浴料などを払って温泉に入ることとなる。入浴料は350円。自分はタオルや石鹸を持っていなかったので、ハンドタオルとボディーソープも購入。合計で800円はしなかったと思うが、貴重品入れのロッカーに100円吸われた。
 中は普通の温泉。シャワーが複数あり、浴槽は熱いものとぬるいものが1つずつ。シャワーで体を洗って、いざ温泉へ。
 熱い温泉はその名の通り本当に熱い。かなり寒い日だったので熱い温泉にまず3分くらい入って全身をあっためる。次に隣にあるぬるい温泉へ。こっちはお湯の温度が40℃ない感じで、結構長く入ってもやけどしたりのぼせたりしないと思う。ぬるい温泉が気に入ったのでこっちには10分くらい浸かる。そのあとに再び熱い温泉に少し入って寒い外気に耐えられるくらい体をあっため、脱衣所へ。
 体をふいて服を着る。ドライヤーは持ち込みはできたが備え付けられていなかったので、髪が濡れたまま温泉を出ることに。まあいくら冬の夜とはいえ、歩いていれば自然に乾燥するだろう。
 ここの温泉は駅から近く外見もしっかりしており、中の設備も整っているので、かなり行きやすいと感じた。手ぶらで行くと入浴に関する料金が比較的高くなると感じたが、普通におススメできる。

竹瓦温泉

 次に訪れたのは竹瓦温泉というところ。別府駅からだと徒歩10分くらいかかる。

竹瓦温泉の正面 風情がある

 ネットを見ると結構おススメされていて気になったので行ってみると、正面玄関は歴史を感じる日本建築で、お寺みたいな感じもする。引き戸を開けて中に入ると、正面が団らんスペースで、右側に受付。受付の隣に入浴料などを払う券売機があり、そこで券を買って受付に見せれば温泉に入ることができるというシステム。ここは普通の温泉以外にも砂風呂というものもあったが、今回は普通の温泉を選択した。入浴料は300円だったと思うが、ここでもタオルやボディーソープを購入したため合計で700円以上払った。
 ここの温泉はかなり特徴的だった。脱衣所と温泉が区切られていないし、シャワーがない。さっき別の温泉に入ったとはいえ、さすがに体洗わずに浴槽に入るのは問題なので周りの客がどうしているか少し見てみたところ、桶で温泉のお湯をすくい、それを体にかけ流してから入浴していた。全員がボディーソープとかで体を洗ってから入っているわけではなさそうだったし、まあ極端に汚れているとかじゃなきゃいい感じなのかな。
 とりあえず、郷に入らば郷に従えということわざの通り、置いてある桶で浴槽からお湯をすくい何回か体にかけ流したあと、温泉に浸かる。他の客に何も言われなかったしこのスタイルで問題はないと思う。
 温泉は40℃を少し超えるくらいの温度。ちょうどいい。5分くらい入った後一回水を浴び、そのあともう一回5分くらい浸かる。体を冷やした後に温泉に入るとちょっと痺れる感覚がして気持ちいいね。
 温泉から上がった後はちょっと時間があったので団らんスペースで少し休憩。温泉といったらビン牛乳なので自販機で買おうとするが、よく分からない乳酸菌飲料が出てきた。まあでもこれはこれで美味しかったからいいや。ここもドライヤーがなかったので自然乾燥に任せ、町散策に向かう。
 建物に風情があったりシャワーがなかったりといった、昔ながらの温泉を味わえるいい温泉だった。駅からも遠くないし、普通の温泉以外にも砂風呂という変わったものもあるから、別府に来た際はぜひ訪れてみてほしい。なお、周辺にいかがわしい店が複数あったので、夜に(特に一人で)訪れるときは多少注意したほうがいいかも。

春日温泉

 翌日の朝、別のところに向かう前に時間があったので温泉に入ることにした。訪れたのは春日温泉というところ。別府駅からだと徒歩3分くらい。

春日温泉の正面 右の通路の奥が温泉

 入口が少しわかりづらかったが、正面の引き戸ではなく右の通路を進むと温泉がある。通路の入り口に受付があり、おばあさんが対応してくれた。入浴料は250円。ここでは石鹸やタオルの販売・貸し出しはしていないそうだが、タオルを借りたいと申し出たところ備品を貸してくださった。本当にありがたい。
 温泉はかなりこじんまりとしている。小さめの浴槽が一個あり、その周りに荷物置き場や鏡、座る場所がちょっとある感じ。前日に訪れた竹瓦温泉と同じで脱衣所と温泉が分かれていないし、シャワーもない。
 桶でお湯をすくって何回か体にかけ流した後、浴槽に入る。ここの温泉は少し熱めだが、風が入りやすい構造なのでちょうどいい。5分くらい入ったあと浴槽を出て体を冷ます、という行動を3回繰り返して春日温泉を後にした。客は自分だけだったのでかなりくつろげたし、朝から温泉に入って体をあっためられたので、昨日までの疲れを完全に飛ばすことができた。
 ここの温泉は入浴料が安いのがいい。あと風通しのいい建物ゆえ涼しい風に当たることができ、天然の水風呂のようになっている点も個人的に気に入った。浴槽が狭いので、朝などの人の少ない時間帯に訪れるのが良いだろう。あとタオルは持っていくべきであった。

