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女性のためのヨガの教科書22

10、女性のこころ


・ホルモンバランス


実は皆さんが一番興味のあるパートなのではないでしょうか?

女性の身体は年齢と共に変化していきます。
そしてその過程を経ないと全く感じられず、
わからないということもたくさんあります。

とにかくエストロゲンですよね。

女性ホルモンはエストロゲンとプロジェステロンの相互関係で成り立っていますが、
主に『女性ホルモン』と言ったときに示されているのはエストロゲンです。

エストロゲンの分泌の加減で、
「女性らしい」外見、特性、心(感性)が現れます。

私は特にフェミニストではありませんよ。
ただ、女性らしいというのは、
誰に対してとかではなく、
女性の健康としてとても大切なことだと考えています。

脳の働き方という視点でも、
エストロゲンが多く分泌されている時期は右脳寄り、
プロジェステロンが多く分泌されている時期は左脳寄り、の思考に傾きがちです。

身体や心が辛くなるのはプロジェストロンが最大限に分泌されて、
エストロゲンもそこそこ高い生理の1週間前くらいから生理終わって排卵になる前、
またエストロゲンの分泌が高くなるまでの間、って感じになるでしょうか。

その曲線のパターンが不規則になれば、
またそれはそれで今自分は一体どういう状況なのかが掴めず、
ただただ世界の全てが嫌になり、 それを引きづりやすい人は調子の良い時期でもネガティブ思考を持ち越しがちです。

女性のからだの章で書きましたが、
女性の身体は凹凸がある曲線です。
要は一直線ではないということです。

心は身体に近い部分と、
思考に近い部分があって、その割合は人それぞれです。

身体からの刺激や感覚で自分の感情が左右されやすい人と、
自分の頭の中の思考や他人からの情報などで感情が左右されやすい人。

皆さんはどちらのタイプでしょうか?

人はもともと感情の振り幅が広い人、狭い人がいて、
淡々とフラットでそれほど起伏のない方も、
小さなことも敏感に反応する方もいらっしゃいます。

発達の段階でのグレーゾーンということもありますし、一概には語れない部分です。

ただ人間はコミュニケーションを感情で行うものなんですね。
相手の思考はわからなくても、感情のトーンは察知出来るものなので、
そこに合わせたりそこを基に展開させようとしたりするものです。

認知症のお年寄りも、相手が何を言っているのかわからなくても、
相手の感情は細やかに読み取りますよね。

言語も思考もまだよくわかっていない赤ちゃんも幼児も、
動物も、植物さえもがそうみたいです。

だから感情を上手く先に見せることはコミュニュケーションのコツとなります。

また相手の感情がわかってしまってもわかっていないように振る舞う手振れ補正的な態度も大人として身につけるべきマナーでしょう。


その人が楽しい雰囲気で、
自分が怒ったエピソードを話せばそれは楽しいエピソードになり、
その人が悲しい雰囲気で、
その人が楽しかった出来事を語ればそれは悲しいストーリーとなります。

それはどんなに知性的な相手にだろうと同じです。

だから人とのコミュニケーションのベースとなる、
自分のベースの感情というか心持ちみたいなものを設定すると、
そしてそれが安定していればしているほどその人への信頼度が上がります。
社会はそういう基本的な「表の顔づくり」で成り立っています。

ただ女性はそれが苦手。
というか間違えがち。
なぜなら「対応する」ことを優先させるからです。

先日クライアントさんとの会話で、
私は結構喜ばしいこととして話していたことですが、
余り舞い上がってるのも気に触るじゃないですか?
だからちょっとトーンを落として喋っていたのですが、
それはやはり「💢」な出来事として捉えられたみたいでした。
その方はとてもお優しくて、
「💢」の共感モードになろうとしてくださっていたのですが、
本当のところは、「こんな幸せなことありがたい」という気持ちだったのですよね。

私としてはとりあえず共感しようと試みてくれてありがとう、だったのですが、
嬉しいなら嬉しい、
悲しいなら悲しい、
嫌なら嫌だ、
楽しいなら楽しい、
そういう素直さや単純さが女性同士の場合特に、
円滑なコミュニケーションのコツだなと改めて思いました。

他人の感情は複雑だから、
方程式のようにシンプル化して理解しようとする。

ただ、感情は表に出してはいけないとか、
そういう社会的価値観も強くありますよね。
ヨガや瞑想では、
最初、感情は低レベルのものと教わりました。
未熟なものだから手放すようにと。

違和感しかなかったですが、
その考えさえも低レベルなんだと思うことにして、
だんだんフラットに観察できるようになって来ました。

40歳過ぎたくらいからです。

人って前出したように、
他人の思考は読めないものでも、
感情にはものすごく敏感に反応するんです。
小さい子でも動物でも感情はわかります。それが演技だとしてもです。
泣くとか笑うとか、怒るとか喜ぶとか、そういう感情表現的なものを、
実はコミュニケーションの中で一番強く感じようとしているんだなということがわかった時、
それを扱うことの意味がわかった気がしました。
エネルギーなんですね。
人を変える力がある。

ただ表現しないと感情って掴みどころがなく、
どんどんあれこれ混ざって扱いにくくなってしまうものです。

風景の写真を撮るようなものです。
夕陽などは一瞬のうちに表情を変えて、
波も、光も、人々の動きも、気配も、表情も、一瞬一瞬、その変化を捉えて作品に出来たら、どんな感情も良い悪いはないのですけれども、捉えられなくて、ずっと動画にして、その重たいファイルを他人にチェックしてもらおうとそのまま渡すのは迷惑でしかなく、女性はそれを愛情を感じる相手にほどやりがちなんですよね。

それを受け取ってくれる人をいつも探し求めていませんか?
それが愛だと勘違いしていませんか?

私が以前NZ出身のヨガティーチャーと付き合っていたときに、
ちょっとした行き違いで口論になりそうになったことがあったのですが、
彼は真剣に「一緒に瞑想しよう」と言いました。
私はそれで面白くなってしまって、
不満は解消されてはいなかったけれど、
怒る気もそれを深く考える気もなくなりました。

本当にそうなんだと思いますよ。

一緒に瞑想したら、
それが出来たら、
女性は愛について自分の感情を振り回されなくなるでしょうし、
男性は自分が感情について過剰に恐れなくても良いのだということがわかるのでしょう。


ヨガインストラクター歴は18年。既に成人した息子をシングルマザーとして育ててきた経験から、ヨガを軸に、女性の生き方、医療でカバーできない健康のこと、などを発信していきます。