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ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は生きたまま腸まで届かなくても良い!?

昨日までのコラムで、乳酸菌が人の免疫機能を支える重要な役割を果たしていることが、ご理解いただけたかと思います。

では、ヨーグルトによく見られる、「生きたまま腸まで届く!」と言うキャッチフレーズですが、果たして、生きたまま届かないといけないものなのでしょうか?

そもそも、生きたまま乳酸菌やビフィズス菌が届いたとしても、腸内細菌として腸内に根付くことはないと言われています。

仮に乳酸菌やビフィズス菌が強力な胃酸によるph1.5の強酸を潜り抜けて、小腸や大腸に届いたとしても、2日か3日で死滅していきます。

ヨーグルトメーカーは、強酸にもめげない乳酸菌やビフィズス菌の外郭をガードする加工を施す(技術的なことはわかりません?!)など、可能な限り腸まで届く菌を躍起になって開発してきました。

果たしてその効果はあるのでしょうか?

確かに、生きたまま届けば、2,3日生きた乳酸菌やビフィズス菌が何らかの効果が得られるという研究結果はあると思いますし、私自身もグリコの“生きたままビフィズス菌が腸まで届くBifixヨーグルト”を毎日懸命に食しております!

しかし、生きたまま必ずしも腸まで届ける必要がないことは、TLRのセンサーが反応するのが菌体成分だとすると、納得がいきます。

要するに、乳酸菌の菌体成分に自然免疫が反応しているということです。胃酸により死んでしまった乳酸菌でも、菌体成分にさえ反応してくれればいいのです。

となると、より多くの乳酸菌を腸内に送り込むことが必要となります。菌の数によって、腸管免疫が活性化され健康状態が高まっていくのですから。

もちろん、ヨーグルトを腹いっぱい食べる人はいませんよね!?限度というものがあります。ただ、ヨーグルトだけでなく、発酵食品を中心にいろいろな菌を食すことは、数の面でも種類の面でも効果的かなと思います。