⑦新型コロナウイルスと父の入院日記2021年2月24日(水)
午前6:34分着信あり
朝の6:34分に病院から着信があり、嫌な予感。
やはり体調が悪く、酸素の量が少なくなっている。
どうもまたマスクをはずしてしまったみたいだ。
看護師に
「父のスマホのパスワードを教えてほしい」
どうやら父のスマートフォンでFaceTimeを使おうとしたのだが、アンドロイドなので使えないはずだ。
とりあえず、誕生日など2,3の候補を出したがスマホのロック解除はできなかった。
看護師「声だけかけてもらってもいいですか!」
僕「聞こえるか!?」
僕「マスク外すなよ!」
僕「頑張れよ!」
返事は
「アー」
さすがにしゃべる事はできなかったが、一応聞こえている様子は見て取れた。
「お父様、少ししんどそうなので電話切りますね」
昼の一人のリモート面会
「お父様の状態がよくないのでリモート面会しませんか?」
「今一人なので、夕方の6:00くらいに母を呼んでリモートできませんか?」
母はまだリモート面会していないので、僕一人よりもいいだろうと提案したが、
「、、、そうですね、もしかするとなので、できれば今できないでしょうか?」
「わかりました、僕一人でリモート面会します!」
父の目の焦点はあっておらず、見開いているというかぼーっと目があいているという感じだった。
顔に生気もなく、僕の呼びかけに反応はほとんど見せなかった。
※リモート面会の予約を19:00ぐらいにと提案したが、看護師がこの状態なので、ちょっとわかりませんと。(予約の確約はとれないということ。)
先生からの通告
一人のリモート面会を終えて、すぐに担当医から電話がかかってきた。
「酸素が90台から60台に落ちてきております。昨日からどんどん下がってきて、、、、ちょっと厳しい状態です。
もってあと、、数時間、数日、、
覚悟しておいてください。」
涙が止まらなかった。
久しぶりの連絡
数十年兄に連絡をしていなかったが、こういう状態なので電話をかけたが兄からの折返しはなかった。
※後日メッセージと連絡は取ることが出来た。
今まで兄と父は随分前に仲違いをして、どちらかというと兄が縁を切るという形になっていて、母や僕とも連絡することはなくなっていた。(はっきりと記憶はないがたぶん最後の連絡から15年は経っているだろう。)
奇跡のリモート面会
19:00にリモート面会が厳しいということだったが、病院からFaceTimeの通知がくる。
父の目は依然としてうつろで、孫の問いかけに口が動いて反応したかと思ったが、舌が呼吸と連動していて振動しているだけだった。
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