人財育成の人的要素と環境
※2.の指導者項目をより多く保有すること。
1.店(会社・組織)
①社員に対してのホスピタリティ精神を保有している
②三味一体の向上に、意欲的に取組んでいる
③確りした社針、コンセプトがある〈又は作成中〉
④人財育成に関する意識が高い
⑤定期的な研修時間が取れる
⑥職場環境改善に前向きに取組んでいる
⑦将来にチャレンジしている
2.教育指導者の人的資質 (上司・直属社員)
上に立つ人の「対人関係力」
🔴対内対人関係力≒自己認知力
※【対内】は、組織・社内・職場・店舗などで
同一の目的を以って仕事に従事する人、場を指します。
1.自らを分ける(自分を知る・自己分析)。
“自分の文字は、「自」+「分」”
(自己分析=別々にする。
分配、区分、配分、分業、分解。)
どういう自分自身であるか、
自分が知らない自分も含め、
己を知るということです。
2.自らを分けて捉える。
(保有能力・スキルの量。心を作る基。気分。)
他人&自分と「向き合う」
自分を知り、認めるには、
自分と向き合い自分が知らない自分を知る、
そしてその自らを分かること、
言い換えるなら自分を認めることです。
その為に先ず、
自分の強み弱みと真摯に「向き合う」こと、
他人とはお互いが人として「認め合い」、
本気で真剣に相手と「向き合う」ことです。
【幸せな心を創る「四つ」のホジション】
※(幸せ=四合わせ)
一、自分も他人も知っていて、
認めているところ
二、自分自身は知っていて認めているが、
他人は知らず、気付かないところ
三、他人は知り認めているが、
自分が知らなくて認められないところ
四、自分も他人も、知らなく、
気付かないところ
人は心にこの四つのホジションを持ち
それを総て理解するように努めるのは、
人間の「心の礎」創りです。
3.自らの分度を弁える
※分度=はかりわけること。
「分限度合」の意。
二宮尊徳の唱えた語。
経済面での自分の実力を知り
それに応じ生活の限度を定める。
必要以上に支出や無駄遣いをしない。
4.先祖や天から与えられた自らの本分
=分(責任、力)を生きる。領分、分担(役割)
人は、この世に生を受け生を終えるまで、
常に他人と繋がり、他人と共に居て、
分け与えられた自分の時間を生きていく。
5.分身としての自覚(先祖、親、子、部下)
⇒4.の本分に類似していますが、やや異なります。
祖先に感謝、親に感謝、子孫を残す。
意識を分け与える(広め残す)。
枝分かれしたもの。伝え分ける、何回かに分ける。
6.上に立つ者として自ら能力と心を認識する
【ポイント】
自らの感情を自制コントロールして、
部下と本気で向き合い心の触合う時間を持ち、
部下を見つめ真剣に観察する時間を
取ることを自らが積極的に実践する
①指導する場合
部下の資質を把握し、部下の指導時の精神状態を
瞬時に判断し、相手が受止め易い切り口から指導する
部下の長所を見出し、才能を引き出すポイントは
本気で真剣に指導を受ける人の事を考え、
思い遣りと真心を持ち指導にあたる際に大切です。
また、指導する際は、
事前から育成メモや指導シートを作成し行う。
部下の個性に見合った事前の準備を充分にし、
その場凌ぎ、思いつきで指導は行わない。
指導する人(部下)のことを考える時間を作る
ことは「思い遣り」の「も・の・さ・し」です。
指導する際に大切なのは、
個々人の良い処を見つけ出しながら、
本人の持つ隠れた才能を探し育てることで、
一方的な事情で指導することではありません。
②管理監督者・指導者としての自覚
「どんな知識があり、何が出来るか」より、
「どのようなスタンスを持ち仕事に取組んでいるか」
という「あり方」が、
管理監督者・指導者として部下の
信頼を得るためにも大切なことです。
その為に管理監督者・指導者は仕事への
スタンスを意識し普段の職務時から行います。
③相談を受ける
先ず、話しを確り聞き、
出来る限り即答できるようにする。
或はその後、
その人に合わせた他の選択肢も伝える。
こちらから結論は出さないで本人に決めさせる。
④知識・情報収集
管理監督者・指導者は、
様々なアンテナを張り巡らし、
知識や情報収集ルートを常に作り、
伝えることを怠らないようにする。
⑤信用を築き信頼される指導者になる.
