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"此の道"という作品について

ちょっと昔のことを振り返ってみようと思います。
当時の記憶と今の解釈が少し混じり合いそうだけど。

"此の道"はかんしゃら2015年の作品で、
3rd workであり、そして第一期かんしゃらの最後の作品です。

この作品の後、チームは1度解散。
ここで辞めてたら楽だったろうけど、そうしたら今の色んな繋がりはないだろうから、良かったと思う。
とはいえ、私にとってはよさこい最後の作品となる可能性もあったため、とても大事な作品です。

この作品は今も昔も含めて、唯一純粋な和風をイメージした作品となっている。

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笠、黒と白を基調とした着物、和柄の渋めの金色があしらわれているズボン。楽曲には和楽器を多く使ってもらい、侘しさを感じさせる音楽に仕上げてもらいました。

私は車の運転中にアイデアを思い浮かぶことが多いのですが、この作品のテーマも同様でした。
思い浮かんだ絵は、ジブリ映画の金字塔"もののけ姫"のアシタカせっ記が流れるシーン。
鬱蒼とした森に、靄がかかり、一度踏み込んだら2度と出て来れなさそうな景色。
そしてそこで迷う旅人の姿。
もしかしたら、
解散を決めた自分の内心を、もしくは今後伝えられるメンバーのことをリンクさせたのかも知れません。

次に思い浮かんだのは
漫画 るろうに剣心に出てくる宇水。
この男は戦いで目をやられ、盲目になり、森を彷徨うが、スーパー聴力を手に入れ、遥か彼方の小川のせせらぎを聴きとることで一命をとりとめる。

人間の五感は集中力によって高められると思っていて、
"此の道"の旅人は太陽や星の動きで方角を認識し、
僅かな空気の流れを肌で感じ、木々をすり抜ける風の通り道=森の出口を知る。
これは一心不乱に踊る踊り子たちの姿をイメージしている。
地方車の光で殆ど辺りが見えなくても、感覚で周りの踊り子との距離感や踊りの一体感を感じられるのは、積み重ねた練習の成果と、その時の集中力だと思う。

道無き道を歩き続け、旅人はついに森を抜ける。
振り返ると、今まで何もなかった地表には自身の轍があり、自分が通ってきた道が見える。
そうしてまた前を向くと、これから自分が進むべき道もうっすらと見えるような気がする。
森を後にし、旅人は次の一歩を踏み出す。

此の道の作品イメージはここで終わり。
最後は
踊ってくれたメンバーに3年間のチームでの日々を思い返してほしい願望と
各々、次のアクションを自ら決めて、歩んでいってほしいという希望を込めて締めとしました。

この後しれっと復活してほんとお恥ずかしい

この時のメンバーは、今はいろんなチームに分かれて踊り続けている方が沢山います。
もちろん今も一緒に踊ってくれる方もいます。
お祭りで彼らに会えると嬉しい気持ちになります。

2015年、5年も前の話を少し思い返してみました。
時の流れは早いですね。



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