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工芸の作り手を募集します

花巻市地域おこし協力隊の募集を開始しました。
その中で、【工芸の作り手】も募集します。

まだどの工芸・工房の作り手となるのかは確定していませんが、興味がある方々や職人さんたちとの交流を通して、上手くマッチングすれば、正式に【工芸の作り手】として活動していただく形になります。

詳細はこちらから(工芸に関しては経過レポートに記載しています)

ここからは募集に至った経緯と募集にあたっての考えをお話しするので、興味のある方は長文になりますが読んでいただけると幸いです。

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◎募集に至った経緯

私が協力隊として活動を始めて間もなく2年となります。花巻だけでも20人以上の職人さんにお世話になっており、活動を通して色んな方々にお話を伺ってきました。

その中で、長年培ってきた技術・職人や作り手としての信念を肌で感じてきました。花巻にくる前には想像もできなかったほど、たくさんのことを学ばせていただきました。

一方で、花巻でものづくりを行う方々の年齢層が高めであり(多くは60〜80代)、継続することを不安視する声もいただいています。
後継者がいない工房も多いです。時間の経過とともに正直危機感もあります。

何より、私自身がこの花巻の工芸が残ってほしいと心の底から願っており、絶やしたくない、でもハードルは高い、、といった心境です。

花巻内外の方々からも、工芸が残ってほしい、という声を多くいただいております。

また、ありがたいことに複数の方から花巻の工芸をつなぎたいという連絡をいただいており、その方々も繋げようと考えているところです。

成島和紙削除◎

作りたいけど断念する方の多くは、やはり金銭的な不安が大きいです。職人さんも教えることはできるけど、その人の生活を担保できないというお話をされます。

3年間、協力隊として制作ができれば、まず作り手としての第一歩を歩むことができます。

以上のような実感と思いがあり、今回の募集を決めました。

◎募集にあたって

工芸の作り手に関して、結果的に採用がない場合も考えられます。

作り手として工房に入る・通うこととなると、作ることはもちろん、やはり大事なのは人(工房を担う人)と人(新しく工房に入る人)とのコミュニケーションです。

「必ず採用する」となると、もし採用後に合わなかった場合、応募していただく方にも職人さんにもご迷惑をかけてしまいます。

職人さんも、興味のある方と交流して始めて「この思いを持っている方なら」一緒に作ることができる、となると思います。

職人さんと応募していただく方の思いがマッチングするのが一番の理想です。

当たり前ですが、後継者を望む職人がいて、その後継者として作りたい方がいて始めて成り立ちます。

※ここで言う後継は、「工房を継ぐ」ことも考えられますし、「技術を継いで独立する」ことも考えられます。

台焼削除◎

また、3年間では技術の習得はできないという声もあります。
考え方や工芸、その人の特性などにもよるとは思いますが、何十年も作り続けてようやく一人前と言われる世界で成り立ってきたものもあるので、このような考えも最もだと思います。

3年間は協力隊として学びながら制作できたとしても、その後は自分で生活を維持しながら制作を続けていく必要があります。

一方で、3年間でできる限りの技を習得することができれば、今後作り手として活動を続けることができるきっかけ、スタートになると思っています。

そのようなことも含めて一緒に考えていければと思いますので、ぜひ、JAMセッションに参加していただき、皆様と交流できればと思います。

まずはこの募集がより多くの興味のある方に届きますように。

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※写真は全て参考で、現時点で後継者募集を確定しているものではありません。


最後まで読んでいただきありがとうございます。より興味のある方は、こちらに花巻の工芸・職人の取材記事を掲載していますので、ぜひご覧ください。



いただいたサポートは今後の活動に活用致します。