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【雑記】子供の頃観た映画の題名が思い出せない

 自分がまだ幼い頃に鑑賞した映画について正確に記憶している人はきっと少ないと思う。

 例えばEP6以前のスターウォーズも小さい頃に観た筈(父親が筋金入りのSWファンなので間違いなく観させられていたという信頼がある)なのですが、どうしてもどんな内容が思い出せない。死の直前マスクを脱いだベイダー卿を指して「悪い事するとアナキンでもこんな顔になっちゃうんだぞ~!」と親に言われた事くらいしか覚えていません。

 ドラえもんも『恐竜2006』から『緑の巨人伝』までは劇場で観たと確信できるの、だが旧シリーズ最終作である『ワンニャン時空伝』は観ていたような気がするも、YUME日和を聴いて見知った気分になっているだけな気もしなくない。私は所謂『いつの間にかドラえもんの声が変わってて不思議だった世代』なので、あの辺りの時期における記憶がだいぶあやふやなのです。

 『千と千尋の神隠し』は子供心に恐ろしく印象的な映画で、嫌でも脳裏に刻まれているのだが、ある場面以降、具体的言うと銭婆が出てくる辺りを境に内容が全く思い起こせない。恐らく金ロー放送版を視聴していたと思うんのですが、それだと途中で寝かしつけられたか、録画でも普通に寝落ちしたか……そんな訳で私は、千尋はちゃんと元の世界に帰れたのだろうか……?ともやもやを数年にも渡って抱き続ける事になるのだった。

 そういった映画に関する不完全な記憶が為のもやもやを、今もなお抱いている。それはタイトルにある通り「子供時代観たとある映画のとあるシーンがとても印象に残っているが、肝心の映画のタイトルが思い出せず悶々としている」といった具合です。題名も、シーン前後のストーリーラインもほとんど思い出せず、キャラ関係についても主人公と悪い奴といったふわっとした理解のみ。それでもあの、極めて興奮するクライマックスの光景だけは、私の脳裏にくっきりと焼き付いていているのだ……

 そのクライマックスはこうだった筈。舞台はどこぞの団地、カンフーマスターたる主人公と敵の悪漢が1対1の決戦を行っていた。敵に蹴り上げられたのか、あるいは自ら跳躍したのか、空の真っ只中に放り出された主人公。血生臭い闘争と対比するかのような、どこまでも青い空が眼前に澄み渡っている……おお、見よ!空の上にはブッダがいた!白雲がブッダ像の姿をとり、彼に微笑んだのだ!

 その様を目撃し何か悟りを得た主人公、すかさず地上の敵めがけて降下し、掌底を放つ!DOOOOOOM!その掌打の恐るべき威力によって敵は一撃で倒れ伏し、そのには手の平状のクレータが形成された!

 勝利を掴み大地に1人立つ主人公は、おまけとばかりに背後のアパートにもめがけて掌底!手の平状に抉れるアパート!残心!

 アパートを犠牲にする必要は?

 そんな疑問もよそに、映画は間髪入れずにエピローグへと入る。場面はうって変わって、物腰柔らかそうな老人が少年にカンフーの書を売り渡そうとしている所だ。しかしどの武道書を見せても少年は首を横に振るばかり。そこで老人は、あの空の上に佇んでいたようなブッダの絵が描かれた書を見せる、少年はニッコリと笑顔となり……そこで物語の幕が閉じる。

 だいぶ抜け落ち、脚色が含まれているかと思いますが、大筋はだいたいこうだったと思います。当時は大層エキサイトしていた筈。こんなワンシーンだけピンポイントに覚えているのだからそうに違いない。だからこそ、今になって腰を据えて鑑賞したらどう思うかが気になるのですね。

 この雑記を書くにあたって思い起こした、年少時代の映画体験達のなんと輝かしい事か、『少林サッカー』なんか興奮しない訳がなかったし、『トイストーリー2』のNG集は今でもベストエンドロールだと胸を張って言える。『オトナ帝国の逆襲』のバス運転シーンは非常にハラハラさせられた。できもしない運転をせざるを得ないシチュエーションというのは度々夢に見る。

 ポケモンの『七夜の願い星ジラーチ』は冒頭の遊園地建築シークエンスは本当に最高、それ以外の内容は覚えてない。映画の内容そのものからは逸れるが、予告で『ディアルガvsパルキア』が『ディアルガvsパルキアvsダークライ』に変化した瞬間は鳥肌が立った。あのなぞのばしょバグでしか出会えないダークライが!劇場で!!!(しんげつじま行き座標ミスって海に放り出されながら)

 しかし、これらを今観返したとしても、あの時獲たのと同じだけの興奮を味わえる保証などないのでしょう。つまらない部分なんて真っ先に記憶からずり抜けるだろうし、読解力の発展途上さが却って物語の不備から目を逸らさせてくれた面もあったかもしれない。だから、この名称不明のカンフー映画を今観ても以外とノれない可能性も大いにある。

 それでもやっぱり、今の私の目で確認したいのですよね。もちろん、子供の頃の映画体験は不完全だ、などと来た道を笑うつもりはありませんが、それでも薄ぼんやりとした思い出に留めておくのはもったいないなと、欲深くも思うのです。そうして鑑賞してみて面白かったら最高ですし、そうでなくても当時の興奮を否定しうる材料になる筈もありませんから。

 という訳で近い内に再鑑賞しようと思った訳ですが、おいおい、肝心のタイトルが分からなければ探しようがないじゃないか。とりあえずそれらしきカンフー映画に当たっていけば見つかるだろうか。いや待て、あれは果たして本当にカンフーの映画だったのか?カンフーってブッダパワーとか使うタイプの拳法だっけ。うーん……

 疑問に思った私はカンフーと仏教の関係性についてついて軽く調べていたら『カンフー・ハッスル』なる映画作品に行きついた。成る程、少林サッカーと同じ監督で、ジャケットには流星の如く落下しつつ掌底を放つカンフーマスタの姿が……

 

 これでは!?!?!?!?

 

 はい、もっとインターネットを有効活用しましょう。私が得た教訓は以上です。

 

 

 

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