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Lanka/溝渕早希子さん

2024年6月14日&21日放送

 今回のお客様は、スリランカ産宝石の卸販売、アクセサリーの製作・販売を行っている「Lanka」の代表・溝渕早希子さんです!

■ 溝渕早希子(みぞぶち・さきこ)さん
高知市出身。服飾関連の大学を卒業したあと、東京と高知でアパレル関係の仕事に従事。26歳のときに訪れたスリランカで天然宝石の持つエネルギーと奥深さに感動して宝石を扱うことを仕事にしようと決意!現在はスリランカ産宝石の卸・販売のほか、アクセサリーの製作、ジュエリーリフォームなどを行っています。

〔 番組収録風景 〕

▶ スリランカで採掘体験!

 子どもの頃は、江戸川乱歩シリーズやシャーロック・ホームズなどの推理小説を読むのが好きだったという溝渕さん。「お花屋さんになりたい!」という女の子らしい夢を持っていました。

 9歳の頃には両親と弟、祖母とスリランカ旅行へ!現地では観光スポットを廻ったり有名な植物園を訪れたりしたそうですが、その中で印象深かったのが「宝石の採掘体験」だったそうです。採掘とは言っても実際は砂金採りのようなやり方で、土砂をザルに入れて水の中で振ることで、土砂は洗い流され、比重が大きい宝石(原石)が残るという要領です。

〔 こんな感じ 〕

 このときは実際に原石が見つかったそうで、溝渕さんよりも両親の方が大喜びだったという記憶が残っているとのこと。当時はまだ小学校低学年でしたが、この体験が今の仕事に繋がるのですから人生って面白いですね。

 その後、服飾関連の大学に進み、百貨店でアパレル関係の仕事に従事していた頃に、職場のそばにあった「バカラ(Baccarat)」のお店のディスプレイを見て宝飾に興味を持つようになった溝渕さん。26歳の頃に再びスリランカを訪れ、宝石の採掘体験をします。子どもの頃は石ころにしか思えなかった原石ですが、いざ宝飾に興味を持つようになると、いろいろと知りたいことが出てきました。

Q.なぜこんな石が出来るの?

Q.同じ鉱物でも色の違いで呼ばれ方が違う?
(赤くなればルビー、青くなるとサファイア等)

Q.なぜスリランカではたくさん宝石が採れる?



 天然宝石の持つエネルギーと奥深さにすっかり魅了された溝渕さんは、現地で鉱山を持つスリランカ人の師匠に出会って宝石への造詣を深め、スリランカ産宝石を取り扱うことを仕事にすることを決意するのでした。

〔 宝石の原石や結晶 〕

▶ スリランカは宝石の島✨

 スリランカは、インドの南沖に浮かぶ人口2,000万人あまりの島国。
現地の言葉(シンハラ語)で「Sri」は【光り輝く】、「Lanka」は【島】を表していて、「Sri Lanka」とは【光り輝く島】、まさに【宝石の島】という意味なんだそうです。

 古くから宝石の産地として知られ『東方見聞録』で有名なマルコ・ポーロも13世紀にスリランカを訪れて絶賛!産出される宝石は色が明るくて鮮やかで輝きが違うと言われています。

 近年ではイギリス王室でも皇太子からお妃への贈りものとして使われていて、故ダイアナ妃もスリランカ産12カラットのブルーサファイアの指輪を身に着けていました。

 またスリランカでは「ダイヤモンド、エメラルド、オパール以外は大抵採れる」と言われていて、代表的なのはブルーサファイアやルビー。 他にもキャッツアイ、ムーンストーンなどは非常に品質が高いと言われています。

〔 世界遺産シーギリヤ・ロック 〕

▶ 天然未処理・非加熱へのこだわり

 溝渕さんが現在「Lanka」で取り扱っているのは、スリランカ産の天然未処理・非加熱の宝石(原石)です。天然未処理・非加熱とは、鉱山から産出されてカットだけしたそのままの姿のこと。人工的な処理を加えないという意味です。傷があったり色にムラがあったりはしますが、そこにロマンを感じているそうですよ。

 こう聞くと「宝石にはカット以外にも処理がなされているの?」「加熱してるの?」という疑問が湧いてきますね。

 宝石の処理には様々ありますが、例えばエメラルドに施される処理として有名なのが「オイル含浸処理」です。傷がある宝石をオイルに浸しておくことで、オイルが内部に入り込んで傷を目立ちにくくし、透明度や光沢をアップさせることが出来ます。

