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使ってみると見えてくる!ChatGPTと協働する未来

はじめまして、パーソルプロセス&テクノロジー(以下、パーソルP&T)の富里と申します。
本記事では、話題沸騰の対話型AI 「ChatGPT」について、実際に使った感想や注意点、また生産性の向上の可能性についてお話していきます。


自己紹介

富里拓矢(とみさと たくや)
2019年7月にパーソルP&Tに中途入社。
入社後はエンタープライズソリューション統括部 Global Bridge部でパーソルグループが運営するサービスの導入支援チームのリーダー業務に従事している。直近では開発や保守案件でPMを担当。
最近は自宅で2歳の息子と戯れている時に一番幸せを感じています。

1. AIと生産性

1.1 AIと生産性

最近いたるところで話題のAI(人工知能)は、私たちが働く方法を劇的に変えつつあります。AIはさまざまなデータを処理し、人の能力を超えて、問題解決を可能にしています。その中でもChatGPTは私たちの生産性向上に対して大きな役割を担っていると感じています。

1.2 ChatGPTとは 

ChatGPTは、OpenAIが開発した会話型のAIで、さまざまな課題解決やタスクの効率化に使用することができます。ChatGPTは大量のテキストデータから学習し、自然な言葉でコミュニケーションが行えます。これにより、ChatGPTとはまるで本当の人と会話しているかのようにチャットすることができ、課題や問題についての相談を可能にし、エンジニアを手助けしてくれます。そこで、今回はこのChatGPTについて調べてみました。

2. ChatGPTの機能とユースケース

2.1 ChatGPTの主要な機能

ChatGPTは、質問応答、文章生成、コンテンツの要約、メールの作成、スケジュールの管理など、幅広い作業をこなすことが可能です。その他にも、特定の情報を検索したり、複雑な問題を解決するためのアイデアを提供したりする能力もあります。

2.2 生産性を向上させるためのChatGPTの活用例

ChatGPTは、日々の業務の支援から創造的なプロジェクトのブレインストーミングまで、あらゆる場面で生産性を向上させる手助けをします。具体的には、文書作成の自動化、質問への応答、データ分析、タスクのリマインド、コード生成などが挙げられます。さらに英語学習やプログラミング学習にも応用可能です。

3. 実際のケーススタディ: ChatGPTによる生産性向上

3.1 ビジネスにおけるChatGPTの活用:議事録、スケジュール作成

例えば、会議中にTeams等で自動作成した会話メモをChatGPTに渡し、要約を依頼することで一瞬にして会議の議事録を作成できます。
さらに、プレゼンテーションや説明会の草稿を作成する際にも、ChatGPTは役立ちます。
一例として、中途採用向けの説明会のスケジュール作成を指示してみましょう。

2時間程度の説明会スケジュールを作成してくれました。
これだと長いので1時間のスケジュールで作り直してもらいましょう。

1時間にまとめるだけではなく、重要なポイントに焦点を当てて再作成してくれました。
こちらをベースに自身の会社にあった内容に少し修正するだけでスケジュール作成は完了できそうです。

3.2 クリエイティブ作業におけるChatGPTの活用:ブレインストーミング

ブレインストーミングは、新しいアイデアを生み出すためのクリエイティブなプロセスの一つです。
これは、あらゆる考え方からアイデアを生み出すことを目的としています。そこで、ChatGPTを利用してブレストをしてみましょう。以下のように指示してみます。
「社内のセキュリティ意識を向上させたいんだけど何かアイデアある?一般的ではない方法で考えたい。」
※一般的な方法ではなく何か斬新なアイデアが欲しいことを前提で指示しています。

効果的かどうかは別として、アイデアを出してくれました。
個人的に気になったのでゲーミフィケーションについて詳しく聞いてみます。

かなり具体的に教えてくれました。アイデア出しをChatGPTに指示し、気になったものから具体的な方法を模索することで、実際にこういった施策案も効率的に推進できそうです。

3.3 プログラミングにおけるChatGPTの活用:コード生成、解析

ChatGPTはソースコード生成の能力を持っています。また、既存のソースコードの解析を行うことも可能です。
Webシステムのログイン画面の生成を以下のように指示してみます。

「あなたはフロントエンドエンジニアです。以下の仕様で画面を作成してください。
・ログインを行なう画面
・入力項目はIDとパスワード
・パスワードを忘れた人用のリンクを設置
・モダンなデザイン
・ソースコードは1ファイルにまとめてください」

