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『脳科学セールス』#9

理由をつけての「ノー」はエコロジーチェックと思ってケアする

相手が安全地帯を離れるのにまだ不安を感じていても不思議ではない。 しかし、反対しているわけではない。多くの場合、あなたが提供する解決策の実施に伴う変化にはまだ「障害」があるだけなのだ。神経科学で言えば、相手の大脳新皮質が、自分の感情に従って行動を起こしていいかどうか、判断しようとしている。反対する側に立ってあなたに課題をつきつけることで、「イエス」と言っていいかどうか試している。

『脳科学セールス』

こちらが何かを提案して相手がはっきりと「ノー」と言わずにできない理由を並べることがあります。
はっきりと断りづらいので理由をつけている場合もありますが、本書では以下の可能性を示します。

  • 提案を受けるために乗り越えるべき障害がまだある

  • 感情に従って良いのか、あえて反対する(無意識)ことで試している

いずれの場合も、私たちの提案が「感じる脳」と「本能的な脳」で始まり、「考える脳」によって承認されるというプロセスを経ていることが前提にはなります。

NLPコーチングの中では、目標と行動それぞれに対してエコロジーチェックを行います。

  • 目標:その目標を達成することで起こる不都合はないか?

  • 行動:目標に向かう過程で起こる不都合はないか?

どんなにすばらしい目標でもそれを達成することで、例えば家庭が崩壊したり友達を失ったりしては、人生にとって正しい目標とはなりえません。
また、お金や時間がないと、そもそも目標に向かえない場合もあります。
こういった点を事前にケアしておくことは、目標達成においては非常に重要です。

交渉の場で相手が「イエス」と言わないその裏にある心配事などをケアすることで、感情に従ってやってみようと、自分に許可を下せるのですね。

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