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求人倍率大卒以上の高専生に、なぜキャリア支援が必要?プロッセルが目指す未来

こんにちは!
「高専人を幸せに、そしてその周りの人へ」というビジョンを掲げ、高専人向けのキャリアパートナー事業を展開しているプロッセルの広報チームです。

今回はプロッセルの代表取締役CEO、横山さんにインタビューをしました。長岡高専在学中に学生団体プロッセルを立ち上げ起業した横山さんに、なぜ高専生向けのキャリアパートナー事業を始めたのか、起業して大変だったことなどを深掘りしました!

横山 和輝(よこやま かずき)
1998年生まれ、富山県出身。長岡工業高等専門学校専攻科に入学後、留学先であるフィンランドのビジネスコンテスト(以下、ビジコン)で優勝。帰国後は学生団体・プロッセルを立ち上げ、ビジコンを通した就活支援事業に従事。高専卒業後、2020年に法人化。現在はビジコンだけではなく、eラーニングアプリの提供やインターンの受け入れ、コミュニティの運営などを通して高専人向けキャリアパートナー事業を展開。

サッカー選手を目指して高専に入学…!?

ーー高校から5年間通う高専に入学することは、まだまだスタンダードではないように思います。横山さん自身は長岡高専出身ですが、なぜ高専に入学されたのですか?

『幼い頃から憧れていて…』というストーリーがあったほうが良かったのかもしれませんが、実は中学生の頃は新潟高校を目指し勉強していました。学力は問題なかったのですが、内申点があまり良くなかったので、1つ下の偏差値の学校にするか悩んでいました。

そんな時に選択肢に上がったのが高専でした。テレビでロボコンをみたことがあったのと、偏差値も悪くなかったので。

ーーできるだけ偏差値が高い学校に入りたかったのには、何か理由があったのでしょうか?

2002年にワールドカップが新潟で開催されたことをきっかけに、3歳頃からずっとサッカーをしていました。小学校の頃は全国ベスト8、中学校の頃は全国1位になり、将来はプロのサッカー選手になりたい気持ちが強くありました。

スポーツ推薦で高校を選ぶという選択肢もありましたが、自分がいきたい学校を選べるようにするためには学力もつけたいと思い、中学では勉強もそれなりに頑張っていました。できるだけ偏差値が高い学校に行くことで、将来の進路の選択肢を広げたいと思っていましたね。

ーー明確な目標があったのですね!長岡高専ではどのような勉強をしていたのですか?
電子制御工学科に入り、機械工学、電気電子工学、情報工学などを学んでいました。演習を通して数学や物理の学力を身に付け、実験を通して力学や電気電子回路などの実践力を身につけることを目的としている学科です。

またサッカー選手になるために、英語も頑張って勉強していました。日本だけではなく海外サッカーも選択肢として考えていたからです。ポジションもゴールキーパーだったので、チームメンバーと積極的にコミュニケーションを取る必要があるため、海外のチームに入るには英語力は欠かせません。在学中はフィンランド留学にもいきましたね。


転機となったフィンランド留学

ーーフィンランド留学にも行かれてたんですね!
元々はオーストラリアにサッカー留学に行こうと思い準備を進めていました。そのことを風の噂で聞きつけた先生が、私が学食でお昼を食べていた時にフィンランド留学はどうかと声をかけてくれたんです。

ちょうどその頃、長岡高専とフィンランドの学校が連携し留学プログラムができたタイミングでした。私自身もオーストラリアでセレクションを受ける前に、まずは英語力を身につけたいと思っていたので、フィンランドに行くことを決めました。

ーー結局オーストラリアには行かずに、フィンランド留学をきっかけに今の会社を創業されていますよね?どのような経緯だったのかを教えてください!
留学中にビジコンに参加して、優勝したことをきっかけにビジネスの道に進もうと思いました。

ビジコンのメンバーに就職活動に悩んでいる子がいたのですが、話を聞くと大学3年生の夏から1年間留学をするので日本での就活ができず、泣く泣く1年休学をしないといけないとのことでした。

日本とは反対にフィンランドでは、インターンの期間を設けてから就職するのがスタンダードです。履歴書や面接だけで判断するのではなく、まずは一緒に働き自社にマッチしているかどうかを判断します。

その話を聞いて、就活のタイミングが決まっていることに課題を感じ、就活支援の事業を発表しました。その時のアイディアが今の事業の元になっています。


なんとなく就職先を選んでしまう高専生

ーービジコンで優勝したことをきっかけに、今のプロッセルを創業したのですね。
2019年の夏に帰国し、すぐに学生団体・プロッセルを立ち上げるために動き出しました。そしてコロナ禍の2019年11月に立ち上げ、オンラインでのビジコンを通した高専生向けの就活支援事業を始めました。

新しい就活のあり方として、企業は学生の資質や強みをビジコンの過程を通して発見し、良い学生がいたら採用するという流れを作りたいと思っていました。学生側もビジコンを通して自分の頑張りを可視化できるので、学生と企業どちらに対しても価値を提供することができます。

ーー高専生にターゲットを絞って事業を展開しているのはなぜですか?
高専出身者の求人倍率は大卒以上と言われているくらいどの企業からも引く手あまたで、就職先に困ることはほとんどありません。しかし、だからこそ自分がやりたいことやキャリアのことを深く考えずに、なんとなく就職してしまう高専生が多いと感じています。

ビジコンやインターンを通して、自分がやりたいことを見つけて将来のことを考えて欲しいという想いと、私も高専出身なので高専生に寄り添ったサービスを提供することができるので、高専生にターゲットを絞っています。


起業家としての苦悩と、これから描く未来

ーー起業は勇気のいることだと思うのですが、葛藤はありませんでしたか?
正式にお仕事をもらえるようになり、法人格がないと契約ができないため法人化することになりました。学生団体でやっていたことと事業内容自体は変わらないので、一念発起して起業しました、という感じではありませんでした。

起業家としての覚悟が決まったのは、やはり応援してくれる人たちから資金調達をしてお金を預かった瞬間と、家族を持つ方にメンバーに入っていただいた瞬間ですね。あの時の瞬間は今でも忘れないです。

ーー会社を創業してから現在に至るまで、一番苦労したことはありましたか?
起業して1年も経たないタイミングで、チームが崩壊したことがありました。ビジコンの運営スタッフはどんどん増えていったのですが、そのスタッフをマネジメントできる人がおらずチームがバラバラになってしまいました。

私も当時は力不足で、どうすることもできずにスタッフが全員辞めてしまいました。売り上げも拡大していたわけではなかったので、あの時はかなり苦しかったですね。

ーーそんな苦労があったのですね。。その苦労を乗り越え、現在はビジコンだけではなくさまざまなサービスを運営されていますよね。今後の展開についても教えてください。
「高専人を幸せに、そしてその周りの人へ」というビジョンを掲げ、高専人向けキャリアパートナー事業を展開しています。

例えば、高専生に起業家マインドを養うために、高専出身の起業家が監修したビジネスコンテンツを収録し、eラーニングアプリを提供しています。また、高専生をインターンとして受け入れ、実践的なスキルを磨ける場所を提供しています。プロッセルが開発を請け負い、そこにインターン生として参画してもらっています。

今後は現役の高専生だけではなく、高専に入学したい学生や、高専を卒業したOB・OGに対しても何かしらの価値を提供できるようなサービスを作りたいです。

▼プロッセルHPはこちら


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