多極化を阻止するために大量虐殺を支持／ぺぺ・エスコバル
【多極化を阻止するために大量虐殺を支持】
- 覇権国は、戦争が世界規模になったら誰が気にかけるだろうと考えて、西アジアで大勝利を収めるためにはイスラエルのガザ大量虐殺を必要悪として支持している。-
by Pepe Escobar
2024.06.05
サンクトペテルブルク経済フォーラム（SPIEF）が今週開催される。 これはユーラシア大陸で毎年開催される会議のひとつだ。
2024年の全体テーマは「多極化」であり、ロシアがBRICSの議長国を務める年であることを考えると、非常にふさわしい。
来年 10 月にカザンで開催される BRICS サミットは、今後の多極化に向けたロードマップの輪郭を描く上で極めて重要である。
しかし、そこに問題がある。 グローバル・マジョリティが直面する重要な問題である：
地球上のすべてのスマートフォンで24時間365日放送される大虐殺を見ながら、単なる観客の役割に追いやられ、「考えられないこと」に陥っているときに、多極化を夢見る余裕などあるのだろうか。
明らかに不完全な #国際司法裁判所（#ICJ）は、少なくとも聖書の大量虐殺者たちにラファへの爆撃をやめるよう命じた。
#イスラエル の反応は❓
彼らはラファを爆撃した。さらに悪いことに、彼らは難民テントで子供たちを生きたまま焼き殺した。
#アメリカ のミサイルで。
そして、イスラエルの情報機関が自慢しているように、この多極化の年の終わりまで少なくとも大量虐殺は続くだろう。
グローバル・マジョリティは少なくとも、「#ルールに基づく国際秩序」がどのように機能するかを明確に理解している。 しかし、それは大した慰めにはならない。
ラファでの虐殺を止めるよう国際司法裁判所が命じたこと、そして #ガザ での連続 #戦争犯罪 でイスラエルのトップ指導者の逮捕状を求める国際刑事裁判所の動きは、イスラエルとアメリカの緊密な連携を予想通りヒステリックな狂乱に陥れた。
問題の核心は、混沌と略奪の帝国の真の支配者と管理者に関係しており、彼らの卑しい使者よりもはるかに関係している。
支配者たちは、いかなる機関も公式の見解に対する支配力を緩めることを許さない。
公式の見解は「ガザで大量虐殺は行われていない」であり、「越えてはならない一線」は侵されていない。
これは西側全体の公式の命令である。
いかなる違反も許されない。
彼らは、完全な物語統制を強制するために違憲の極限まで行き、鉄壁の広報活動で地球全体を何層にも重ねた #プロパガンダ の混乱に包み込む。
毛沢東とは少し矛盾するが、本当の力は銃口（または極超音速核ミサイル）から生まれるのではなく、物語統制、つまり私たちがかつて「ソフトパワー」と呼んでいたものから生まれる。
今の違いは、覇権国がもはやソフトパワーをコントロールしていないことだ。
グローバル・マジョリティは、リアルタイムでソフトパワーのカウンターパンチを完成させている。
< システム化された社会病質社会 >
物語の支配者たちは、例えば民族浄化に関する重要な事実を西側の世論から消し去ることができるかもしれない。パレスチナでは、キリスト教徒のアラブ人が組織的に #民族浄化 されてきた。
1950年代初頭、ベツレヘムのキリスト教徒の割合は86％であったが、現在では12％にまで激減している。
聖書に出てくるサイコパスたちはベツレヘムの周囲に壁を築き、武装したユダヤ人入植者の利益のために土地を併合し、キリスト教徒を民族浄化した。
イスラエル社会の極度の民族中心主義や組織的に社会病質的な性格に関する真剣な研究は、大量虐殺を阻止することに関しては、あまり慰めにはならない。
なぜなら、その傷はもっと深いからだ。
元外交官で現場経験が豊富なアラステア・クルックは、西アジアの複雑さを理解することにかけては、欧米人の中で右に出る者はいない。
彼はコラムやポッドキャストで、ガザでの戦争／ #大量虐殺 によって露わになった大きな傷について触れている：
西洋の中心にある、自由主義を装った「非自由主義的な社会工学プロジェクト」と「かつてヨーロッパ文明の背後にあった『永遠の』価値（どんなに不完全であっても）を取り戻す」プロジェクトとの間の分裂だ。
さらに問題なのは、アメリカとイスラエルの権力構造が一心同体であることだ。
そして、彼らはある種の補完的な論理のもとに動いている。