ソースコードが生成されました(画像は抜粋)。
これを実際にWebブラウザで表示してみると、

個人的には何の違和感もないよくあるログイン画面になっていると感じました。ボタンやリンクも機能しています。「モダンなデザイン」というかなり抽象的な指示ではありましたが、良い感じに作ってくれています。
簡単な画面やデザインはChatGPTに任せてしまい、バックエンド側はしっかり自身で実装するといったように役割を分けて利用することで効率的に作業できそうです。
※ReactやVue.jsでの指示をすることも可能です。

4. ChatGPTを効果的に活用するためのベストプラクティス

4.1 プロンプトとコンテクストの適切な設定

「プロンプト」とは、ChatGPTに対して与える具体的な指示または質問の事を指します。例えば、「Reactって何?」「俳句を作ってください。」等です。
「コンテクスト」とは、今までChatGPTと対話したすべての内容を含んだものを指します。例えば、「さっきの質問に対する回答の●●●ってどんな意味?」等です。

ChatGPTはこのプロンプトとコンテクストに基づいて回答します。そのため、具体的で明確な指示を与えることでより良い結果を得ることができます。要は「良い指示/質問の仕方」を行った方が良いということです。

4.2 ChatGPTの回答精度を理解し、適切に対応する

ChatGPTを何度も使用しているとわかってきますが、質問に対するChatGPTからの回答が正確ではない時もあります。これはChatGPTがあくまで訓練データに含まれるデータから予測に基づいて回答を生成しているからです。そのため、ChatGPTの回答はそのまま鵜呑みにせず、状況によっては調査や確認したうえで利用する方が好ましいです。
ソースコードの生成の場合、今回の執筆において数パターン試していますが、たまにバグを含んで生成されることがありました。
※発生したバグ自体も修正する指示を出すことで改善してくれることも可能。

5. ChatGPTの限界とこれをどう乗り越えるか

5.1 知識のカットオフとその対応策

ChatGPTは訓練データに基づいて情報を生成します。そのため、訓練データのカットオフ日以降の情報については答えることができません。これはChatGPTがリアルタイムの情報源にアクセスできないためです。これを乗り越えるためには、最新の情報を提供するために他の情報源を自身で探す必要があります。
ただしながら、ChatGPTでも、最新モデルのGPT-4ではブラウジングのプラグインを利用することが可能となっており、最新の情報を入手できる場合があります。

5.2 ユーザーのプライバシーとセキュリティの保護

ChatGPTはOpenAIという企業が提供していますが、同社は利用規約で、利用者がChatGPT上でやりとりする会話履歴をAIの言語モデルの改善のために使うことがあると明記しています。ただしながら、ChatGPTの設定にて会話履歴をオフにすることでAIの訓練に使用されないよう設定することが可能です。
それでも、個人情報やセキュリティに関わる情報については配慮してChatGPTを利用する必要があります。

6. 結論

6.1 ChatGPTを用いた生産性の未来

ChatGPTは生産性を向上させる道具の一つであり、その可能性はさまざまです。ただし、最終的な意思決定と責任は私たちが判断すべきです。ChatGPTと協働することで生産性を大きく向上させつつ、エンジニアとしてもよりプロフェッショナルな仕事ができる可能性を感じました。

今現在もChatGPTの新たなプラグインや連携したサービスの提供が始まっており、これらは今後も私たちのタスクや課題、問題を効率的に、よりスマートに達成するためのサポートをしてくれます。
今よりもこういったAIがもっと進化した未来を想像すると、ワクワクが止まりません!!
ただしながら、最新のテクノロジーを活用するにあたってはその限界と課題についても理解し、適切に対応することが重要です。(特にプライバシーとセキュリティ)

それでも、ChatGPTが私たちの生産性を大幅に向上させる手助けとなることは間違いありません。
これからの進化にも期待しています。更なる能力の向上、より自然な対話の実現、そして最新の情報へのアクセスなど、新たなアップデートによってChatGPTや他AIが私たちの生産性をさらに高める手助けとなることを楽しみにしています。

本記事を最後まで拝読いただきありがとうございました。
これからのAIとの共生に向けて、自身がどのように活用していくかが大切です。
日常のタスク、課題や問題、そして自身の創造性を向上させるためにChatGPTをうまく活用していくことで、生産性を向上させる手助けとなることを心から願っています。

※富里さんが所属するGlobal Bridge部については、こちらの記事でご紹介しています。


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