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オーシャンズ(2010)

知られざる海と海生動物と人間との関係を明らかに
最新技術を駆使して捉えた摩訶不思議な海の光景は必見

『ニュー・シネマ・パラダイス』の名優ジャック・ペランが『WATARIDORI』(01年)に続いて、共同監督・製作を手掛けた海洋ドキュメンタリー

すでに数多くある海洋ドキュメンタリーとの違いは、「海とは何か」という壮大なテーマを掲げていること。その答えを導くために、まずは海に生きる魚や動物たちのユニークな生態や暮らしぶりがたっぷりと紹介されています。

【ストーリー】
摩訶不思議なムラサキダコ、浜辺でまどろむアザラシやオットセイ、圧倒的な存在感のザトウクジラ、大口を開けたままで泳ぐウバザメ、深海で闘うシャコとカニ、浜辺から海へと急ぐ海ガメの赤ちゃん、それらを狙う鳥たち……、美しく、楽しくも、怖くて、厳しい海に生きる海生動物たちの現実を、最新技術を駆使して捉えた貴重な映像は驚嘆の連続です。

地球上の70%を占め、90%の生命を抱いているという海。しかし、そんな偉大な海が人間たちによって荒されています

網にかかったサメの末路、絶滅した海生動物たち……、物語後半では人間たちの無慈悲な行為に胸がつぶれるような映像が続きます。

海洋汚染や温暖化も人間の愚行が原因。多種多様な海洋生物の生活がいかに人間によって奪われようとしているのか。ペランは「海を守ろう」と静かに、しかし、圧倒的な説得力で呼びかけます。

「海とは何か」。それは決して汚してはならない地球の至宝。観終わった後、その思いを強くするはずです。

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