信用は一つ築くと細胞が増えるのと同様に
どんどん増えて行くことをいつも自覚する。
その為には、
最初の一つの信用をいかに築くかポイントです。
見返りを求めたり望んだりする行為をしないで、
意識や情報などを与える側に徹すること。
話す内容の自信と力強い信念のある話し方、
大切なことについては厳しい内容であっても
勇気を持って話し伝え、自信を持った
決断力を示す指導アドバイスをすること。
⑥向上心
実際に行う際に必要なモチベーションを与え、
目的を理解させ、ワンランク上の仕事をさせる。
相談、報告時の自分の利用の仕方を教える。
相手の立場に立つこと(立場転換)を理解させ、
実際の例えなどを加味して話しながら、
些細な事も含めて管理監督者・指導者(自分)
の活用法、利用の仕方を教えてあげること。
※折に触れ同等な立場で人生観や
社会観を語ることも必要なことです。
小さな信用を一つひとつ積み重ねて行くことは、
部下育成上で「信頼と絆」を作る礎です。
⑦人としての豊かな人間力を持つ.
イ)人間としての総合的な魅力
自らの心や意思である自己認識力
と自らの感情を自制する。
自己統制力を持つことが出来ると共に、
物事を相手中心に意識して思慮し、
世の為人の為に生きることが出来る
奉仕の精神で行動し、また先々を予測し、
見通す能力である予知力、先見力を備え、
部下(人)の心や行動を観察・察知に努め、
寛容の心で理解することが出来る心、
感性を持つ人を指すと考えること。
ロ)心・技・体の認識.
「心」
=精神力、知識力※、気力、志と信念、
表現力、学習力、問題解決力、決断判断力など
思いやり、感謝、信念、誠実、寛容、奉仕、
自制、慈愛、尊敬、忍耐、向上心、やる気、
情報力、気遣い、心遣い、気働き、安心感、立場転換、
チャレンジ心、ビジョン、志、愛情、先見予知など
※知識力=人として備えておくべき
様々な知識の修得と知識を活用する方法の会得
「技」
=表現力、伝達力と動作、マナー、おもてなし、
各技術技能力、課題力、改革改善力など
表現、伝達に伴う全技術、技能及び動作、鍛錬、
様々な解決技法、装飾法、自己表現法
「体」
=実行実践力、表現伝達に必要な体力、健康さ、
たくましさ、身嗜み、生活力、経済力など
「心と技」の修得と実践に必要とされる体力と
表現出来る健康な身体、その身体を維持継続
させるための生活経済力、自己管理力
ハ)人間力の表現と伝達
=人と人の間に関わる力(コミュニケーション力)
思いやり、立場転換、感謝、自己犠牲、察知、
奉仕、寛容さ、誠実さ、五配り、報連相、敬意表現、
会話力、おもてなしの心、観察察知力、表情姿勢態度、
伝達力、マナー、愛情、自制力
⑧表現力 ≪心と身体の姿勢を現す≫
姿勢と態度に人の心が現れる➡人間性表現力
素敵で洗練された自然な仕草や態度は、
思い遣り(マナー)を形で現わす「人現力」です。
姿勢と動作、何れもが、接客接遇する
スタッフの人格、品格を現します。
人としての温かな思いやり、気遣いが
自然に姿勢と態度、動作に現れるものです。
背筋が伸び、顎を引き、手足を安定させた
キチンとした自然な姿勢はサービスの象徴です。
接客接遇の場で応対する相手やお客様は、
応対時の礼節のある姿勢、態度から様々なことを
期待したり、感じたり、受け止めたりします。
⑨言語力
言語力を知り、身に着ける
(注) 言語力=「言」の文字は、心と口で
組立てられていることから発想した言葉です。
この人言力の読みは、文字通り
①「にんげんりょく」
②「ひとこと力=ひと言力」です。
a.人の心を表現出来る言語力と
適切な言葉使い(遣い)が出来る会話力
人の言葉を使う力=会話力・言葉遣い・
人の言語の理解力・知識力。
