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第28回 エモーショナルな一言目は一時停止!人間らしい二言目からが、相手の心に響く…

 例えばお子さんが学校から帰宅後、カバンは置きっぱなしで、いつまでたっても制服を着替えずスマホをさわり続けている。少し様子を見ているけれど、スマホを置いて何かをする気配はない。

この様子を見ているときというのは、宇宙戦艦ヤマトの波動砲が、エネルギーを溜めているような状態ですね。まさに発射は秒読み、古いか…(笑)

そして、パワーが100%に達したとき=堪忍袋の緒が切れたとき、愛しい我が子に対して波動砲が発射されるわけです。

「いつまでスマホ、さわってるの!」
「はやく制服着替えて、宿題しなさい!」
「何を考えてるの!いい加減にしなさい!」
「そんなだから、テストの点数が悪いのよ!」

お子さんにとっては突然の衝撃!だって、お母さんが波動砲のエネルギーを着々と溜め、攻撃の準備をしているとは思ってもみませんからね。いきなりの怒鳴り声は、脳にとって大きなダメージになります。

もちろん親子関係によって、お子さんの受け止め方が違うということはあります。これをほぼ毎日やられているお子さんは、それが習慣になっていますので、突然の罵倒で多少脳は驚きますが、すでに自分の母親のことは『学習』(心理学用語)しているため、「またか…」ということで、ルーティーンになっているリアクションをします。

「はい、はい…」
しかし、お子さんが反抗期であったり、何か虫の居所が悪かった場合は、ここからバトルに発展してしまうわけです。

「分かってるよ!」
「分かってないでしょ!いつまでダラダラしてるの!」
「お母さんも、いつもスマホさわってるでしょ!」
「お母さんは、仕事とか人への連絡とかがあるからさわるんでしょ!」
というような具合でね。

これは完全に、第一声を発したお母さんの『情動』のコントロールミスです。

●情動(emotion)とは、恐怖・不安・怒りのことで、急激に生起し短期間で終始する反応振幅の大きい一過性の感情状態

●気分(mood)とは、中長期的にゆるやかに持続する感情

今回のシチュエーションに限らず『情動』から発せられた言葉によって、人間は失敗をおかします。ということは、第一声を発するのをやめてみる。これは、自分の感情を押し殺すということではなく、脳を一時停止すると言う意味です。自分が今から声に出そうとしている言葉を、声に出さずに心の中で呟いてみる。

その言葉を発した方も、受けた方も、果たしていい気持ちになりますか?

もう一つ、これがきちんとできる人は、毎日、まぁまぁいい『気分』で生活している人なんです。普段の『気分』がネガティブ傾向である人にとっては、『情動』のコントロールは難しいと言えます。

では、私達は何を心がけるべきなのか…
普段から、できるだけいい『気分』で生活する努力をし、『情動』に心(脳)を支配されそうになったときには、きちんと一時停止ボタンを押せる人になる!だって『情動』は一過性のものなので、少し時間がたてば消えることが多いのです。

さぁ、『情動』からの一言目を、今日からしっかり料理し消化してしまいましょう。そうすることで、それが健康に排出され、スッキリ爽やか、心の便秘は解消!といきたいものですね。

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