見出し画像

留学中、語学学校でどうやって英語力を伸ばしたのかについて -留学編 その6-

今回は、20歳まで海外在住経験がない自分が突然アメリカの語学学校に行って、どのように留学中に’英語力’を身につけたかについてのお話です。

日本の英会話学校で駅前留学(当事流行っていた言葉です)をして多少の会話力は身についたと思っていたが、留学後それはただの思い込みだということを思い知らされた。
ネイティブの喋る英語が早すぎるし、こちらの英語を誰も理解してくれないのだ。
なるほど、英会話学校のネイティブの英語の先生は’カタコトの英語を喋る日本人と会話するプロ’だったんだなと痛感した。
一番最初にぶち当たった壁がファーストフード店での注文だ。
ハンバーガー屋で「あめりかぎゅうのすーぱーはんばーがーせっととぽてととこーらをください」と片言の英語で注文しても店員のにいちゃんは全然理解してくれない。
メニューを指さして注文するというこれまた不甲斐ない感じに…
特に某地下鉄サンドイッチのチェーン店は挟む具材が多すぎて指差しをしても食べたくないトッピングまで入れられてしまう体たらく…
レストランでまともに注文もできない。

こんな状況に危機感を覚え、留学して比較的早い段階で英語を覚える環境を作ろうと心に誓った。
そう、自分の環境は自分で作っていくしかないのだ。

まずは語学学校で’日本語を使わない’環境を徹底して作った。
日本人同士でも学内では極力日本語を使わないように徹底した。

※こういうスタンスでいると他の日本人学生にいろんな意味で不審がられます苦笑
当時の痛々…若かりし頃の自分はその辺どう思われようと気にしませんでした。
むしろ「日本人だったんですね」と言われるのを褒め言葉だと思ってました笑
そんな当時の自分とも仲良くしてくれた仏のような日本人の友達とは今でも繋がってます。

自分が語学学校に入学したタイミングでは日本人の交換留学生がいないタイミングだったので幸いにもクラスで日本人は自分だけだった。
クラスにはアジア系、ヨーロッパ系、中東、南米系の学生が程よく散らばっていた。
人種問わずみんないい人でマイノリティーなジャパニーズな自分を受け入れてくれた、留学中はいろいろあったが本当に周りの人に恵まれた。
日本人と聞くとみんな「アニメが好き」「クロサワ映画が好き」「日本のテクノロジーはすごい」と日本を褒めてくれた。
これは後にバックパーカーになって旅をしたり、海外出張で客先に訪問する時も同じだった。
日本人というだけでいい印象を持ってくれる人が一定数いるのは経験則的に間違いないと思う。
本当に先人には頭があがらない。
話が少しずれてしまったが、単純に自分と母国語も文化も違う人と英語を使って積極的にコミュニケーションをとるのが大切だ。
自分の場合は、気さくに話しかけてくれたり日本を褒めてくれるクラスメートに対して上手い返しができなかったり、言いたいことがちゃんと英語で言えなかったり…
相手から見たら完全にただのコミュ障だった笑
コミュ障キャラ脱出のために、自分が意識したことは「相手や相手のバックグラウンドをリスペクトし興味を持つ」「日本とはどういう国なのか説明できるようにする」この2つだ。

1.「相手や相手のバックグラウンドを尊敬し興味を持つ」
基本的に自分のことに興味がある人を受け入れない人は少ないと思っている。
相手と相手の国に興味を持って「どんな国なのか」「自分の国についてどう思うのか」「なぜ語学を勉強するのにアメリカを選んだのか」等とにかく聞いてみて何を言っているのか理解しようとした。

2.「日本とはどういう国なのか説明できるようにする」
こちらが質問していればまともな人であれば必ずこう聞いてくれる、’How about Japan?’や’How about yourself’と。
1.で質問した自分の質問の内容ぐらいはちゃんと答えられるように頑張った。

幸いにも語学学校という環境で、レベルの差はあるもののお互い第2か国語ということを知っていることもありネイティブと喋るよりも気軽に英語を喋れた。
ここは本当に習うより慣れろというより、インプット(語学学校で習ったこと)したことをアウトプット(語学学校の友達と喋って実際に使う)しろ…というスタンスでひたすら繰り返した。

こんなことを繰り返しているうちに、ハンバーガー屋や某地下鉄サンドイッチ屋の注文も次第にできるようになった…というより語学学校で出来た友達から学んだ。
まずお店に入ったら店員さんに笑顔で挨拶(アメリカでは当たり前、逆に挙動不審だと銃を持っていると思われかねない)。
英語が聞き取れなかったら堂々と聞き返す、これも大事。
自分の場合は「ごめん、まだアメリカに1か月もいなくて英語下手なんだ」というと’Welcome to United States!’とか言って急に親切に対応してくれたりした。
こちらの言うことが伝わらなくても、伝えようとする気持ちが大事。
発音が悪くて伝わらなくても一生懸命伝えようとすると汲み取ってくれる。

アメリカでは日本みたいに察してくれる文化はない。
主張してなんぼなだ。
理不尽な主張をしてくる人もいるが、その主張に対して「俺はこう思うんだぜ、オーイェー」と言う文化だ。
'Silent means yes'(もしも俺の意見に関して何も言わなければお前は俺のいうことに同意した)と思われるお国柄ゆえ、黙っていても何も通じない。

また話が逸れてしまったが…
語学学校の同級生とコミュニケーションをとることで、「アメリカにこんな文化があるから気をつけろ」とか「ここのショッピングモールにはこんなお店がある」とか「アジアスーパーだとここが品揃え豊富」とか「自分の国の料理のレストランはここが美味しい」とかアメリカでのライフハック情報を湯水のように浴びることができた。
インターネットが今ほど普及していなかった当時、これは大きかった。

そして何より、世界中の人と学校というコミュニティの中で同じ時間を過ごせたことは、何にも変えられない自分の財産になった。
生まれも育ちも違う人たちと切磋琢磨しながら何かを学ぶこと、他の国を知ること、相手を受け入れること、自分の国について知ること、どうすれば受け入れてもらうか考えること…
語学以外にも学んだことは多く、あげ始めたらキリがない。

今の世の中、英語が通じにくい国ももちろんあるが、世界中どこに行ってもだいたい英語が通じる(インターネットの影響か、特に若い世代の人は理解できる人が多い)。
英語は自分の身を守る武器にもなるし、喋れることで得られる情報も多い。
自分にとって英語は有人島で万能に使えるサバイバルナイフのような存在だ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?