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サファイアの心臓

埋め込まれた宝石は
とぼけた輝きを放つ
力なく笑った君の心臓は
鼓動一つも鳴らせないまま

冷えていく青月の夜
真白な息を見つめるたびに
揺れている蒼い炎
固く閉ざされた運命の扉ごと
燃やしてくれないだろうか?

古びた家の隙間に
煤けて残った憂鬱
静かにしてくれれば
何も起こらないのに
獅子の眠りを忘れて
彷徨い歩く、人間の性

熱くなる、青月の夜
薄い光と共鳴するサファイア
過ぎていく音を超えて
止められないスピードで
全てを燃やし尽くして

目覚めゆく青月の夜
澄み切った闇の最中、
頬に感じる刹那の痛み
蒼い炎を忍ばせながら
心臓よ、深い鼓動を刻み込んで

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