堀茂樹のような基本的な事象すら理解していないデタラメな輩は北欧諸国が'Feminism is the new natalism'を実証していると思い込んでいるようだが、物言いをつけたいのなら、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー等の合計特殊出生率をしっかり見てからにした方がよい。
それよりも注目すべきは、先進国の中では異例の高出生率を維持するイスラエルである。イスラエルでも出生率が高いのはユダヤ教とイスラム教の信者で、無宗教では他の低出生率国と同水準である。
ユダヤ人でも信仰心が厚いほど出生率が高く、超正統派は別格の高さである。
日本を含む先進国では、「少子化の原因は主に経済的なものなので、出産・育児と稼得労働の両立のための現金・現物給付を充実させれば出生率を約2にできる」というのが(堀茂樹が信じ込んでいる)定説になっていたが、それよりも「子どもを持つことが人生の重要な選択肢」という人生観の方が重要ということである。そのような観念をフェミニズムが破壊したことが、大半の先進国の出生率低下につながっている。
付記
'Feminism is the new natalism'は2003年に当時の保守党の影の労働・年金大臣David Willettsが"Old Europe? Demographic change and pension reform"で用いたフレーズ。