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広報ブランディングのすすめ vol.5~広報活動がもたらす“4つの効果”とは?/第1:『反響効果』と第2:『追い風効果』

メディア露出がもたらす爆発的な反応

テレビや新聞などで知っている会社が取り上げられていると、すごいな!と思うと同時に、「宣伝になりそう」と思ったりもします。

メディアがニュースとして取り上げてくれた場合、かかる費用はゼロですが、ビックリするほど問い合わせが増えたりすることがあるのは事実です。

視聴率が高いテレビ番組などで紹介されたりすると、問い合わせ件数が日ごろとはケタ違いになったり、ホームページにアクセスが集中し過ぎてサーバーがパンクしてしまったりするなど、爆発的な反応が得られたりもします。実際、そんな経験を何度もしてきました。

また、メディアで目にしたことをきっかけに、採用活動を行っている会社の求人に応募が増えたり、銀行などから融資の提案を受ける機会が増えたりもします。

それらは、当然ながら会社にとってプラスの成果に直結します。

私は、そのようにメディア露出によって目に見える成果につながる反応を獲得することを『反響効果』と呼んでいます。

広報活動を行っている会社の多くは、『反響効果』の獲得を主な目的にしているのではないでしょうか。『反響効果』は広報活動の効果として最もわかりやすく、ダイレクトに業績やKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)の向上に結びつきます。

さらに、メディアに露出したことで他メディアの眼にも留まり、新たな取材機会を獲得することもあります。

それもまた『反響効果』であり、そこで得た新たな露出機会でまた反響を獲得する、という連鎖反応を生み出すことも期待できます。

ただ、メディア露出による効果は、『反響効果』のように直接的で目に見える形のものだけではありません。間接的な形で成果をもたらすこともあります。

4つの効果その①:『反響効果』

間接的に成果をもたらす『追い風効果』

大抵の会社は広告を掲載したり、ダイレクトメールを送付したり、チラシを配布したりと、なんらかの販促活動を行っています。

しかし、よほどタイミングがよくない限り「こういう商品が欲しかったんだ」と、広告を見てすぐに買ってもらえるようなことはありません。

それどころか、需要がなければチラシなど見もせずに、そのままゴミ箱に捨てられてしまうようなこともあります。だれもが消費者でもありますから、チラシを見ずにゴミ箱に捨てた経験がある人は、きっと少なくないはずです。

しかし、テレビや新聞やネットニュースなどで取り上げられていた商品だと、「あれ、この前取り上げられていた商品だ」と、チラシを捨てる前に手を止める確率が高まります。

さらに、メディアで取り上げられていたことで「こういう商品がいま注目されているんだ」とか、「確かに便利そうだな」など少しでも興味を抱いていれば、広告を見た時に中身を読んでもらえたり、強く興味を持ってくれていれば「一度買ってみようかな」と商品に手を伸ばしてもらえたりする確率も高まります。

時代を超えて通用するAIDMAの法則

かねてマーケティングで使われてきたフレームワークに、AIDMAの法則があります。顧客が商品を購入するプロセスをAttention(注意)⇒Interest(興味)⇒Desire(欲求)⇒Memory(記憶)⇒Action(購入)と順番に記した頭文字を並べたのがAIDMAです。

いまでは派生した様々なフレームワークが使われることがありますが、時代が変わっても顧客が商品を購入するプロセスが基本的にAIDMAの順になることは変わりません。

マーケティング活動は、顧客をA⇒I⇒D⇒M⇒Aと次のステップへ進めようとする施策を打ちますが、商品がメディアに取り上げられると追い風を吹かせ、ステップを進める後押しとなります。それが、広報活動によって生み出される『追い風効果』です。

メディアという第三者の眼を通した露出は、マーケティング活動だけでは生み出すことのできない異質な追い風を吹かせます。

4つの効果その②:『追い風効果』

『反響効果』と『追い風効果』は業績やKPIの向上に結びつくことがイメージできるので、広報活動に取り組むメリットがわかりやすい効果です。

しかし、広報活動がもたらす効果はそれだけではありません。さらに2つあります。この2つの効果は、業績やKPIというより会社や組織自体の価値を高めるものです。

そして、広報活動に取り組む目的は、むしろこちらの方が本筋だと私は考えています。次回は、そんな『防衛効果』と『底上げ効果』についてお伝えしたいと思います。
(次回へつづく)


▽広報ブランディングトレーナーのページ▽
https://kkawakami115.wixsite.com/workstyle/pr-branding


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