絶望

突然の汚い話だが、お尻が荒れている。

痔ではなく、辛い物を食べたとかでもなく、お尻の、皮膚が、荒れている。

知り合い数人に「noteはじめましたァ」なんて酔ってURLを送り付けたので超恥ずかしいが、その恥を忍んであえて言う。

今の私は「お尻　ブツブツ」でネット検索すると出てくる画像みたいな、そんな深刻なお尻状態を抱えている。

別に放っておいているわけではない。

一生懸命ケアをしているつもりだった。

良いといわれる保湿剤やクリームを試したり、「魅惑のお尻」とかいうふざけたネーミングの商品を尻に塗りたくったりもした。

こんにゃく玉でお尻をゴシゴシ洗った日には、痛くて悲鳴を上げた。

それでもお尻状況は悪化する一方で、遂にふとしたタイミングで見た夫が「お前尻ヤバくね？」と言ってきた。

しかも子供たちの前で。

皮膚科行けよ、皮膚科、絶対行った方がいいって。俺予約してやるから、マジで行って来いって。

心配で言ってくれているのはわかっているが、うるさい。

私はご機嫌で飲酒をしていたし、子供たちが聞いている。

やめてほしい。

そんなこんなでこちらは

「行かない。アンタが禁煙外来行くなら行ってやってもいいけどいかない。皮膚科おじいちゃんだから行かない。女医のところはあの女医が嫌いだから行かない。絶対行かない。うるさい」

と頑なに拒否を続けていた。するとあろうことか、夫はキレた。が、私も随分前からキレていたので「デリカシーないんじゃボケ。子どもの前で尻の話すんな」と一喝したら黙った。

その夜夫は謎のお尻のかゆみで寝られなかったそうだ。

「ざまあみろ」と思ったのは言うまでもない。

とはいえ、夫が心配してくれている気持ちは伝わっていたので、自分なりに色々と調べてみた。

皮膚科に行く前に、できることをやってみようと。

無理ならあきらめて皮膚科に行こうと。

それで出てきたのが「オロナイン」。

オロナインって火傷とかかゆみとかはたけ？とかニキビとか、いろんなものに効くらしい。

でも私は幼少の頃純名里沙が「あ！ニキビ。オロナインつけたげる～」と友人の顔のニキビを指摘し、許可なくオロナインを塗るというCMに何とも言えない恐ろしさを感じていたので、それだけの理由でオロナインがニキビなどのブツブツに効くかどうか疑っていた。

それでもオロナインは安いし、良くなったという声が多かったので、オロナインの大瓶を買ってきて（超大容量で700円くらいだった。すごい）、ここ3日ほどお風呂上りと朝にせっせと塗っている。

同じくニキビなど諸々に良いというオードムーゲで丁寧に拭き取りもしている。

効果は、まだよくわからないが、朝起きた時のすごいブツブツヤッベーみたいなのはちょっとマシになった気がする。

あと恥ずかしげもないついでに言うと、仕事は在宅なので、仕事中はズボンやタイツを脱いでいる。

お尻の健康を取り戻すために、私は人として大事な何かを失ったような気もする。

しかしお尻やそんな自分に絶望したのではない。

もっと衝撃的なことが、お尻事件を機に判明した。

お　尻　が　垂　れ　て　い　る

モダンバレエ歴21年、現役の頃の私のお尻は確かにプリプリっとしていた。

のに、お尻が垂れている。

オロナインを塗ると、お尻がタルタルに揺れる。

「死にたい」と思った。

ついでに太ももをマッサージしつつ保湿剤を塗ると、腹も揺れた。

言葉が出なかった。

お尻のブツブツのおかげ（？）で、自分の運動不足に気付き、体型がどんどん置いていくのに気付いたここ数日。

そういえば誕生日の誓いに毎日ストレッチするって書いてたけど酒しか飲んでなかった。

このままでは、マズい。

ストレッチをお尻のケアを毎日しっかりやることを、改めてここに誓います。