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円安・ドル高って本当に理解してますか?

円安ドル高ってニュースで流れてきています。
日本円が安くなって、アメリカドルが高くなっている意味です。この意味は私たちの日常生活にどんな影響があって、私たちはどんな対策をするべきなのでしょう?

ニュースキャスターがこんなフレーズで話しかけているのを何度も聞いていることでしょう。

日本人は、本当に対策をしているのかな?

いくつかの統計データを見る限りでは、対策はされていませんね。だって、投資はしないし、外貨も持ってないし。

では、なんで、対策をしないのでしょうか?

それは無知だからですね。

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日本円が安くなって、アメリカドルが高くなっていることの意味の解釈が浅はかなので、個人として行動に出ることがないと思っています。

台風や大雨など、いつ起きるかわからない自然災害に対して、危機感を感じている人は対策として、備蓄をしたりします。地震への危機感のために、対策として耐震工事をしたりします。

これらは、危険予知と危機感からくる行動なのでしょう。

一方、災害に対して、対策をしない人もいますよね。その人たちは、危機感が少ないから、何とかなるだろうと楽観的に構えているから、行動を取らないのでしょう。

為替についても、円安ドル高の意味の解釈が人それぞれなので、対策を取る人、取らない人が、二分することは、事前災害の備えの有無と同様ですね。

事前災害に対して、対策する人が多いのは、自然災害の確率が高いと見ている人が多いからなのでしょう。そうなると、日本円の価値の低下に対して対策をしない背景には、確率が低いと考えている日本人が多いのかもしれません。


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経済ジャーナリストの後藤さんの提言を聞いて、ハッとしたことがあります。ドル円を誤解している懸念です。今日はこのことについて考察してみます。


2023年8月20日のドル円レートは145円です。多くの方は、この数字に、また円安になってきたな〜と感じると思います。

それは、下記のようなグラフがニュースで流れているからでしょう。

iPhone:株価アプリより

見慣れているこのグラフで「円安ドル高」が理解できますか?
右肩上がりのグラフですよ。

右肩上がりは、
”調子が良くいい感じのイメージ” がありませんか?

iPhone:株価アプリより

上の緑色グラフは、ドル円レート推移です。
下の赤色グラフが、円ドルレート推移です。

「ドル円」とは、主語をドルにして、
ドルに対して、日本円はいくらですか?

「円ドル」とは、主語を日本円にして、
日本円に対して、ドルはいくらです?

という意味です。

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ドル円が110円から140円に円安に振れたグラフは右肩上がりです。数字も110円から140円に増えてます。30円増えているので、悪い気がしない錯覚になっていませんか?

主語をドルにしているので、1ドルが110円から140円と推移したことを円安ドル高と言いますが、日本人はピンときてないのではないでしょうか?

主語を日本円にして、10,000円が◯ドルから◯ドルに推移したかわかりますか? 「円ドル」グラフJPYUSD=Xはそれを表現しています。

円ドルレート推移(赤色グラフ)の縦軸の見方を説明します。単位はドルです。10年前の0.01ドルから現在0.007ドルに推移しています。具体的には10,000円を換金所でアメリカドルにすると、10年前は100ドルだったのに、現在は70ドルにしかならないってことです。

これなら、同じ10,000円なのに、損した気分ですよね。100ドルから70ドルに30%も下がったのですから。円安ってストレートに伝わります。

円安を説明するときに、
ドル円レートで、100ドルが11,000円から14,000円になりましたというより、
円ドルレートで、10,000円が100ドルから70ドルになりましたっていう方が、円の価値が下がったことがストレートに伝わりませんか?

同じ円安ですが印象が違いませんか?


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今日のnoteは、後藤達也さんのX投稿をヒントに書いてみました。


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私は頻繁にフィリピン・セブ島に行きます。通貨はフィリピンペソです。iPhoneに標準でついている株価アプリを活用しています。

ドル円に相当するのが、PHPJPY(ペソ円)です。
円ドルに相当するのが、JPYPHP(円ペソ)です。

iPhone:株価アプリ


ペソ円(PHPJPY)の具体例です。

ペソ円=2.567 とは、1,000ペソ=2,567円を意味します。セブ島でお金を使う時に、タクシーで400ペソ払えば、頭の中で、2.5倍して、1,000円だったのか、1時間も乗ったのに格安だな〜 とイメージしてます。

友人と食事をして、1人700ペソなら、頭の中で、2.5倍して、1,750円だったのか、腹一杯食べたのに、コスパ最高とイメージしてます。


円ペソ(JPYPHP)の具体例です。

円ペソ=0.387とは、換金した時に、10,000円が3,870ペソになります。毎年渡航しているので、過去には、10,000円で5,000ペソ換金されていました。それに比べると、たったそれだけ? と円の価値が下がっていることを痛感します。

10,000円で5,000ペソ換金されていたときの円ペソ=0.500 となります。そのときのペソ円=2.000 となります。 先ほど食事をして1,750円で安いと感じましたが、以前は1,400円だったということです。

円安ドル高と騒がれてますが、円安ペソ高でもあるんです。つまり、アメリカドルに負けても仕方ないですが、フィリピンペソにも負けています。ちなみに、多くの通貨に劣勢で、日本円だけが弱い状態が続いているんです。


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まとめ

タイトル回収:
円安・ドル高って本当に理解してますか?

本当に理解していたら、あなたの資産管理の中で、日本円比率が高すぎやしませんか? 世界からみた自分持っている通貨のパワーを見直してみるのもいかがでしょうかという思いで、今日は書いてみました。


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フィリピン、セブ島のNPO法人DaredemoHeroへ寄付します。 私の人生に大きな転機となった団体で、里親支援を続けています。 子どもたちの大学卒業までの学費支援等、教育資金に活用させていただきます。 ホームページ→ https://daredemohero.com