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女性のためのヨガの教科書27

更年期とヨガ


50歳になって、年齢を言うと「若いね」と言って頂くのですが、
自分は50歳なんだと結構な頻度で自覚しております。

まだ生理が普通にあって、
その周期は今までなかったパターンで乱れることが増えてきたかな。
終わったと思ったら1週間後にまた始まったり、
通常だったら今自分のホルモンバランスや骨盤の状態がどういう時期なのかわかるから、
気をつけることも来たるべきことに備えることもできるのですが、
自分が今卵胞期なのか黄体期なのかが掴めず、
選択ミスが多いです。


息子の通っていた日体大のHPより。
若い女性アスリートはホルモンバランスでパフォーマンスが左右されることに対して、
メンタルも強くないと乗り越えられないですね。


重たいものを持ってはいけない時期なのに持って腰を痛める。
精神的にネガティブになりやすい時期と気付いておらず、
なんとなく自分を嫌に感じる。
身体を緩めると絞めるのバランスを間違える。
食事のチョイス、着るもののチョイス、生活リズムのパターンのチョイス、
いろいろと安全圏の見極めが難しい。
私の場合は血を失う頻度が高いので、
エネルギー不足や貧血、それらに伴うふらつきやめまいなども感じます。

ただ気分的にそれが「歳だわ」と妙に楽しくない気持ちにさせられるから、
褒められると申し訳ないような気さえします。

50歳にもなって妊娠出産するわけでもないのだから、
大事な血液をそんなに毎月出したくないし、
体調もメンタルも一定に保ちたい。
やっと長年生きてきた中で自分のリズムをうまく掴んで日々やりこなせるようになってきたのに、こんなに揺さぶられるなんて酷い。

先日知人との会話で、
「大昔だったら50代って寿命を迎えている年齢だから、
本来だったら更年期ってないんだよね」みたいな事を話していたのですが、
平均寿命って一般には出産などで命を落としてしまう幼児も含まれているから、
成人の平均寿命ではなくなるじゃないですか?

純粋に発掘された骨の年齢を調べると、
旧石器時代、縄文時代はわずか15歳前後だそう。

平安時代には40歳を迎えると長寿のお祝いをしていたそうで、
50歳、60歳と、還暦というのは寿命全うしたみたいな大祝いだったのでしょう。

私がまだ小学生くらいの頃も、
某有名女優さん(極道者の姉さん役で有名)の年齢が50歳だとのニュースを見て、
「おばあさんじゃない50歳っているんだ…」って結構な衝撃でした(笑)

それを思うと、今レギンス履いてヨガインストラクターをして、
週に15クラス以上ですかね、運動して人前で偉そうに喋ってなんて思うと、
あまり自分に鞭を振るう気分にはならないですね。

よく「〇〇さん(芸能人とか)は〇〇歳なのにスタイルも良くて△▶︎も出来てすごい
私も頑張らなきゃ」なんてお声を聞くのですが、他人と比べるのやめません?

自分も一応こういう仕事だからよくわかるのですが、
人前に立つ時はプロ意識で成り立たせているんです。
それに懸けている費用も桁が違うと思いますよ。

向上心は素晴らしい事なのですが、
ある意味ファンタジーですから。
SNSもそうです、いい面を前面に見せているだけ。

気にしてしまうと、
自分ってまだ大丈夫なのか?みたいな思考が先走りして、
何をするにも確認してしまう。
これって出来るのかどうかみたいなコンプレックス思考がベースに潜んでいるから、
無茶なチャレンジをしてしまうんですよね。
年齢高い方で、普段運動されていて、健康意識も高くて、
ライフスタイルも整っておられる方の最大のミスりポイントってそこなんですよね。

更年期ってね、
それまでの生き方在り方考え方を一旦全てリセットするタイミングだと思うんですよ。

人って大体何かに依存してこの年齢まで生きているじゃないですか?
頼りにしているものという意味ですが。

仕事に依存、
パートナーに依存、
お金や資産に依存、
趣味嗜好に依存、
家族に依存、などなど

私の場合は自分の健康に依存ですね。
シングルマザーでヨガインストラクターなんてやっていると、
とにかく休めないんですよね。
風邪でも怪我でも痛み止めを一日10個飲んで走り続ける、
なんてことを20年近くやってきましたが、
誰のためだったんだろう???
生徒さん?スタジオ?
頑張ってよかったのかどうかはわからない。
もう過信しないように気をつけないと。自分に責任を持つって、他人を優先する事とは相容れない場合もあり、周囲の理解も必要です。