 また宝石に「加熱処理」を施すことで、色や透明感を引き上げる効果もあります。「加熱処理」の歴史は古く、古代エジプトや古代インドでは既に実施していたという記録も残っています。現在、市場に出回っているルビーやサファイアのほとんどに「加熱処理」が施されているそうですよ。

 では溝渕さんが「非加熱」にこだわるのは何故でしょうか?
…それは “宝石の成り立ち”、言い換えれば “永年にわたる大地の営み”が加熱することで見られなくなってしまうことがあるからです。

 例えば、酸化アルミニウム〔Al2O3〕の結晶からなる鉱物・コランダムには綺麗な針状のインクルージョン(内包物)が含まれることがありますが、「加熱処理」をすることでこの綺麗な針状の形が途切れてしまうことがあるそうです。見た目の綺麗さだけでなく、宝石の成り立ちにも興味を持ってもらいたい。これが「未処理・非加熱」にこだわる理由なんですね。

〔 ありのまま姿が美しい! 〕

▶【Lanka展】があります!

 そんなスリランカ産天然未処理・非加熱の宝石を中心にした展示会、その名も【Lanka展】が下記の日程で開催されます!

【期間】2024年6月19日(水)~25日(火)
【会場】
高知大丸 4階

 コロナ禍を挟んで約4年半ぶり17回目の開催となる今回は、スリランカ産宝石から、淡水パールのネックレス、鉱物を使ったコースター、ブックスタンドなど、日常使いしていただけるような雑貨まで約100点を展示します。

 テーマは「原点回帰」!
見て、触っていただけるだけで全然OKですので、ぜひ遊びに来てください。

〔 Lanka展に是非お越しください 〕

▶ ジュエリーリフォームやリペアも!

 「Lanka」では、スリランカ産宝石の販売や、アクセサリーの製作販売のほか、ジュエリーリフォームの提案もしています。

 デザインが古くなったジュエリーを新しいデザインに作り替えたり、使わなくなった指輪の宝石部分を取り出して日常使いしやすい一粒ネックレスにしたり、片方なくしたイヤリングをペンダントに変えたり…。大切な想い出が詰まったジュエリーをリフォームしてみませんか?

 また糸が緩んで珠と珠の間がゆるゆるになったパールのネックレスや、サイズが合わなくなったリング、切れたチェーンなどの修理も行っています。ぜひお気軽にご相談ください。

▶ ジュエリーのお手入れは?

 ジュエリーは高価なので、購入する際はいろんな店舗で見比べてから決めて欲しいと語る溝渕さん。そんなジュエリーの専門家である溝渕さんに、お手入れについても教えていただきました。


①使ったあとは柔らかい布で拭きましょう!
 ジュエリーを身につけたあとは汗や汚れが付着してしまいます。例えば、真珠は主成分が炭酸カルシウムなので、酸、熱、水に弱いのが特徴です。人間の汗はもちろん、ジュースや果汁、ヘアスプレーなど酸性のものが付着したままだと真珠を溶かしたり、変色させる場合があります。使ったあとは、柔らかくキレイな布でやさしく拭いてから保管しましょう。


②保管の際は他の宝石とぶつからないように!

 宝石同士がぶつかったり、重なったりすると傷が付く場合があります。保管する際は狭い場所にまとめて置かず、間隔を空けて保管するようにしましょう。小分けにされたジュエリーボックスなどを使うのもいいですね。

▶ 今後の夢は?

 溝渕さんがスリランカ産宝石を取り扱うようになって16年。この仕事をするうえで意識していること・心掛けていることを伺いました。

 まずは天然未処理・非加熱の宝石に地球の営みを感じていただきたい!
宝石が持つエネルギーと奥深さを伝えていきたいと考えています。

 またジュエリー製作やリフォームにおいては、身につけてもらったときのお客様の姿を想像しながら、お客様に「最高!」と思っていただけるようなものを心掛けています。お客様にどんな想いがあって、どういうシーンで身につけたいのかなど、ご予算も含めてとことんお聞きするのが溝渕さん流なんだそうですよ。


 最後に溝渕さんの夢を伺いました。

■ 高知以外でも天然宝石に触れていただく機会を作っていくこと!

 今年は県外での展示会も決定しているそうなので、そうした機会をとおして、宝石を身近に感じていただけるような仕事をしていきたいと語っていただきました。

 子どもの頃の経験が今の仕事に繋がっているって、とても素敵なことだと思います。これからも奥深い天然宝石の魅力をたくさんの方に伝えていってくださいね♪

【 放送プレイバック 】📻✨
★ 6月14日(金)放送 ⇒ 
コチラ から!
★ 6月21日(金)放送 ⇒ 
コチラ から!


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