見出し画像

【リサーチ】Z世代の自己肯定感 どんな時に上がる?下がる?

近年さまざまなところで聞かれるようになった「自己肯定感」という言葉。その解釈は多様ですが、「自分自身を否定せず受け入れる」「ありのままの自分に自信を持つ」という意味合いで多く使われています。自己肯定感に関するネットの記事が増えたり書籍も多数出版されたりしていることから、多くの人が関心を寄せているトピックといえるでしょう。

では、「自分らしさを大事にしながらも仲間同士で空気を読むことにも長けている」という特徴を持つZ世代は、自分の自己肯定感についてどのように思っているのでしょうか? アンケートを実施しました。

<調査対象>
15~34歳の未婚男女572人
<調査実施期間>
2023年6月8日~6月13日
<調査方法>
インターネット調査


自己肯定感には性差がある?

まず、そもそも自己肯定感について考えたことがあるかを聞いてみました。Q1 「自己肯定感」について考えたことがありますか?

30~34歳男性を除いたすべての年齢層の過半数が「ある」と回答しています。「ある」の回答は女性のほうが男性よりも多く、その数は女性の中では年齢層による差はあまりみられませんでした。多くの人が何かしら自己肯定感について関心を寄せているともいえるかもしれません。

Q2 ご自身で自覚している自己肯定感の程度をお教えください。

自己肯定感が「とても高いと思う」「やや高いと思う」「どちらかといえば高いと思う」の合計(以下、「高」)と、「とても低いと思う」「やや低いと思う」「どちらかというと低いと思う」の合計(以下、「低」)を比べてみると、男女で差が出る結果に。男性は30~34歳を除く全年齢層の過半数が「高」に属したのに対し、女性は全年齢層の過半数が「低」となったのです。ただしZ世代の20~24歳の女性は自己肯定感が「高」に属する割合が47.6%で、他の年齢層と比較すると高いことがわかります。男性も20~24歳は「高」が71.6%と最も高い割合であることから、Z世代の20~24歳は男女ともに比較的自己肯定感が高い年齢層といえるでしょう。

では、自己肯定感はどのような時に上がったり下がったりするのでしょうか。

自己肯定感が上がる理由、下がる理由

Q3 どんな時に自己肯定感が上がったり下がったりしますか。最もあてはまるものをお選びください。

自己肯定感が上がったり下がったりする理由にも男女差が現れました。Z世代男性(15~19歳、20~24歳)はいずれも「目標を達成できた/できなかったとき」「勉強や仕事がうまくいった/いかなかったとき」が1位と2位にランクイン。他人との比較や容姿というよりも、自分自身の中での目標や出来・不出来などが自己肯定感に影響を与えていることがわかります。

Z世代女性(15~19歳、20~24歳)に関しても、「目標を達成できた/できなかったとき」や「目標を達成できた/できなかったとき」の回答率は決して低くはないのですが、それらに加えて「いつもより顔やスタイルの見た目がよい/悪いと感じるとき」「誰かと比べて自分のほうが優れている/劣っていると感じたとき」という要素も大きな割合を占める結果に。容姿や他人との比較がより強く影響していることがわかります。

Q4 他人と自分を比べることがありますか? ある場合は誰と比べることが多いですか?

自己肯定感にかかわらず、他人と比べること自体は多くの人が行っている、という結果が出ました。男女とも身近な同性の友達と比べることが多いようです。では、どのようなことを比べるのでしょうか。

Q5 他人と自分を比べるとき、何を比べることが最も多いですか?一番比べてしまうことが多いポイントをお選びください。

Q3と連動するように、Z世代女性が誰かと比較することのトップは「容姿など外見」だという結果になりました。Z世代に限らず、どの年齢層も過半数近くがこの回答を選んでいます。男性も30~34歳以外の1位がこの回答となり(30~34歳では2位)、男女ともに外見を他人と比較する人が多いことがわかります。ちなみに男性の場合は、年齢が下がるにつれて外見を比較する割合が多いことも注目に値します。メンズメイクの流行などを背景に、上の世代と比べて身だしなみを整える意識が高いと考えることができるかもしれません。

リサーチ結果のポイント

Z世代の自己肯定感について、以下にポイントをまとめました。

①    女性のほうが自己肯定感について考えた経験が多く、なおかつ自覚している程度は低め
②    20~24歳は男女とも他の年齢層よりも自己肯定感が比較的高め 
③    Z世代の女性は外見や他人との比較が自己肯定感の上下に影響しやすい
④    男女とも同性の友達と容姿など外見について比べることが多い

自己肯定感については、自覚する程度にも、上下する要因にも男女差があることがわかりました。一方、誰かとの比較については、比較する相手にも要因にもあまり差がないようです。Z世代のそういった傾向を知ることで、自己肯定感を高めたり維持するサービスや商品のアイデアに結び付けることができるかもしれません。


電通プロモーションプラスでは、Z世代をターゲットとしたプロモーションの企画・実施やZ世代との共創のサポートをおこなっております。お気軽にお問い合わせください。
お問合せ先はこちら


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!