温泉上がりのグルメ

西野食堂

 海門寺温泉を上がったところでおなかが空いてきたのでメシを食うことに。どういう飲食店があるかもよく分からなかったのでとりあえず街をぶらぶらする予定だったが、海門寺温泉から北に少し行ったところに食堂があることを発見。ローカルなごはん屋に行きたいと思っていたのでちょうどいい。東洋一の味と看板に書いてあるし味は大丈夫だろう。

 西野食堂というお店はどうやらおじさんが一人で切り盛りしているようで、自分が入った時には店主の方のほかに女性客が一人。メニューで悩んでいると、どこから来たのかと女性客に聞かれた。東京ですと答えると、じゃあとり天食いなと言われたので、とり天定食を注文することに。
 とり天、名前は聞いたことあるが食べたことは無いと思う。天ぷらって普通は野菜や魚を揚げるでしょ?大分では鶏肉も同じようにするのよ、と女性客。言われてみればありそうでない料理だ。
 カウンター席に座ったので、おじさんが調理する様子を目の前で見ることができる。小さめにカットした鶏肉をてんぷら粉に通して揚げている。ジュージューと音がするとともに肉の美味しそうな匂いが鼻に入り、空腹が刺激されてきた。

とり天定食 結構ボリューミー

 10分くらいで提供された。では、いただきます。
 まずとり天をそのままで食べる。衣はサクサクとしっとりの中間くらいで、ちょっと唐揚げみたいな味。多分下味を付けているんだろう。何も付けなくても十分美味しかったが、タレ付けるともっと美味しいと女性客に言われたので試してみる。タレの甘酸っぱい味が淡白な鶏肉にマッチして最高の組み合わせ。こりゃタレ付けるのを勧めるわけだ。美味い。白米も止まることなく、あっという間に完食。ビールとの組み合わせもいいなあと思ったが、その前にとり天を食べ終わってしまった。
 味噌汁やサラダ、漬物などもついて値段は1200円。ちょっと高いかなあとも思ったが、量・味ともに十分だし、ローカルな店でとり天という地元名物を食べるという目的も果たせたので満足。別府に来た際は温泉ついでにぜひ立ち寄ってみてください。

別府ブルワリー

 竹瓦温泉を上がり、髪の乾かしついでに町を散策していると、いつのまにか駅に来てしまった。駅からホテルに行く道の途中で見つけたのが、クラフトビール専門店の別府ブルワリー。クラフトビールは好きだし、温泉上がりのビールは最高なので立ち寄ってみることに。

 結構きれいな建物で一人で入るのは多少憚られたが、他に一人客もいるようなので勇気を出して入店。カウンター席に案内される。

クラフトビール3種類飲み比べ
九州といったらやっぱり鳥刺し

 ビールも5種類ほどあったが、とりあえず3種類の飲み比べを注文。あとおつまみとして九州定番の鳥刺しを頼む。
 ビールは銘柄が書かれたシートとともに運ばれてきた。とりあえず飲もう。上の写真の一番左は「湯あがりペールエール」。口当たり軽くて飲みやすく、それでいてホップの苦みも感じられるのでいいバランス。名前の通り、温泉上がりに飲むのを想定して作られているそうなのでちょうど良い。
真ん中は「オニIPA」。確かに口の中で鬼が暴れているような苦さである。鳥刺しと一緒だと飲みやすくなるね。一番右は「別府かぼすヴァイツェン」。アルコール度数がちょっと低めであり、名前の通り別府湯けむりかぼすという地元のかぼすを使ったビール。柑橘系の香りがしてほのかに甘く、非常に飲みやすい。
 一通り飲み終わったがまだつまみの鳥刺しが残っており、一杯追加注文することに。どれも美味しかったが、一番口当たりが良かった湯あがりペールエールを頼む。美味しくてあっという間に飲み干してしまったが、金銭面も抑えたいし明日も朝から行動するのでここら辺で会計。湯あがりにぜひ訪れてみてほしい。

 温泉上がりに美味い郷土料理とクラフトビールを堪能できてかなり充実していたが、別府ブルワリーからホテルに行く途中でスマホを落として画面が割れ、壊れてしまうという重大ハプニングが発生。幸い予備でタブレットを持っていたから旅に支障はなかったが、完全に酔いが醒めた。スマホもデータが飛ぶことは無く画面を張り替えただけで使えるようになったが、アルコールには注意せねばと改めて感じたのであった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?