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言語化することで自分にとって何が大事なのか見えてきた #2期生とコーチのインタビュー

2期生とコーチのインタビュー!

今回は第2期生の松本竜弥さんと、専属コーチ高垣のりこさんのペアです。

二人でどのように歩みを進めていったのか、コーチング通してどのような変化があったのか、お話を伺いました。

専属コーチとは?
Project MINTでは、プログラムと並行して週に一度専属コーチによる1on1コーチングが行われます。コーチはパーパスを起点にした働き方を体現している先駆者であり、プログラムを通してフェローの伴走サポートをします。

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【2期生(写真左)】
松本竜弥(まつもと りゅうや)
茨城県出身。学生時代(中学~大学)はラグビー部に所属。高校時代は、高校日本代表選出、国体7位、全国大会ベスト16。大学時代は、全国大学選手権ベスト8。事故に遭われ、困っているお客様を助けたいとの思いから大学卒業後、損害保険会社の保険金支払部門に所属。自動車保険・火災保険・新種保険等幅広い種目を経験し、他部門との連携も含め、組織変革の企画業務をメインに仕事をしている。ワークライフバランスを大切にし、男女平等・ダイバーシティー&イングルージョンの社会をどうしたら実現できるのか奮闘中。
【コーチ(写真右)】
高垣のりこ(たかがき のりこ)
三井物産新卒入社後、留学先のLondon Business School経営学修士課程(MBA)では、リンダ・グラットン教授監修の元、日本の子持ち共働き夫婦実態調査などに取り組む。帰国後はScrum Venturesへ参画し、大企業のオープンイノベーションを促すスタートアップスタジオで新規事業立ち上げに従事。ライフワークとして、若手キャリアパーソンを支援しており、ポッドキャスト「のりぞー&えりのモヤキャリちゃんねる」や、各人が自分の人生100年戦略を策定する「自分100年戦略」ワークショップ、MBA受験生支援等の活動を行う。


ーお互いの第一印象はいかがでしたか?

高垣さん:体育会系で仕事が出来そう!積極的で職場で頼られているんだろうなぁ、と感じました。

松本さん:気さくな方で初回から心地よくお話しをして一瞬で時間が過ぎました。これからどうやってコーチングを進めていきたいのか話した記憶があります。

高垣さん:そうですね。毎回のコーチングの進め方として、その時話したいことを自由に話していく形式にするか、毎週目標を立ててそれを振り返る形にするか、話し合いましたね。松本さんは目標を立てて振り返りたいとのことだったのでミントが終わったときにどのような自分になりたいのかを共に考え、そのありたい姿に向かって近づく為の目標を立てました。


ー毎週目標を立て、どれくらい達成できたのか振り返りながら進めていったんですね。

高垣さん:そうですね。初回は、お互いの事を知る為に色々お話して価値観を共有しました。2回目以降は少しずつマツッシーさんの内面を掘り下げていく時間を増やしていきました。

松本さん:毎週日曜日の夜にコーチングをお願いしていまして、ミントのセッションでへとへとになった後に更に追い込みをかけていました(笑)

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ー目標というのは例えばどういったものだったんでしょうか?

松本さん:例えば「人を動機付けする」という目標を立てました。その背景としては、自身の周りに主体的に行動できる人が少ない、という問題意識がありました。受け身の人が多いのではないか、主体的な人はどのように育てられるのか、と考えていました。そこからこのような目標を立てていましたね。

高垣さん:そして、「それでは日々の生活の中で誰か動機付けしてみましょうか」といった形でしたね。例えば、「宿題にやる気のない子どもにやる気を出させる」でもいいので、誰かを動機付けすることによってその人は主体的に動けるのか、ということを実践し、それをコーチングで振り返える、ということを毎週繰り返していました。


ー一番印象に残っているコーチングはありますか?

高垣さん:「松本さんの内面、本質に迫るぞ」と気持ちを入れて挑んだ回が印象に残っています。それまで毎週目標を立て、実践、振り返り、を継続している中で、どうやらこの目標は松本さんが本当に達成したい目標ではないのではないか、と感じていました。松本さん自身が思う自分像とは違う点がチラホラ見えていたので、そこを掘り下げるべく、一度目標とは関係なく、私の目から見える松本さんを投げかけていきました。

松本さん:私もその回が一番印象に残っています。3回目くらいのコーチングだったかと思います。いつもは気さくな高垣さんが鬼気迫る感じで私の内省に入り込んできて、パーパスについてより真剣に考えるセッションでした。

高垣さん:「動機付けしたい」などご自身がやりたいと言っていることはあったんですが、その話からなかなかご自身の話に繋がらず、日々の業務報告の様になってしまっているのを疑問に感じていました。それに対しての関わりとでも言いますか、ご自身のメッセージや情熱が感じられなかったんです。

松本さん:そこで、ミントのセッションでもやりましたが、もう一度高垣さんと自身の幼少期の頃からの振り返りを行いました。

高垣さん:根本的に何が引っかかっていて、動機付けという単語がどこから出てきたのか、そしてこれからどうなりたいのかを更に深掘りしていきました。

松本さん:なかなか大変でした(笑)しかし、更に深掘りしたからこそ見えてきたことがありました。「自分にとっての一番は誰なのか」「誰からの評価を気にしているのか」という点です。それが本当に自分がなりたい姿なのか、他人からの評価軸になっていないか、また、その他人軸の評価を望んでいるのか、そこから脱却したいのか、についても考えましたね。

高垣さん:さらに他人軸というのは、会社からの評価なのか、または松本さんご自身が大事にしたい家族からなのか、、、何がご自身にとって大事なのか優先順位をつけてみましょう、と更に内面を深掘っていこうとしていました。しかしその矢先に松本さんの遠隔地への転勤が決まり、強制的に内面と向き合わざるをえない環境に放り込まれた感じでしたね。

松本さん:激動でしたね(笑)環境の変化はもちろんありましたが、「家族」というキーワードは転勤前から出ていました。妻と子育てに対する意見のぶつかりを経験したことも大きかったです。現状としては、とても良い機会を頂いたと感じています。人生100年時代において人生における優先順位をつけられたことで、迷いはないと感じています。


ーその印象的だったセッションを経て、今はどのように感じていますか?

