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第14回 親は子の“指導者”にならない、大切なのは“理解者”であること。そして命尽きるまで、子どもの『応援団』でいよう♯2

 副業であった時代も含めて、英会話の指導歴は23年になります。最初は友人、知人、大人の方の指導から始め、まさか自分が子ども達に英会話を教えることになるなんて思ってもみなかったというのが、正直な気持ちです。

それはなぜか…
実は私、「子どもが好き!」と胸を張って言える人ではありません。だって子どもって、めんどくさいでしょ(笑)?正直だし、忖度がないし、動物的勘でいい大人と悪い大人を嗅ぎ分けることができる。怖いんですよ、子どもって。だから、大人の方を教えてる方が楽なんです。皆さん空気を読んで、私を気遣って、嫌なことを言ったりしませんしね。

 子どもはもちろん未熟です。発展途上であり、これから変化していく生きものです。でも、その子どものその時時の段階では大人と同じで、きちんとした「人格」があるわけです。でも大人という生きものは上から子どもを見て、叱って、指導して、大人の思うように生きさせようとする。自分の叶えたかった夢を我が子に背負わせたり、自分の中の正論を押しつけ実行させようとしたり。そしてお友達と我が子を比べ、我が子より能力の高い子に嫉妬し、我が子を勝たせようとする様々な言動で、逆に我が子を苦しめてしまうんです。

 子ども達に英語・英会話を教えるようになって、たくさんのご家族とのご縁に恵まれましたが、悩み、苦しみ、心にストレスを抱えながら生きている親子のいかに多いことか。表向きは『幸せ』を装ってはいても。

症例1 家族の中では“できない子”
美形の母親とそっくりで、とてもハンサムな一人息子。勉強もよくでき、身体能力も高く、たくさんの習い事とスポーツをしていましたが、母親に褒められたことはないと言っていました。母親もなかなか優秀な方だったため、できることが普通、全てにおいてまだまだできると思っていたとおっしゃいました。そのためこの男の子は何をやっても達成感が持てず、好きなことは何?ときいても答えられない。能力が高い、普通以上になんでもできるのに、その中から自分の好きなことや得意なことが見つけられない。それは同じく全てにおいて能力が高かったのに、事情があり自分の思いが叶えられなかった母親の、息子に対する態度と姿勢に問題があったのです。

症例2 スパルタ父は四浪Dr.
長男である兄が医学部に入れなかったため、弟はそうならないように、母親は、血反吐をはくほど勉強させていますと堂々と仰っていました。そして弟の口ぐせは「お兄ちゃんはバカだから…」でもこの弟は兄のことを嫌いではないし、バカと言いつつバカにしてるわけでもない。母親が言うから、弟もそれを日常的に言うわけです。そして知り合いから聞いて驚いたのは、父親は四浪で医学部に入学したということ。教育者としての先輩であり塾の経営者、理数系を教える達人が言っていたのは、本当に信頼できる医者は現役か一浪。二浪以上になると、結局受験勉強だけしてるのだから、普通以上の十代の学習能力があり、それなりの指導を受けている子であれば、入学はできるということ。じゃあ四浪とは一体…

症例3 悪口が習慣になっている親子
母親は人の悪口を言うのが日常生活になっていました。お友達とランチに言っても、途中から彼女の一人舞台となり、他の人が知らない人のことでも平気で悪口を言う。普通に誰かのことを話していても、最後は「でもあの人、こんななのよ。知ってる?」とネガティブ返しをする。そしてこの母親の娘も、全く同じだったそうです。そして中学生活の最後には、誰も彼女と一緒にいたがらず、その理由を何人かの同級生にきくと「いつも誰かの悪口を言ってるから、一緒にいるとストレスになる。」という理由でした。結局、母親と同じなんです。

 子は親の言うようにはしません。親のやっているようにします。だから親が子どもに、こんな人になってほしいと思うのなら、まず親である私達がその人のような姿をし、その人のように振る舞い、その人が普段言うと思われる言葉を言いながら、日々子どものそばで生活をすることです。すべては伝染します。それを心して、まずは自分の生活を少し変えてみましょう。

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