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あやのんさんが紹介してくれた「クララとお日さま」の本を読み終わりました

あやのんさんが紹介してくれた「クララとお日さま」という本を読み終わりました。

「クララとお日さま」はカズオ・イシグロさんの小説です。
カズオ・イシグロさんの本は「わたしを離さないで」に続いて私はまだ二冊目。

読み初めてすぐ、前に読んだ「わたしを離さないで」の雰囲気を思い出しました。
人に雰囲気があるように、小説にも筆者の雰囲気って滲み出てくるのでしょうね(文章って、怖いわ)

カズオ・イシグロさんて、きっと物静かであまり感情を表すタイプではなくて、淡々としてらっしゃるけど、世の中をビックリするような角度から見ているような気がします。

「わたしを離さないで」も独特の世界でしたが「クララとお日さま」もAIと人間の物語、想像を絶する不思議な世界でした。

クララはAF(人工親友)
子供の成長を手助けするロボット。

人間以上に優秀できめ細かい感情もあり、対等な一個の命なのに、運命は人間に決められてしまうロボット。

その意味では「わたしを離さないで」も、人間の臓器移植のために育てられた子供が、同じ人間なはずなのに自分たちとは違う生き物という扱いを受ける。

そういう意味では、2つの小説はすごく似ているな~と思い、つい「わたしを離さないで」の主人公のキャシーをクララに重ねてしまいました。

ふたりとも、静かで優しくて頭がよい女性です。AFとクローン。
どちらも普通の人間以上に人間らしい繊細な感受性を持っている優しい女性。

なのに何故、こういう辛い運命の中に生きなければなかないのでしょう。
それが、当たり前の常識だから?

世の中の常識というものは、実は偏見に満ちているのかもしれないですよね。常識って、何かしら。

私の人形のリリアンちゃんはAFではありません。 ピンクのウサギちゃんは姪からのプレゼント。  私のイメージだそう。

アミニズムの視点からみたら、お人形さんもすべて目に見えるものには命があるということなのかしらね。

けれど、この世では人間が一番偉いという常識により、人間の命が一番尊重される。
人間って、そんなに偉いのだろうか?

AF(人工親友)という言葉を読んだとき、私が思ったAFは、アニマルフレンド。

ペットと呼ばれる動物たちも、ロボットのAFと同じ扱いを受けていないだろうか。

犬は耳も鼻も人間とは比較なならないくらい優れているらしい。
ただ人間は言葉を話せるだけであり、ペットより優れていると言えるのかしら。。
ワンコはちゃんと人の言葉を理解できるし、感情だってしっかりある。

ずいぶん昔には、犬には感情はないと痛みも感じないという論文が信じられて、酷い実験にたくさんの犬が使われたと聞く。
感情がないはずないのに。
見ればわかりそうなのに。

思い込んだ常識に縛られた人間は、自分の感情を忘れるのかしら。自分の感情を忘れて常識のいいなりになっている人間こそがロボットみたいだと思うわ。

今の時代はだんだんとペットも大切にされてきています。でも、本当に?

「クララとお日さま」のAFと同じような扱いは変わらないかも。
結局、人間が一番大切で偉くて、AFはそのサポートをするために生まれてきたのだ。

クララは心からジョジーに尽くし、ジョジーの幸せだけを考え、ジョジーが成長したあとは廃品置き場に置かれる。

誰を恨むこともなく「わたしは全力でジョジーを学習しました」と言いきる。
なんだか我が家のワンコたちを思って哀しくなってきた。

最初に我が家で迎えた黒いチワワのマロ。ふと気がつけば、いつも必ず私を見つめていた。全力でわたしを学習していたのだろう。

マロが亡くなる一年前に迎えたチワワのモナカも、いつも近くにいる(目線は食べ物を見つめていることが多いけど)
シュナウザーのタルトは、もう完全にいつも身体をくっつけてくる。

ほとんど全ての関心を飼い主に向けて一生を生きてくれている。
自分で飼い主を選んだわけでもないのに。
飼い主が嬉しそうなのが一番の幸せと言わんばかり、、
自分の望みやワガママなんて、散歩やオヤツくらいなもの。
人間だからって、こんなにちやほやされていいものかしらと思う。傲慢すぎないかしら、、と。ふと夫のことも考えた。

男の人も常に妻の顔色を伺い、結婚する時には「必ず幸せにします」と我が人生の目標に掲げる。
男性こそ、人類の中ではAFなのかもしれない。

何のみ返りも求めず、ひたすら妻の幸せを喜んでくれる夫たちは隠れた天使。エンジェル・フレンド(AF)ね。

アニマル・フレンドやエンジェル・フレンドをもっともっと大切にしよう。

私たち女性は、人類の最高位にいるのかもしれないですね、、

女性に生まれてよかった、、いつも見守って大切にしてくれる男性たちに感謝しなければね。
ワンコたちにも、、

そう思った「クララとお日さま」でした。あやのんさん、ありがとう。



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