松本さん:大きな気付きがありました。それまで考えていた「情熱」「動機付け」をキーワードにしたパーパスが見事に崩れました(笑)ただ現在の方がしっくり来ていますし、パーパス起点でこれからどうしていくかという行動の部分に「情熱」があると思っています。

松本さんのパーパス
「家族が輝ける生活を誰もが送れるようにする」

このパーパスを言語化する過程でも高垣さんとかなり深掘りをしていきました。言葉のチョイスや表現など細部にわたってお話させて頂き、感謝しています。


ーパーパスについてもかなり深掘りされていたんですね。

松本さん:そうですね。その他にもインパクトデーのテーマに関してもギリギリまで話しました。言葉の「定義から始まり、その定義を更に細分化(=因数分解)して、私自身がインパクトデーに参加される皆様に一番聞きたいことは何なのかを明確化させていただいたの」を覚えています。

高垣さん:「松本さんが一番話したいことは何なのか?」「ゲストの方から何を聴きたいのか?」を追求しました。インパクトデーは限られた時間の中での発表になるので、その論点を絞るプロセスに時間をかけていきましたね。


ー高垣さんはコーチとしてセッションで心掛けていることはありますか?

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高垣さん:まずは、毎回色々な気付きや学びをいただいて感謝しています。最近はフェロー本人の「私はこういう人間なんです」という自己申告を受け入れるのと同時に私から見える印象を意識して伝える様にしています。松本さんもそうでしたが、本人が思っている自分像と他人から見えている自分像はずれていることが多いと感じています。その違いを認識したところから「ではその差はなんでしょうか」という対話が始まるんですよね。さらに、その対話の中でどのような問いかけが有効なのか、その方法は常に考えています。言語化できていない部分に対し、ストレートに問いかけた方がいいのか、もっと腕曲的な表現の方がいいのか、一緒に深掘りしていくためにどの聴き方や伝え方がその方に意味がある問いかけになるのか。とはいえ、言語化できていない部分をずっと深掘りしていくことは大変な労力が必要ですので、私の感想と言った感じでお伝えすることもあります。そのときは誘導にならないようにしつつ、フェローとの対話になる様に気を付けながらお伝えしています。

松本さん:「心の底から望んでいるものは何か?」ということだったり、高垣さんがお伝えいただいたことに対して私自身がどのような感情を持ったのか、ということを認識して深掘りしていきました。なにかモヤっとした感情であれば、それはなぜモヤついているのか分析しよう、といった形でしたね。


ーなるほど。コーチング全体を通して、ご自身に何か変化はありましたか?

高垣さん:先程もお話しさせて頂いたように、フェローやクライアントご本人が思う「自分自身」と、私の目から見える「フェロー自身」に差がある場合のコミュニケーションについて、私自身も多くの学びを得ました。結局は、対話を通してフェロー自身を掘り下げる共同作業なのですが、そこに向けてどの様な問いかけが効果的なのか、多くを学ばせて頂きました。

松本さん:ミントのセッションでもですが、自身の人生、特にどん底から上がっていった経験を振り返ることで自分の成長を数値化できたことは内省にかなり繋がりました。この経験に関しても高垣さんともお話して更に深掘りが出来たのは大きかったです。また、負けず嫌いの性格になった人生を真剣に振り返ったことで、その背景を自分自身で理解することが出来ました。

高垣さん:松本さんは同時に沢山のことを考えていらっしゃるので、その中での優先順位であったり、何を基準に選んでいくのかというまさにパーパスの部分を整理するのをお手伝いさせて頂いた印象です。今まで言語化して来なかった部分を、整理して書き出す作業だったような気がします。

松本さん:そうですね。まさに優先順位付けは今まで頭の中でのみで、しっかりと書き出して見える化したことがなかったので、とても重要なことができたと感じています。立ち止まった方がいいと感じる時に、この様に作業をすれば自分にとって何が大事なのかが分かります。頭の中でのみ考えているとどうしても軸がずれていく感覚がありますが、見える化することで、明確に優先順位付けができるようになりました


ーコーチングは10週間のプログラムをどのようにバックアップしてくれましたか?

松本さん:コーチングにあたり、目標を事前に擦り合わせし、毎週達成度をベースに内省を中心に打ち合わせを実施し、話の内容を「細分化(=因数分解)」しながら深層心理に入り込んでいただきました。また、時には内省だけではなく、ロジカルシンキング等のスキルも伝授いただき、なおかつ物事を徹底的に定量化する手法も学ぶことが出来きました。そしてなにより、自分で気付いていないところを客観的に分析していただき、言語化できたことはとても大きな収穫となりました。更には、毎回のコーチングで内省面での新たな気づきがどこかも具体的に教えていただいたのも貴重な経験でした。ありがとうございました。

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現在松本さんは、ご自身のパーパス実現のため、男女共働き子持ち世帯に対する現在の日本の転勤制度の仕組みをどう変えていくべきなのかといったことや、男性の育休取得推進の方法等を模索しています。Moonlightingも現在のご自身の単身赴任の経験を基に、これらに関連した取り組みを行っていく予定です。

Fin.


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