マナーの本質『思いやりを表す形』

『思いやり(遣り)を表す形』マナー

他人称を意識して自心に生まれる思い遣り⇒マナー

マナー

マナーを辞書検索すると、
【manner】＝態度、礼儀、礼儀作法、
とあります。
「他者を気遣う」ということが
マナーの本質(原義)です。

言い換えると日本古来の
｢おもてなし｣の心であると言えます。

このマナーは、接客マナー、公共マナー
からテーブルマナー、ビジネスマナー、
人との触合いのマナーなどと言う
様々な様式があり額面通りに解釈し
適用するルールやマニュアルでなく、
人間が人としての幸せを掴み、
心豊かな社会生活を送るためや
仲良く生活して行くための知恵です。

マナーの本質

「他者を気遣う」という気持ちを
所作（＝なすこと。行い。仕事。
　生業。その場に応じた態度、
　身のこなし。仕草。又は、演技)
として形式化し、リアルに目に
見えるものとして判り易くした形
＝作法・仕草(所作)がマナーです。

またマナーは、
個々人の経験や知識・常識、
心の基準によっても価値観や
捉え方による差異が生まれます。

個人中心の現代社会環境では、
ともすれば自己満足・感情の儘・
保身・欲求・利己主義が優先し、

イベントや祭りでのマナー違反、
公共の場でのルールやモラル欠如、
公務員や指導者の自己保身の言行、
歩きスマホ・ながらスマホなど
のマナー違反、自分の楽しみや満足
だけを考えた言動に陥りがちな
人をあちこちで見受けられます。

また、マナー意識(思いやり＝遣り))の
心とその意味の理解不足や自覚欠如が
個人の身勝手な思考や思い込みに
依る悲しい事件や犯罪を引き起こす
起因(原因)となっていると考えられます。

マナーは
「他者(触合う人・周りの人)を気遣う」
気持ちを形として現したものであり、
個々人が大切な相手を優しい気持ち、
不快にさせないように｢思い遣る心」
や様々な方面から相手の立場を考え
思い巡らして行い表すべきその人の
心身の活動を表現した言葉です。

しかし、
「他者を気遣う(思いやる)」
と言うことよりマナーの所作だけを
捉えて【マニュアル化】しその通りに
所作しているか否かで、マナーの正誤、
善し悪しを判断する傾向が見られます。

例えば、
ビジネスマナー・テーブルマナー等で
そのような傾向が多く見られます。

その結果、指示命令や基準となる
規範がなければ行動を出来なかったり、
マニュアルにない応対対応力に欠けた
応対や対処をしたり、形式のみに拘り、
何の為にするのか、何故行うかなどの
目的・主旨を考えることをしない、
と言うような様々な誤った理解や
弊害❓があちこちで見られます。

また、
挨拶を「マナー」ではなく、
規則やルール、法則として強制し、
押しつけて行わせている組織や
店舗・企業も少なくありません。

その結果、ハラスメントやいじめを
起こす原因・要素と成っています・

マナーは、個々人が自発的にする
思いやり(遣り)の心身の活動故に、
社会的罰則はありませんが、
マナー(≒モラル)違反すると
「孤立する」　
「立場を失う」　
「大切な人を失う」
「失望させる」
「愛情を失う」　
「信頼を失う」
・・・・・等々。
と言った人間として様々な
【心のペナルティー】や
【人としての罰】が課せられます。

結論として、マナーは何なのか、
どう言った内容なのかを知ること
を怠ったり、守りらなかったり
することがマナー違反(ルール違反・
規律・規律違反)と言うわけです。

従って、個々人の心に差がある
マナー自体をマニュアル化する
ことは決して出来ないのです。

マナーを表し示すための様々な
技法(テクニック)仕草や所作の
マニュアル化(見える化)は可能です。

但し、
何故行うのか、目的は何なのかなどを
明確に記しておくようにすることです。

マナーは「形」である所作・仕草
と共にその心💖を共に身に着けてこそ
生かせることを確りと自覚しましょう。

修得の際に一つひとつのマナーが、
このような形は何故なのか❓を
多方面から分析し、理解し
認識することをお勧めします。

接客・接遇サービスの場では
「マナー＝思いやる心」を身に着け、
お客様や相手と接し触合うことで、
自分もお客様も喜びや感動、感激を
味わえ、ある時には優しさや謙虚さ
忍耐、寛容の心と言った人として
大切な要素を身に着けられます。

別な表現をすると、
接客、接遇サービスマナーは
接客、接遇サービスの場に於ける
『思いやりの所作』であると言えます。
そして、この思いやり(遣り)は、
相手の心を開く【Key　Word】です。