PPP通信_04_セカイ監督

狙って”バズる“3つの要素とは?TikTokで人気の短編動画クリエイター ・ セカイ監督に『バズりの極意』を聞いてみた!

ついにURLが貼れるようになり、さらなる盛り上がりを見せているTikTok
TikTokのMCN、『PPP TOKYO』も設立から約1ヶ月が経ちました。

今回で4回目となるPPP通信では、PPP TOKYOで主にクリエイターマネジメントを担当する趙とともに、TikTokでインフルエンサーとして活躍するセカイ監督さんに、”バズりの極意”についてお話を伺いました!

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右・趙 無極(以下趙)
ちょう むきょく・東京都町田市出身。
株式会社TORIHADAに在籍し、主にTikTokのインフルエンサーを束ねるPPP TOKYO株式会社にて、クリエイターマネジメント全般を担当。

左・セカイ監督(以下セカイ監督)
せかいかんとく・神奈川県横浜市出身。
短編ドラマや短編映画を作る4人グループ『インスタントシネマ(旧ぺーたーず)』のメンバーで、3月12日現在30万人近くのフォロワー数を持つ人気TikToker。PPP TOKYOが業務提携を結び、主にTikTokでの活動をサポート。
現在はあらゆるSNSで、「短編動画」を軸にコンテンツを発信し注目を集めている。
TikTokアカウント: https://www.tiktok.com/@instantcinema


現在の活動について

ー現在の活動について教えてください。

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セカイ監督:インスタントシネマという4人のグループで、「セカイ監督」として活動しています。
インスタントシネマの意味としては、“5、6分くらいの短尺ドラマや映画を気軽に撮って出す”という、インスタントラーメンみたいなイメージで活動しています。

趙:3分ラーメンみたいに、手軽な5分くらいのドラマを、というコンセプトなんですね。

セカイ監督:ですね。今って長い映画やドラマとかがあまり見られなくなってきているのかなって思っていて。
なので5、6分で、クオリティが高くて楽しめるものを提供できたらウケるんじゃないかなと思って始めました。

趙:なるほどですね。最初からそういう方向性だったんですか?

セカイ監督:いや、その時は普通に「ザ・YouTuber」みたいな感じを目指してましたね。

趙:マルチ系YouTuberみたいな。

セカイ監督:そうですそうです。
でもそれでやってても、それだと当然再生回数稼げないわけじゃないですか。それで「再現系」というジャンルを始めました。

趙:なるほど。再現VTRっぽいやつですよね。

セカイ監督:そうです。やっぱり、全く知名度のないやつらが新しいことやっても誰も見ないんですよね。
なのでジブリとかディズニーとか、そういうみんなが知っているものをちょっと借りて、僕らがそれっぽくドラマやオープニングを再現したりとか....。最初は衣装も100均で作っていました(笑)

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セカイ監督:それで、最初はYouTubeにあげていたんですけど、それも全然再生回数がいかなくて。でもTikTokが出始めた時に、気軽にポンってその動画を出したらドカンと伸びて、一気に100万回とか再生されたんですよ。

趙:そういうヒットはTikTokの良さですよね〜本当に。おすすめフィード中心だから、誰でも一気にバズる可能性って全然ありますもんね。

セカイ監督:本当にそうですね。その後も、僕らがすでにストックして作っていた動画をTikTokにあげていったら2ヶ月くらいで10万人フォロワーになって。

趙:えー!

セカイ監督:それでTikTok可能性あるな、注力していこうってなったので、そこからちゃんとTikTokを勉強し始めましたね。

ーどうやって勉強していったんですか?

セカイ監督:中国がもう先駆けであって、韓国やアメリカとかでも人気だったのでそのコンテンツを見ていきました。そしたら、ドラマ系のコンテンツは当時TikTokで誰もやっていなかったんですよね。
それで、「後々日本にトレンドが来た時に、このポジション取れそうだからやろう」ってなって。

趙:たしかに中国で流行ってましたもんね。探偵ドラマ系とか結構ありましたよね。

セカイ監督:そうなんですよ。ドラマの1シーン切り取ったみたいなやつがすごく多くて。でも僕たちはそれを、もう少し馬鹿らしくやろうって出していったら半年くらいでフォロワーが20万人くらいになりました。

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セカイ監督:あとは僕映画がもともとめちゃくちゃ好きなんですよ。だから結構僕のエゴが入ってるんですけど、チームのメンバーもそこからめちゃめちゃ勉強をしてくれて。

趙:なるほど。じゃあゼロからのスタートだったんですね。

セカイ監督:そうなんですよ。ゼロから始めて、いきなり30万くらいの機材で撮って、みたいな。

趙:へ〜!結構機材ちゃんとしてますね。

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セカイ監督:そこはちゃんとしてますね。映画も撮れる小型シネマカメラのワンランク下くらいです。
映画撮るカメラだと100万円以上するし機動力悪いし、小型のシネマカメラだと20万とかで買えるんですけど、バッテリー持ちがめちゃめちゃ悪いんですよ。

趙:へえ〜。画質が良すぎるんですか?

