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⑮転職エージェント

転職エージェントの活用
悔いのない転職には、転職エージェントを上手く使うことが大切です。
どのような転職コンサルタントと付き合うのかは、転職の成否を決める重要なことです。事前に、可能な限りそのコンサルタントの出自・経歴をきちんと調べる必要があります。自分が志望している業界の企業と太いパイプをもっている転職エージェントを探せれば、うまくいくことが多くなります。
その会社と10年・20年とつきあっている人ならばともかく、多くの転職エージェントのコンサルタントは表面的なことしか知りません。それらの人たちは、転職候補者を企業に応募させ、採用選考の結果その人が内定を受け、その会社に入社して初めて人材紹介手数料が得られます。人材紹介手数料は、求人企業の知名度、負担能力、求人案件の困難度等から、個々の人材紹介会社と決められています。おおむね、入社時の想定年収の20~35%となっております。 
  
転職エージェント活用のメリット
非公開情報を持っている
 転職側として、就職情報誌や転職サイトに掲載されていない多くの非公開情報を持っているエージェントはたいへん役に立ちます。
転職志望者は、それらの転職媒体に社名非公開で求人職種・勤務地・必要資格要件等が掲載されていますので、具体的な会社名に当たりをつけ、その人材紹介会社にエントリーするところから、転職エージェントとの付き合いが始まります。
 大手企業や人気企業であると、求人案件に応募者が殺到し、その選考に人事担当への負荷がかかるので、然るべき転職エージェントに人財の推薦を依頼しているケースが多くあります。転職エージェントの方では、やみくもに企業に推薦することはなく、候補者をある程度ふるいにかけてボーダーライン以上の人だけを、推薦するという方式をとります。
もっとも、人財の目利きができない人材紹介会社のスタッフは、応募者のほとんどを求人元の方に、応募書類を送ることになります。
 
転職の進め方のサジェション
 キャリアのアドバイスを受けてくれたりするエージェントも多く、転職について漠然としたイメージしか持たない方もキャリアについて一緒に考えて貰えます。
 また、紹介後になりますが紹介先企業との面接時間の調整等もおこなってくれますので、細かな調整に時間を使う必要が無くなります。
 
書類作成のアドバイス
 応募書類、とくに職務経歴書の記載方法について、適切なアドバイスをしてくれます。
 コンサルタントが相手先の企業と深い付き合いがあると、その企業が求職者のどのような点を高く評価するのかがわかっているので、応募書類の審査が通過しやすいように添削やアドバイスをしてくれます。
また、企業の担当者に推薦する際にもエージェント側から一筆つけて心証を良くしてくれることも期待できます。

〇面接のアドバイス
 企業と付き合いの長いエージェントだと、面接官はどのくらいのランクの人か、どのような質問が来そうなのか等を事前に仕入れてくれます。
 それに基づいて想定問答を行ってくれるエージェントもいます。

また、ちょっとしたコツですが登録するのを一つのエージェントに絞る必要はありません。複数の転職エージェントに同時に登録しておくことで、それぞれの得意分野に合った求人を紹介してくれる可能性が高まります。 
 
必ず、事前にパートナーと相談
最後に、転職する時には、自分のことなので誰にも相談せず自分だけで決めればよいのでしょうか?
「正式に内定が出たところで、相手に話せばよい」、「前もって話をすると心配をかけてしまう」と考えている人も多いと思います。
 
最近、何回かの選考試験を受けてやっとの思いで転職先を決めて、内定書をもらったので、パートナーの方に転職の話をしたところ大反対をされ泣く泣く内定を辞退するといった話をちょこちょこと聞きます。パートナーとしては、給料が今とあまり変わらないとか、通勤時間が余計にかかるようになるとかがあるのに何で転職する必要があるのかわからない、といったことがあるのかもしれません。
転職に際して、家族からのブロックされることはよくあることです。
「家族ブロック」・「親ブロック」または「パートナーの親ブロック」もあります。とくに、現在大手企業や有名企業に勤めている場合、ブロックされる可能性が高いようです。
 
あなたのパートナーは、世の中で一番あなたのことを知っており、もっとも大きな影響を被る人です。
転職で居住地が変わる可能性があれば、子供の学校への通学、あるいは共働き世帯が増えているなかで、パートナーの仕事にも十分考慮する必要があります。別居とするのか、相手に今の仕事を辞めてもらうのか等の選択が必要になります。パートナーが自分の勤め先で責任のある立場であった時には容易に辞めるわけにはいきませんし、退職するにしてもタイミングも重要になります。
また、そもそも転職すべきか否かについて、パートナーにも話をして意見を聞くことは、普段からあなたを身近に見ている分大変参考になります。
それこそ、連日連夜遅くまで身を減らすように仕事をしているのであれば、あなたのパートナーは「あなたがこのままではいつか病気になってしまうのではないか」と思っているのかもしれません。それならば、例えば給料は多少下がるがもう少し通常の働き方ができる会社への転職となれば賛成してくれるでしょう。
 
パートナーに心配をかけまいとすべて隠密に事を進めていては、大事なことを自分に相談なしに進めていることにたいして相手は不信感を抱き、むしろ家庭内で軋轢を生むこととなります。少しでも転職を考えたときに、場合によっては「転職しようかと考えているのだけど……どう?」と相談して、感触を探ると良いでしょう。