見出し画像

インターン日記 #4【スペインでの働きやすさ】

インターンが始まって一か月経ちました。
最初は本当に何をしていいのかわからない状態だったのが、
とりあえずレポートを作ったり、実験のお手伝いを少ししたりするようになりました(といっても、事務作業のようなことが中心で、まだまだプロジェクトに関われるような状態ではありません)。

とにかく海外で働きたい!というモチベーションから参加したインターンですが、
一か月経ってスペインで働くことのメリットやデメリットも
少しずつ見えてきました。
あくまでも、私が勤めている会社(部署)での話で、
一般的に言えることではないと思うのですが、紹介したいと思います。


メリット

残業はめったにない

大体の人は8時から9時までの間に来て、17時には帰ってしまう人がほとんどです。
会社と市内を結ぶバスの時間が8時半着、17時半発と決まっているので、
乗り遅れないようにするためには強制的に仕事を終わらせなければなりません。
自家用車で来ている人もほとんどはこの時間に帰ります。
しかし、今年は例外で試験をする車が多いので18時、19時まで残る人もいるようです(仕事が終わったら二週間ほど休暇を取るそうです)。
もちろん、家に帰って仕事をする必要もありません。

勤務時間内はずっと仕事をしているかというとそうでもなく、
コーヒーブレイクを取ったり、長めの昼食を取ったりと
かなり自由に過ごしています。
しかし、仕事をしている間はみんな真面目にPCと向き合っているし、
仕事中にわからないところも積極的に質問しています。
作業ぶりを見ていますが、非常にてきぱきとエクセルを埋めていったり、やり取りを終わらせているようでした。

パワハラやモラハラ、セクハラは(今のところ)聞いたことがない

よく聞くような上司の問題発言や、その場にいるだけで空気が重くなってしまうような場面に出くわしたことはありません。

上下関係もなく、部下が上司の肩をたたいたり、みんなtuを使って話しています(スペイン語では、初対面の人に対して、目上の人に対してはusted(あなた)を使い、仲のいい人に対してはtuを用います)。


エンジニア職では、女性は二割くらい、男性が八割くらい在籍しています。女性に対しても平等に仕事が振り分けられ、立場の違いを感じる
ことはありません。もちろん、セクハラをすることは全くありません。
私は自動車に詳しいわけでもなく、スペイン語も話せない人形みたいな
存在ですが、
それでもちゃんと仕事をもらえます(いつも申し訳なく思っています)。

とにかく自由

服装も、髪型も、アクセサリーも、タトゥーも、個人の自由に任されています。
実験場では足元が危ないため、ズボンや保護靴を履く必要があったり、
現場で働くスタッフ用のTシャツがあったりと、
安全を守るための規則はありますが、基本的には自由です。
ピアスを開けている人は何人もいるし、タトゥーもおそらく半分以上の人が持っています。

仕事のスタイルも、テレワーク、出社、どちらもしていいことになっています。どうしても現場に来る必要のある業務もあるので、その時は出社せざるを得ませんが。

休暇を取るタイミングも自由で、
どんなにプロジェクトが切羽詰まっていても、前もって申告することで休暇を自分のペースで取っています。
正社員だと年間で20日ちょっと、
インターン生でも、15日くらい取ることができるので、
平日に挟まれている祝日をうまく使って四連休、五連休の休みを作ろうと思っています。

デメリット

新人研修はほぼなし

私の場合は、新人研修のようなものは最初の一日だけ、業務の説明をざっとしてもらった後に、現場を回るだけでした。
そのあとは、メンターの人からプレゼンの作り方を少しずつ教わったり、自分でドキュメントを読んだりと、
いわゆる「仕事の型」みたいなものは全く身についていないまま今に至ります。
それでも、もしスペイン語が話せるならば、気軽に上司に質問できる環境です。
なので、一度言われたことはどんな些細なことでもメモする!
わからなければまず調べた上で、Teamsでもメールでも聞いてみる!ということを徹底しています。


スペイン語が話せないと論外

社内の公用語は英語ときまっているのですが、スペイン人がほとんどなのでスペイン語(もはやカタラン語;カタルーニャ地方で話されている言語)が飛び交っています。
四か月の語学研修だけでは、何を言っているのかさっぱりわからないです。たまにahoraとかvengaとか知っている単語がでてくるくらいで、
あとは雑音のように聞こえます。
業務の中でも、説明が鬼速いので、うなずいているとあっという間に終わっています。

エンジニアは海外のお客さんと話す機会も多いので、英語も話せるのですが、
現場のスタッフは英語はしゃべれない、という人が多いです。

私の会社にかぎらず、スペインでは英語は案外通じないのでできるだけスペイン語に慣れて来ることを本当におすすめしたいです。

自分から言わないと何もしてくれない

新人研修もざっくりしたもので、基本的に自分で仕事を進めるスタイルなので、
わからないこと、もっと仕事をやりたい、今切羽詰まっているから無理、など自分の主張ははっきり言わないとおいていかれます。
わたしは人見知りがあるのとスペイン語が話せない二重苦で、なかなかこれに苦労しています。
メンターの人が日本人なので、メンターに余裕がありそうだったら聞いていますが、
そうするとますますスペイン人のエンジニアとの距離が広がるだけでどうしよう・・・と考えています笑



いまのところ、おそらくスペインで暮らすことは私にとってもファーストオプションではないと考えています。
それは、言語の壁があまりにも大きいことで、もっと仕事をしたいのにチャンスが少ないからです。

スペイン語に自分の時間を投資するだけの価値があるのかどうかは、もうすこし働いてから決めようと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?