突然一人ぼっちになった3

今日もお母さんのためにコーヒー入れて、フルーツ置いたり。お化粧品BOXを整頓したり、お母さんが使っていた携帯やiPodをいじって。そしてInstagramやフェイスブックに勝手にログインして、フェイスブックの過去の思い出っていうところをタップすると、去年の今、2年前の今、どんどん過去にさかのぼって、過去の今日という日に投稿した記事が出てくる。投稿されている写真や文章がとても美しく、まるで詩のようだった。これから少なくとも20年は更新されていくはずだった投稿が、ぱったりとある日を境になくなった。

いつでも生活出来るように身の回りのものは全てそのまま、いつも通り。いつか戻ってくるかもしれないという期待をこめて。ずっとずっと呼び続けたけれど、今日も私の目の前に姿を見せてくれなかった。私が1日中布団にくるまり、ダラダラしているから怒っているのかもしれない。それか、亡くなったおばあちゃんと遊んでいて、時間を忘れているのかもしれない。末っ子だったお母さんは、きっとおばあちゃんに甘えているんだろう、だから私のところに戻ってきてくれない可能性だってある。

お母さんの心臓が止まってから、私はずっと時間が止まっている。私はずっと置き去りにされている。周りの時間だけがどんどん進んでいき、私は止まったままである。私はこのままずっと置き去りにされるのだろうか、自分でもよくわからない。一緒にまた韓国行こうって約束したのに、前回行った台湾が台風で行きたいとこ行けなかったからリベンジしないとねって話していたのに、色んなカフェ行こうって約束していたのに。約束守ってくれないと困る、だから早く戻ってきてほしい。