セカイ監督:それもあるんですけど、純粋にあのバッテリーが30分いかないくらいで落ちちゃうみたいで。
でも僕らみたいにネット系に関する人は、やっぱり1回のバッテリーで結構長く撮りたいじゃないですか。そう考えるとワンランク下げるしかなくて。
なので今使っているのが、僕らにできる1番いいカメラなんですよね。

ー結構YouTubeとかTikTokをスマホ一台でやる人も多い中、そこまでこだわるってすごいですね。

セカイ監督:微差かも知れないですけど、ドラマとか映画っぽくする時にちょっとでも違いを見せたいっていう、それだけなんですけどね。

ー確かにTikTokみたいにフィードで流れていて、画質がよかったら目に留まりますよね。

セカイ監督:留まりますよね。そうなんですよ。


「セカイ監督」という名前の由来

趙:セカイ監督の名前の由来ってあるんですか?

セカイ:そうですね。もともと違う名前でやっていたんですけど、目標が決まった時に「監督」とかつけたほうがいいなって思って。
はじめしゃちょーとかDJ社長とかもそうだと思うんですけど、社長や監督っていう偉そうなワードが入ると、人間って勝手にすごい人なんだなって思うようになるんですよね。箔がつくというか。

例えばフォローされた時に、普通の「じろう」とかだったら誰も見ないんですけど、監督ってついていると一応押そうかってなるんですよ。それで面白そうだったらフォローしてくれるじゃないですか。

僕は別に何者でもないしフォロワーも全然いないんですけど、そのおかげか意外と有名な人フォローしてくれるんで、そういうフックは大事だなって思っています。

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「セカイ」ってつけた理由は2つあって、1つ目はやっぱり世界を取りにいきたいっていう僕の目標で。
やっぱり日本と母体数が全然違って、例えば日本だったら100万300万とかがすげえってなるけど、例えば中国だったら100万人って普通だったりするじゃないですか。

趙:日本で10万人とかのレベルですよね。

セカイ:そっちの方が取るの簡単だなって思って、後々世界を視野に入れたいっていうのから名前にも入れましたね。

趙:世界進出的な意味合いもあるんですね。

セカイ:そうなんですよ。
2つ目の理由は、僕「世界征服研究所」っていうシェアハウスをやっていて、現在16人くらい住んでいるんです。

趙:洋服もやっていましたよね。

セカイ:そうなんですよ。「世界征服」っていう洋服屋さんもやっていて。後々舞台もやりたいですし、そうやって「世界」っていう名前で色んなことをやっていきたい思っています。

趙:一個一個全部ちゃんと考えていますね。脳みそどんだけあるんだって思っちゃいました。(笑)

セカイ:ははは(笑)ありがとうございます。


バズに必要な3つの要素

趙:最近広告も変わってきて、今まではザ・広告!って感じのものが多かったですけど、今は広告っぽく見せない「ネイティブアド感」が求められていると思っていて。

以前PPP TOKYOで案件サポートさせていただいた時も思ったのですが、インスタントシネマさんは広告コンテンツにも展開や面白さがちゃんとあって、最後に「え、広告だったの?!」っていうのを出すのにめちゃくちゃ長けているなって思うんですけど、やっぱり意識しているんですか?

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セカイ監督:うーん。多分バズる要素っていくつかあると思うんですけど、僕は必ずその要素的なものを3つ取るようにはしていますね。

趙:え、そんな秘密公開しちゃって大丈夫ですか?(笑)

セカイ監督:あ、全然大丈夫です(笑)
僕は大体決まっているんですけど、「ギャップ」「お笑い」「共感」「新しさ」「ギミック」の中からどれか3つを入れるんですよ。
僕的に一番考えやすいので、基本いつも面白さとギャップは必ず使いますね。

趙:なるほど。じゃあまず、単純にその要素から考えてみるっていう感じなんですか?