イスラエルの略奪は入植者による植民地主義に体現されているが、覇権国は、マイケル・ハドソンが見事に説明しているように、第二次世界大戦の終結以来、利権を追求する金融化された植民地主義の狂乱に陥っている。
そして、マイケル・ハドソンがFIRE（金融、保険、不動産）詐欺と呼ぶものは、アラステアが指摘するように、「西洋の政治および地政学システムの恒久的な枠組み」へと固まってしまった。
こうして、グローバル・マジョリティがイスラエルとアメリカのコンビを、さまざまな形の搾取／略奪から #ジェノサイド に至るまで、植民地支配の典型と本能的にみなすのも不思議ではない - 植民地主義の縮図として、今や物語上の支配工作によって無意味な「ルールに基づく国際秩序」へと「軟化」している。
また、ガザの大量虐殺が世界の多数派全体に新たな反植民地主義の波を引き起こしたのも不思議ではない。
それでもまだ十分ではない。
誰も実際に大量虐殺を止めようとはしていない。
それは、イスラエルに壊滅的な軍事的敗北を与え、勝者が降伏の条件を指示することによってのみ、実際に可能になるだろう。
それは実現不可能だ ― 少なくとも今のところは ― そして、聖書に出てくるサイコパスが自分たちは何事からも逃れられると思い込む一因になっている。
< 「人身御供の新たな地平」＞
アンドレア・ゾックはミラノ大学の倫理哲学教授であり、イタリアの独立系知識人の第一人者である。
ゾックは、現在西側諸国が考えている、まさに悲劇的な行き止まりに私たちをさらに引きずり込む。
彼によると、覇権国下の西側にはプラン A しかなかった。
プランBはなかった。つまり、西側はユーラシアの大国であるロシア、中国、イランに対して、あらゆる形態の分割統治を適用し続けるということだ。 ゾックは、インドが実質的にコントロール下にあることを正しく指摘している。
私たちは今、その分岐点にいる。 この先には、オープンな熱い戦争か、大国とその家臣たちとのハイブリッド戦争、つまり本質的には第三次世界大戦が待ち受けている。
ゾックは、覇権国支配下の西側諸国が、周期的な破壊をもたらす「体系的な傷」を作ることに執着していることを示している。
この「傷」を開くには、#戦争 と #パンデミック という2つの主要な手順がある。
西側の『究極の真理』が土足で立ち続けることができるのは、『人間の犠牲という新たな地平』だけだと彼は主張する。
実際、この『人間の犠牲という新たな地平』こそが、#ガザ虐殺 に対する西側の無反応、あるいはもっと悪いことに正当化を条件付けているのだ。
そしてそれは、ヨーロッパ人の精神を内部から否応なく蝕んでいる。
かつてヨーロッパ文明と呼ばれていたものは、今や派遣国に完全に臣従しているが、この癌が治癒することはないかもしれない。
こうした試練と苦難だけでは十分ではないかのように、命令を受けた非合理的なメッセンジャーたちは、私たちを日々核戦争に近づけようと躍起になっている。
そして、一部の下級職員はそれを率直に認めている。
そのすべてが、アンドリュー・ナポリターノ判事とアナリストのラリー・ジョンソン、レイ・マクガバンとの会話の中にある。
その中でナポリターノ判事は、軍/情報筋から受け取った電子メールについて言及している。
情報筋は次のように彼に語った :
< 今日、私はイスラエル国防軍の元情報将校との詳細なインタビューを聞いた。彼の立場は明確だった：
「私たちは世界大戦を目指している。」
と彼は言った。
したがって、イスラエルは最も過激な措置のいくつかを実施するのを止めてはならない。
なぜなら、イスラエルの行動は、これから起こる残忍な世界紛争の文脈で遡及的に評価されることになるからだ。>
これは、ガザからノヴォロシアまで、絡み合った永遠の戦争戦線における覇権国/従属国の絶え間ない必死のエスカレーションの究極の説明として見るべきである。
その中には大量殺戮も含まれる。大量殺戮のスピンオフ、例えば3億2000万ドルの「援助」#桟橋詐欺 は、今やガザの海岸でガラクタと化し、パレスチナ人を海外に追放／輸送するという策略が惨めに失敗したため、再び大量殺戮へと戻っている。
「世界大戦を目指している」ことで、誰が実際にショーを運営しているかが明らかになる。
そして、多極化した世界全体が、いまだに人質に取られているのだ。
（了）
引用元
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