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ツキ

新しい仕事を探そうと応募していると、時折面接をしなければならないことがある。

基本的にはどんな仕事でもそうだろう。

履歴書を書いて、電話をして、面接の日程を決めて、面接に行く。と。


私も学生の頃のバイトを含めれば、そんなこと何度も何度もやってきた。

まともに就活をした覚えがないので、何十回とは、言わない。


しかし在宅ライターは基本的に期日までに納品できればダイジョブなので、面接などほぼない。

テストライティングなるものは存在するが、面接など数えるほどしかしていない。


今日、久々に面接があった。

オンライン面接。

非常に久しぶりに、知らない方とお話する機会。


面接を担当してくださった人事の方が良識のない人間ならば、「お前ホントにライターかよ」「日本語教員やってた?は?」とネットに書き込むレベルのグダグダの面接だった。ように思える。

一応聞かれたことには正しい回答をしたが、長ったらしかったな~とか、オドオドしてたな~とか、振り返ってみると反省点しかなく、非常に心が痛い。


別件で今度は、履歴書を書くことになった。

今までも履歴書が必要なライター応募案件があったが、今回は「市販の履歴書に記入し」という謎の指定があった。

つまり、手書きでこいと。

手書きの履歴書なんて、本当に、何年振りだろうか。


余談だが私は字が汚い。

ネパール人に「センセイ、字ガ下手デスネ~」と陽気に言われるくらい、字が汚い。

できるだけ丁寧に書いてはみたが、内容もこれでいいのかわからない。

わからなくて困っていたら、学生時代にお世話になった先生が添削をしてくださるという。

ありがたいが、30歳を超えて他人に履歴書を見せて助言をもらうのがとても恥ずかしい。

バカみたいなことを書いていて笑われないか、恥ずかしい。


とはいえ「どうせ送付先の方には読まれるのだから、1人読もうが2人読もうが同じだろうが!」と図太い私の心の声が聞こえたりもする。

まぁ、いいか。


面接に履歴書。

久しぶり知らない誰かに私の人間性やスキルがジャッジされるのか。

そう思うと、ワクワクする反面、とてもこわい。


しかしいくつになっても挑戦できることがあるのはいいことだ。

結果はどうであれ、今回の経験を生かしたいなとは思っている。


そういえば面接のときに「少し変わった質問をしますが、今までの人生ツイてましたか?ツイてませんでしたか?」と聞かれた。

この質問は別の会社でもされたことがある(そこは落ちたけど)。


私は持っている側の人間でも、ものすごい人でもない。つまりとんでもない美人でも超天才でも大金持ちでもない。

それでも親はやりたいことをやらせてくれたし、行きたい学校に進学した(当然努力もした)。なりたい職業について、したいことでお金を稼ぎ、したいタイミングで結婚も出産もできた。それが自身の努力のたまものだと言われればそうかもしれないが、努力だけではかなわないこともきっとある。

当然失敗もあったし後悔もある。イジメも受けたし人を傷つけたりもした。枕に顔を埋めて足をジタバタするだけでは済まされないような恥ずかしい過去も、なくはないと思う。


人と比べたら大したことをしていない。それでも私は、自分が「こうしたい」と思った方向に比較的物事が進みやすい、と感じている。だからツキがあるかどうかについては迷いなく「ツイてたと思います」と答えることができる。

別に自分のことは大好きじゃないし、どちらかといえば嫌いだけど。

それでも自分の人生の今までは否定したくないし、これからもツキのある人生を送りたいと思う。

そのために努力をしたいし、できれば子供たちにも、別に偉い人になる必要はないので、努力して楽しんで希望を持って、ツキのある人生を歩んでいってほしいと思っている。

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