b.ひと言(=人の言葉)を相手やT.P.O
に合わせ表現出来、使いこなせる力
「ひと言」は「人の言葉」「ひと声」は
「人の心の声」であると理解しています。
である故、大切なお客様のおもてなしには
人としての思いやりの心(=マナー)の伝達を
心のこもった一言一句で表現し、伝える。
よく「ひと言の重さ」を知るとか、
「ひと言」の挨拶も無いとか、などに使われます。
⑩人を観る眼力
=人物を見る(診る・覧る・観る・看る・視る)
目や能力・眼力を称した言葉です。
普段の生活でも、接客や接遇においても
人や物を見たり、本質を見抜いたり、
自らの意思や心を表したりする
【眼力=目力】は無くてはならないものです。
「みる」の一つの文字にも次のような
文字があり、夫々意味が有ります。
(見・視・覧・診・観・看・監)
眼力は、物事(事物)の善し悪し・真偽・成否
などを見抜くことと能力を言います。
また、ある物事を見て、それを頼りに
思い描くことや目の表情や視線が他人に
与える印象、視線自体から感じる
圧力・圧迫感をも意味しています。
一方眼力(ガンリキ)は、目力とも言われ、
人の心や意志、内面の強弱などが
現れる目の表情を言い表します。
大切なことは、
おもてなしや人との触合いの場に於いて、
「人眼力」をどの様に生かし、
言動や態度に表し、伝えるかです。
また、心に響く感動と、いつまでも心に残る
余韻作りに欠かせない人としての「人眼力」です。
「人眼力」は、思い遣りとおもてなしばかりか、
あなた自身の人間としての成長に欠かせません。
⑪人間性の表現(人現力)
=心の基礎体力⇔EQ
物事を考え行動する時の出発点とも言える
人の原点である心を基礎体力と言う。
当たり前ですが、総てのサービス業は
心を持つ人が行い、心を持つ人が対象です。
現況は、
この誰でも知っているこのことが、外見の
見た目や形ばかりに捉われ過ぎてしまい
意外と疎かにされている傾向があります。
おもてなしや接客接遇サービスのマナー
(=思い遣りを表す形)は、人の心の温もり
即ち、人間としての温かさを伝えるために
あると言っても過言ではありません。
誰に対しても変わらない思い遣りと
ホスピタリティ(おもてなし)の心を持ち、
その表現伝達の基礎であるマナー修得が
人現力を身に着ける為のスタート
でもあります。
① 人を大切に出来る
② 人を認められる
③ 思い遣り、ホスピタリティ精神がある
④ 誠実である
⑤ 奉仕の精神、自己犠牲の精神がある
⑥ 確固たる信念を持っている
⑦ 手本になれる
⑧ 共に学ぶ意識がある
⑨ 立場転換意識を持っている
⑩ 研修能力を多少なり備えている
⑪ コーチングが多少なり出来る
⑫ 「忙しい」を口実にしない
⑬ 説得力会話力に秀でている
⑭ 指導する時間が週一程度(月2~3回) 1~2時間位作れる
⑮ 部下の為なら勤務時間外でも相談にのれる
⑯ 計画性があり約束を守れる
⑰ 観察・察知力を持っている
⑱ 部下の育成を自分の喜びにしている
⑲ 人間的に魅力がある
⑳ 忍耐力があり、寛容さを備えている
3.受講者の資質
①正直である(裏表が無い)
②素直である
③真面目である
④学ぶ姿勢がある
⑤前向きである(向上心がある)
⑥人が好きである
⑦責任感が僅かでもある
⑧ビジョンを持っているか、
持ちたいと思っている
⑨楽しみを探している
⑩生活を変えたいと思っている
現在の社会では
技術・スキル向上だけではなく、
一人ひとりを人間として育成する
職場環境が大切です。
ホスピタリティ精神、
即ち「思い遣り・おもてなしの心」は
サービス業は勿論総ての職場に大切です。
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