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『脳科学セールス』#1

「あなたの脳は目の前にいる見込み客を敵と判断している」
営業とマーケティングのコンサル会社を経営するジェフ・ブルームフィールド氏が開発した神経科学と行動心理学に基づいた商談ツールである「ニューロセリング」を紹介する本。

著者:Jeff Bloomfield / 笹山裕子 訳
発行所:ダイレクト出版
発行日:2023/03/10

まず感情から始めよ

人間の決断は、「感じる脳」と「本能的な脳」で始まり、「考える脳」によって承認される。

『脳科学セールス』

本書で紹介されている「ニューロセリング」の手法を簡単に言うと「感じる脳」と「本能的な脳」をまず味方につけ、その後に買う理由を「考える脳」によって正当化させるというもの。

  • 感じる脳:大脳辺縁系

  • 本能的な脳:脳幹や大脳基底核など

  • 考える脳:大脳新皮質

既存の営業研修では、事実やデータに基づいて商品の長所短所を説明することを教えられますが、それは「相手が拒絶するように働きかけてしまっている」と著者は言っています。

近年の心理学のNLPも身体の感覚を大切にします。
第1世代と呼ばれたNLPは相手の言葉に注目していました。
クライアントが話している言葉や認識をもとに世界を変えていくやり方です。
「どうして○○だとわかるのですか?」のように。
それが第2世代になると、感情や体の感覚にアプローチし始めます。
「○○という状況を想像した時、身体のどこにどんな感覚がありますか?」と聞き、その感覚が何を意味しているのかを紐解いていきます。
「感じる脳」で原因を取り出し「考える脳」で分析していく。

本書のアプローチは脳科学に基づいているだけに、共通点が多そうで楽しみです。

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