セカイ監督:そうです。例えばギャップとかだと、とにかく対義語を考えるんですよ。紙に対義語をバーって書いていって、これ面白そうだなって思うものをやる。
ただ1個だけだと要素的に弱いので、プラスで面白さとしてお笑いを入れるんですよね。

あとは「ああ、そういうのあるよね」からどんどん「そんなんないやろ」っていう状態に持っていくテクニックとか、「緊張と緩和」とかを意識したりもしてますね。

趙:すごい。めちゃくちゃ研究されていますね。そんなちゃんと考えているとは思っていなかった。(笑)

セカイ監督:あははは(笑)めちゃくちゃロジカルに考えてますよ。

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今後の展望

ーこの先はどういう展望で考えているんですか?

セカイ監督:Netflixですね。

趙:おお!そうなんですね!

セカイ監督:元々は映画のヒット作を作ろうって言っていたんですよ。でも、映画の現場を見に行ったら想像以上に過酷で。
本当に映画用に撮る機材、スタッフの多さ、ワンシーンワンシーン照明とか入れ替えて撮っているの見たらちょっとそれ楽しくなさそうだなと思っちゃったというか。
僕らが普段1時間で撮っている量を、1日でやっているみたいな感覚だったんですよ。

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趙:なるほど。プロすぎるというか。

セカイ監督:もっとカジュアルな方向性でいいなって思っていて。
Netflixとかも言ったらプロじゃないですか。
TikTokでバズったようにこれから短編映画は絶対くると思っているので、NetflixとかAmazonプライムとかで短尺ゾーンを作らせてもらって、そこの作品をどんどん作るみたいな位置付けを狙っています。
「短編映画って言ったらセカイ監督だ。インスタントシネマだ。」ってなりたいんですよ。

趙:この前ポインティさんが出してた・・

セカイ監督:純猥談。めちゃくちゃよかったですよね。

趙:ああいう感じですよね。
ああいうのをオムニバスでも、セカイ監督集でもいいんですけど、そういうのをNetflixとかでやっていきたいなみたいな。

セカイ監督:まさにその通りです。やっていきたいですね。

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趙:今後TikTokでこんな仕事したいとか、こんなコンテンツを作りたいとかってあるんですか?

セカイ監督:続編ドラマですね。企業さんにサポーターとして入ってもらって連続ドラマを撮るっていうのをまだやったことがなくて。
企業さんのでも僕らのアカウントでもいいんですけど、短くて面白い、縦動画のドラマを7作品完結とかで作ってみたいなって思っています。

趙:それめちゃくちゃいいですね。SNSドラマとかもちょっと前から増えてきていると思うんですけど、バズる力とか、拡散されやすさを考えたらTikTokっていいプラットフォームですよね

セカイ監督:そうなんですよ。
あとは新しい試みで一個やろうかなって思っているのが、Twitterでめちゃめちゃバズっている、「リツイート数に応じて展開が変わるドラマ」ですね。
いいね数が多いとこの展開で、RT数が多いとこっちみたいに方向性が視聴者によって変わるっていう。

趙:インタラクティブ動画ですね。

セカイ監督:そうです。まずTwitterでやろうと思っているんですけど、TikTokにも展開しようかなって。
ただTikTokだといいね数かコメントしかないじゃないですか。だからTikTokなら、「いいね数が1万いいねいかなかったら即終了。」とかにしようと考えています。

趙:そういう発想はどこからきてるんですか?

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セカイ監督:それはTwitterからですね。今何が流行っているかは絶対把握しておくようにしています。それをちょっと味付けしたら自分のオリジナルコンテンツになるじゃないですか。
自分でバズるコンテンツを考えて生み出すのは結構難しいんですけど、現状バズっているものにはバズる要素がちゃんと含まれているので、その要素を真似するだけで勝手にいいコンテンツができちゃうんですよね。
慣れてきたらオリジナルコンテンツをバズ要素を入れて自分で作っていくのが、結果的にはいいと思いますけどね。

なので僕らもなるべくドラマに絞ってやって、あんまり色んなものに手を出さないようにはしています。
それで、ちょっとネタないなって時にお邪魔するっていう(笑)

趙:大事です大事です(笑)確かに同じパターンでやったほうが印象はつきますよね。

セカイ監督:一貫性があった方がいいんですよね。


ー今年はここまでいくぞ!みたいな目標があれば教えてください。

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セカイ監督:一応今YouTubeをやっているんですけど、そこは今年40万人目指して夏とかお正月に大バズ狙っていきたいなと思っています。
Tiktokは100万人目指しているんですけど、投げ銭機能とか、以前PPP TOKYOとやらせてもらった案件みたいにTikTokもどんどんマネタイズができるようになったら、もっと注力していきたいですね。

趙:ぜひ一緒に頑張っていきましょう!僕も企画の本買いに行きます(笑)
本日はお忙しい中、本当にありがとうございました!



<取材・写真>

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