vol.6 生きるから生かされるへ
[時 局 2006 6月号 掲載]
小学生の頃には、ファッションデザイナーになりたいと思っていました。ピアニストや画家に憧れる気もちもありました。中学校の文化祭で友人たちと自主グループを組み、神話劇『ゼウスとプロメテウス』を演じてからは、女優という仕事に惹かれ、高校では演劇部に属しました。仕事とは興味、能力、価値観を表現するものです。私は芸術の世界に深い興味をもっていましたが、職業にするには能力が足らないと自覚して、芸術の道を選びませんでした。好きなだけではなく、得意でな