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幸せは、お金の殖やし方より使い方💓

 お金、欲しい。やっぱり欲しい。お金そのものが欲しいわけではないけれど、お金があるからできることがある。お金がないとできないこともある。でも、いくら欲しいの? と問われると、ちょっと困る。お洋服もエステも時々のディナーも、年に1回くらいの海外旅行もしたいけど、我慢ができないわけじゃない。

 お金と幸せの関係を調べた研究によると、生活に必要なお金があれば、それ以上のお金が幸せを増すわけではないと証明されている。例えば、ノーベル経済学賞のダニエル・カーネマン先生によると、年収50千ドルを超えるあたりから幸福度の高まりは緩やかになり、年収75千ドルを超えると年収がどれほど高くなっても、幸福度はほぼあがらなくなる。つまり、日本円に例えれば年収8百万円でも8千万円でも8億円でも、幸福度は変わらないのだ。

 ということは、年収5百万円を超えるまではがんばったほうがいいけど、8百万円を超えたらムリしないほうがいい‥ということになる。けれども、経験的にはもっと年収が低くても、楽しそうで幸せそうな人もいる。大富豪で幸せそうな人もいる。つまるところ、お金がいくらあれば幸せなのかは、ひとりひとり違うのかもしれない。

 いずれにしても、新型ウィルスで経済が停滞している現在、お金をいかに儲けるかとか殖やすかを考えるより、持っているお金をいかに使えばもっと幸せになれるか、を知るほうが現実的だ。そんなわけで、2020年5月7日発売の「日経ウーマン」6月号の特集「幸せになるお金のルール」で、「殖やし方」「節約の仕方」記事と並んで、「幸せなお金の使い方」を紹介した。

 「幸せなお金の使い方」(6月号 p20~21)は、拙著「ハーバード流 幸せになる技術」(PHPビジネス新書)の第2章「幸せを殖やす お金の技術」で引用した「幸せになるお金の使い方 5つの法則」をダイジェストしたものだ。この「5法則」は、サイエンス・オブ・ハピネス(幸せについての科学)という分野で、お金と幸せの関係を調べているマイケル・ノートンさん(ハーバード・ビジネス・スクール教授)とエリザベス・ダンさん(ブリティッシュ・コロンビア大学教授)の推奨だ。

 「5法則」は、拙著第2章でも相当にダイジェストして紹介したが、日経ウーマン6月号では見開きの2ページに5つなので、さらにさらにダイジェストされている。そこで、それぞれの法則をもう少し詳しく紹介するために、このマガジンを書くことにした。

 お金の「殖し方」「節約の仕方」もさることながら「使い方」を変えれば、あなたはきっと、もっとしあわせになれる。5法則は次のとおり。

法則1.体験を買う
法則2.ご褒美化する
法則3.(先に買って)後から消費する
法則4.時間を殖やす
法則5.他人のためにお金を使う

 蛇足ながら、拙著「ハーバード流 幸せになる技術」(PHPビジネス新書)第2章「幸せを殖やす お金の技術」では「5法則」だけではなく、サイエンス・オブ・ハピネスによるお金と幸せに関わる知見をいろいろと掲載している。ご関心がある方はぜひ!

引用:「幸せをお金で買う」5つの授業
    エリザベス・ダン マイケル・ノートン(2014 中経出版)

            「ハーバード流 幸せになる技術」
     悠木そのま (PHPビジネス新書)


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