ホルモン的にはエストロゲンの分泌量が少なくなっていくから、
体温調節機能が乱れる、
ストレスホルモンの上昇が抑えきれない、
髪や肌が乾燥する、
シミ増える、
睡眠が浅くなる、
鬱症状、
イライラや不安、
月経の乱れ、
 ※周期が長くなったり、期間が長くなったり、逆に短くなったりとさまざまなようです。
疲れやすくなる、
冷えやすくなる、
体脂肪が増える、
血圧の上昇、
関節の痛み、
腰痛、頭痛、肩こり、
骨密度の低下、
口の中が乾く、
倦怠感、などなど

私は一年以上プラセンタ注射を週1の頻度で打っています。
良いか悪いかはよくわからないですね。
比較対象がないから。


免疫賦活作用

活性酸素除去作用

強肝・解毒作用

乳汁分泌促進作用

抗アレルギー作用

疲労回復作用

美肌促進作用

https://www.unmed-clinic.jp/menopause/?gclid=CjwKCAiAgeeqBhBAEiwAoDDhn9Lmgtq2nqFeycDms5jnCjURivP6gkjr6hJdGDbbu4wS9PsTtPVlPBoCRSgQAvD_BwE
お世話になっているクリニックのHPから

ヨガはもちろん良いですが、
なんでもヨガでよくなると思い過ぎるのは危ないです。
ヨガをしているから大丈夫と思うのも違うと思います。

更年期前後って女性がヨガを始める年齢として、
実は一番多いのではないかと思います。
子育てが完了して、自分の老化に気付いて運動しなきゃと思い始める、
とりあえずヨガなら健康にいんでしょう?
あまり運動した事なくても出来るんでしょう?
という雰囲気はすごく伝わってくるのですが、
膝や腰、肩などにすでに痛みがあったり、息が止まったり丸まったりしながらも、
そうじゃない、ああじゃないってお伝えしながら取り組んでいただくじゃないですか?

頻度にもよりますが、1年なり2年なり、長いスパンで続けていただければ徐々に感じていた不快な症状などは和らいでいくでしょうし、他のこと、健康に関する知識などもきちんと正しく身につけていただけるのかなと思っています。

更年期の重たい症状を訴える方のほとんどが、
正しく水分補給を出来ていない、
という共通点があります。

1日2リットルは多いと感じるでしょうが、
一つの目安として、特に冬場はお茶やコーヒー紅茶、糖分の入ったものなど意外、
純粋に水(H2O)を摂らなくなると思います。

水分、酸素、栄養素、
それを血液循環に乗せて巡らせて、
老廃物をしっかり回収してスッキリ排出する。
健康の基本です。水分が足りておらず、血液濃度が高くなると肌のシミやくすみ、
高血圧、頭痛、動悸息切れ、静脈瘤、むくみ、冷え、便秘、、筋肉の痙攣、
思考能力の低下など、さまざまな症状が出てきます。

喉が渇いたと感じた時、人間はすでに1%~2%の水分を失っているそうで、
すでに軽い脱水状態です。
5%、10%失えば意識障害、命の危険が出てきます。

厚生労働省も推進していますが、
水分不足は心筋梗塞や脳卒中の原因の一つになります。寝る前、起床時、スポーツ中及びその前後、入浴の前後、そしてのどが渇く前に水分補給を心がけることが重要です。

更年期はこういった基本の身体のシステムが老朽化するわけですから、
血管年齢や骨密度、腸内環境、自律神経の働きなど、
見た目やスタイル、ヨガのポーズの何ができるかできないか、
よりも内的システムとバランスしっかりお考えいただき、
自分の変化には前向きに、
若さが価値だと思い過ぎないように、
心身ともに新陳代謝を活発に保っていきたいですね。

更年期以降確実に、そして急速に減っていく骨密度。
骨を新しく作りだす細胞よりも、
骨を壊す細胞の方が多くなってしまうことが原因ですが、
しっかり踵に体重を乗せて脚全体を使い、
ビタミン、ミネラルの摂取、日光を浴びること、歩くこと、
年配の方々は皆健康を意識して歩かれますよね。
ただその時に、膝とつま先は同じ方向で使うとか、
地面を蹴って足首の屈曲進展を行う、
足の付け根を内に引きつけ体幹を使った姿勢で、
ゆっくりとした呼吸を意識しながら、など、
ヨガで気をつける点をしっかり知って無理のない範囲で長く続けられると良いですね。

一度減ってしまった骨密度を元に戻すのは難しいそうで、
更年期を迎えている今、自分が歳を取って、
死んでいくのだということを前向きに考える時期なのではないかな。

ご両親などの介護をされていた方々は、
この点をよく理解されていて、意識的に過ごそうとされているのがわかります。

ずっと家事など自分だけが担当していたけれど、
自分が死んでから夫が何も出来ないと困るだろうと、
料理や家事を教えながら分担したり、
一緒にヨガに通ったり。

次項は「パートナーと自分」です。


ヨガインストラクター歴は18年。既に成人した息子をシングルマザーとして育ててきた経験から、ヨガを軸に、女性の生き方、医療でカバーできない健康のこと、などを発信していきます。