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第39回(飛びましたが) 親の愛ある期待と応援・支援とは?“ピグマリオン効果”は真実か否か…後編  

 第35回では「ピグマリオン効果」について説明しましたが、そこから少し飛びまして、今回の後編となります。実験内容とその効果については前編で述べた通りで、動物でも人間でも期待された側の方がその力を発揮し、結果を残していますが、この「ピグマリオン効果」についての賛否はいまだあるようです。

そもそも心理学実験というのは、実験的手法により人間の心の理解を目指すもの。しかし究極のところ『心』の動きをなんとかして数値化したところで、それが正解であるのかどうかという問題があるわけですが、それをここで議論するのはやめておこうと思います。

それでは“期待”とは一体なんなのかということですが、広辞苑によると「将来その事が実現すればいいと、当てにして待ち設けること」とあります。つまり、あることが起こることを待つのが“期待”であり、自分は何か行動を起こすわけでもなく、ただその時期を待つということと理解できます。一方“希望”とは、「こうなればよい、実現を待ち望むこと、なってほしいと願うこと。」ということは、ただ待つだけではなく行動が伴うこともある、明るい見通しの“期待”ということになるかと思うのです。

それでは親はどうするべきか…
子どもに対して、どのような態度で応援・支援するべきか…

“期待”より“希望”の方が明るいイメージがありますが、この二つの言葉の意味をきちんと理解すると、実は子どもに対する親の思いの微妙な違いが分かるのです。親が子どもに“期待”する場合、親は子どもを待つことができます。なぜなら親の子どもに対する“期待”とは、子ども自身がそれを実現することを親が当てにして、心待ちにすることであるからです。一方、親が子どもに“希望”を持つ場合は、親の「自分の子どもにこうなってほしい」という思いが働き、親の願いを子どもに背負わせることになり、親側でそうしようとする力が働くことになる。

子どもの思いなのか、親の思いなのか
子どもの人生の主役は一体誰なのか
それは子どもが、自分の思いで決めたことなのか

「好きか嫌いか、やりたいかやりたくないか」ぐらい、小さい子どもにでもきくことはできます。ものごころがついた頃から、きちんと子どもの思いをきくこと、それが親子の信頼関係に繋がるのではないでしょうか。

ということで、「ピグマリオン効果」は“期待”によって有効に働くのであり、時に子どもにとって親の“希望”は重荷となり、逆効果になることもあると思うわけです。実は私、そういう事例を多々見てきています。それで子どもが苦しむ様子も…

教育熱心というのは、良い点もあり悪い点もあります。どんな状況においても親が冷静であり、まずは子どもと自分自身を客観視できることが必要です。そしてできることなら、メタ認知までできると、子育てのクオリティーは格段に上がると言わせていただきたいと思います。

子どもの幸せ、そして家族の幸せについては、母親が鍵を握っていることは確かです。

子どもに対しては『期待』をし、母親自身は自分に対して『希望』を持ち、決して諦めず、それぞれがそれぞれの人生を生きる。そうしてそこに『信頼』と『安心』『自信』が生まれ、それが『勇気』となり、相乗効果で本当の力が発揮できる。それが、私が幸せだと思う親と子のあり方です。