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管理職に必要なこと⑦社外、顧客に目をむけネットワークを構築し、自組織、自身のレベルを謙虚に知っている

社外、顧客に目を向けることは当たり前と教えられてきた人も多いと思うが、改めて管理職がなぜ社会、顧客に目をむけネットワークを構築する必要があるかという話です。

まず一般的に言われているとおり、担当者レベルだと、どれだけ社外や顧客に目を向けようと思ってもどうしても内向き志向になってしまうことが多いと思うんです。それは与えられた役割と目標がある意味明確でその目標を達成するためや課題を解決するために取り組むべきことが多いし、それが契約、報酬、評価に直結していることが多いから。もちろん担当だけではなく管理職も同じような視点は必要だと思うのですが管理職には、目標達成以前に課題設定や目標設定の役割があり、世の中の動き、顧客の要望を敏感につかみとり、「本当に今までどおりのやり方でよいのか」を自問自答して仕事を進める力が求められることが多いと思います。また、管理職という役割を与えられると、社外、顧客も接する相手が変わり、同じく管理職や経営者と話す機会も増えると思いますし、担当では聞けなかった話も管理職になると聞こえてくることも多いと思うんです。だからこそ、そうした場で得た情報とメンバーのもつ情報をつなぐ役割が管理職にはあると思います。

次に、ネットワークを構築する意味ですが、やっぱり一番は「何かあったときにすぐに話せる関係性があることが社外そして顧客との間にも必要」なんだと思うんです。特によくない話があるとき。「これはまずい」と思ったときに、関係性が築かれている顧客であれば、まずは一報が入れやすいですし、何より、どうすればいいか(つまり何が先方にとって都合がいいか)を教えてもらうこともできます。

そして、社外のネットワーク。管理職になって例えば社外研修などに参加すると同じ役割を担う人とかかわることも多くなります。またもしかしたら同世代の昔からの友人が全然違う企業や環境で同じような管理職やリーダーの役割を担っていることも多いと思います。ほかのパートでも話してきたように管理職は本当に様々な役割がありますが、社外の管理職にも同じような経験をしてきた人は多く、そうした人の経験や苦労話を聞くことで、自分の仕事のスタイルをよりよくするきっかけになるの思います。そうした人の間には業務上の利害が存在しないので、(守秘義務の内容は話せないけれど)家族や社内以外に、お互いが率直に話あえる人がいることは、いろんな局面で自分を支えてくれることがあると思います。私自身もそうした人たちにたくさんのきっかけをいただいてきまひた。

ここまでは比較的一般的な社外ネットワークの意味だと思うんですが、自分はそうした顧客や社外の人とのネットワークがなんのために必要かという問いにもう1つ意味があると感じています。
それは、そうしたネットワークを通して、

自組織や自身のレベルを謙虚に知れること

自分のすぐ近くに、すばらしいことを実現している人がいる、優秀な人がいる。まさにinferior 「劣れるを知る」とともに、自組織や自身が進めべき方向をアップデートするのに本当にありがたい存在だと思うことが多いです。

会社で自組織や自身の想いの話をするときに、とても効果的な方法の1つが「社外で起きている大きな事件やニュースと自組織や自身の身の回りに起きていることがつながっていることを認識し危機感を醸成すること」だと思います。ものごとを伝えるのに危機感はやっぱり効果的であり、言い方は極端ではあるが、これが一番響くと思います。逆にリーダーや管理職はこの危機感をつくれないと、どんどん組織が陳腐化、マンネリ化が進んでいくように思えます。ベンチャー企業なら、会社存続という大前提の危機感があり、それが個人のやりがい、働きがいに直結するのだと思うのですが、日本に数多くかるベンチャーではない会社や組織において、社外、顧客に目を向けてどう危機感を組織に醸成するか、そしてそこからメンバーが使命感をもって仕事をできることがある意味管理職の大事な役割だと思います。


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