まーちゃむ

映画の感想を書いていこうと思います。 好きな映画監督:北野武、溝口健二、アン・リー、ク…

まーちゃむ

映画の感想を書いていこうと思います。 好きな映画監督:北野武、溝口健二、アン・リー、クリント・イーストウッド、チャン・イーモウ、キム・ギドク、ウッディ・アレン、宮崎駿、庵野秀明、新海誠ほか

最近の記事

グレート・ギャツビー(2013年)

 「秒速」の記事を書いたので、その流れで久しぶりに見返してみようと思い立った。  2013年公開、レオナルド・ディカプリオがギャツビーを演じた作品だ。  以前見てから10年が経ち、自分の感じ方も変わったかもしれないと期待したが変わっていなかった。正直、映画としては私には良さが理解できない。終始騒々しい演出、無意味なコメディタッチ・・・、このような演出にした意図がわからない。  映画だけでなく、小説に対してもなのだが、ギャツビーという人物像にもいまひとつリアリティや魅力を感じ

    • 恋愛映画その2 だから、秒速5センチメートルが好き

      「ハッピーエンドの恋」とは何だろうか?  あえて定義するなら、①恋が叶うこと、②それが死ぬまで続く、ということだろうか。つまり「結婚して夫婦円満」と同じような意味になってしまう。  これに完全に当てはまる映画はチャン・イーモウ監督、チャン・ツィイーのデビュー作「初恋が来た道」くらいのものだろう。 ほとんどの恋愛は叶わないものだ。 【叶わぬ恋、片思いや身分違いの恋など】  マディソン郡の橋、ブロークバックマウンテン、ラスト・コーション、覇王別姫 【破局や別離】  アニー・ホ

      • 恋愛映画

         恋愛映画や男女関係をメインテーマにしている作品の中で印象に残っているものをピックアップしてみた。  書き出してみると何か偏っている気がするが。  ほとんど巨匠と言われる監督の作品だ。ハッピーエンドはほぼない。悲恋や悲劇でないと物語にならないのはギリシア悲劇も万葉集もシェイクスピアも同じだろう。  去ってしまった恋、喪失こそ美しく永遠だ。 新海誠:全作品 庵野秀明:彼氏彼女の事情 クリント・イーストウッド:マディソン郡の橋 クロード・ルルーシュ:男と女 ウディ・アレン:アニ

        • 新海誠監督の作品

          新海誠監督のの作品には、大きく分けると4つの系譜があると思う。 1 「恋愛」をモチーフに「喪失と再生」を描いた作品  ほしのこえ、雲のむこう約束の場所、秒速5センチメートル、君の名は  ・ほしのこえ=監督の思いをぶつけたデビュー作  ・雲の向こう約束の場所=ほしのこえをベースに様々な要素を盛り込んだ初の大作  ・秒速5センチメートル:一切の無駄を排除した最高傑作  ・君の名は:秒速をベースにハッピーエンドとキャラ立ちにより大衆向けに転換 2 「死」をモチーフに「喪失と再生

        グレート・ギャツビー(2013年)

          ブロークバック・マウンテン

           アン・リー監督の傑作  尋常一様ではない状況での恋愛を描くことで、その純粋さや本質を浮かび上がらせたラスト・コーションと本作ブロークバック・マウンテンがアン・リー監督の最高傑作だ。  静かに胸に染みる音楽、ラストシーンでのヒース・レジャー演じる主人公の台詞と表情が素晴らしい。  永遠を誓ったこの思いも、儚く、静かに薄れ行くことだろうが、それでもブロークバックマウンテンの美しい森と川、透き通った世界での美しい思い出は永遠に忘れないのだろう。

          ブロークバック・マウンテン

          ラスト・コーション

           アン・リー監督の傑作「ラスト・コーション」  サスペンス、純愛、駆け引き、様々な要素が詰まった映画  トニー・レオンとタン・ウェイの演技がこの映画を傑作たらしめている。  トニー・レオン演じるイーが良い人になりすぎているかもしれないと感じたが、魅力的でないと純愛の物語として成り立たなくなるから、微妙なところだ。  映画には描かれていないが、イーはあの後、そう時をおかずに死んだのだろう。そしてそれを予感していたはずだ。この前提はイーに感情移入するには大事な要素だ。  この

          ラスト・コーション