沢庵一福

フリーキーギタリスト。

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1だけ炙る。効き目が切れてきた頃には夕方だったので晩酌をするため近所のスーパーに出かけた。 スーパーでは寿司と氷と緑茶を買った。アパートに戻り発泡酒を開ける。寂しいが一人暮らしも4年も越えてもう慣れた。冷たい寿司を食べると家族との楽しい時間が蘇る。父と母、それに弟。捕まったら悲しませるかなと思ったが茜には麻薬を止める程の決意はない 。キマってたのでスーパーの寿司でも美味しかった。発泡酒を飲み終わると焼酎の緑茶割りを飲み始めた。 明日仕事かと思うと憂鬱になる。後輩の社長のタカシ

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      玄関に行きドアを開ける。 「こんばんわ~。のぞみで~す。」 のぞみを見た瞬間茜は覚醒した。無機質な背景の中のぞみだけがリアルで他の事はどうでもよくなった。気付けばのぞみを見つめてボーっとしていた。 「どうかしました?」 「いや、なんでもない。可愛いね。いくらだっけ?」 「1時間で13000円です。」 財布からお金を出して渡した。 「はい、確かに。じゃあお邪魔しまーす。」これから始まる事への期待で童貞の様に心臓はバクバクと脈打っていた。 「ガンジャでも吸わない?」 「え?そうい

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        「じゃ、今から向かいますんで。失礼しまーす。」いきなり電話して売ってくれるんだからいい先輩だな。そう思いながら茜は足取りも軽くウキウキしながら先輩の竜二の家に向かった。途中コンビニに寄り水とストロー付きの飲み物を買った。10分程車で走り住宅街に着いた。普通の一軒家の前で車を止め電話を掛ける。 「もしもし、着きました。」 「おう、今行くわ。」 少しして竜二が上半身裸で出てきた。両腕の7分目から胸にかけて龍の刺青が入っている 。竜二の瞳孔は開いて真っ黒だった。 「お疲れ様です。」

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          パチンコ屋の喧騒の中一人の男がいら立ちを隠せずタバコを吸いながら貧乏ゆすりをしていた。どうやらハマっているようだ。暫くして台の回転数が1000を超え男は台を叩き始めた。近くにいた店員が飛んでくる。 「ちょっと止めて下さいよ茜さん。先月も台壊したの忘れたんですか!?」 「出さねーからだろうが。このクソ台が!」茜という男は先月も同じパチンコ屋で出なかった台のガラスを割っていた。そのせいで3万円も払う羽目になったが全く懲りてないようだ。 「もういい。帰るわ。」 「今度壊したら出禁で

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