肉を知り尽くした男、『焼肉芝浦』藤枝裕太社長
駒沢大学駅から歩いて20分、住宅街にある街の焼肉屋さん『焼肉芝浦』に来ました。
社長は藤枝裕太さん。この地で14年焼き肉屋を営んでいます。
藤枝さんはシェフの古くからの友人で、今回の緊急事態宣言を受けて、ノンアルコールドリンクを一緒に盛り上げていくために、打ち合わせとなりました。
さて、シェフは焼肉が大好きです。そんなシェフが″ヤバい焼肉の人″と言うのです。期待に胸を膨らませて店に向かうと、藤枝さんが外で待っていました。
「おお、さすが!鳥羽さんが来た瞬間、雨上がったね!」
藤枝さんは風貌から誰もに慕われるアンちゃん、そんな雰囲気が漂っていました。
藤枝さんがなんで焼肉屋を始めたのか?それは非常にシンプルで、仲間と食べる焼肉の時間が好きで、こんなに美味しい焼肉を仕事にできたらと思ったのがきっかけでした。
みんなで火を囲む喜びって、ここに多分なんか残ってるよね。
と、胸を指しながら話す藤枝さんを見て、コタローと目を見合わせました。もう最高です。
そうして肉を焼いていただきながら、芝浦へのこだわりを伺いました。
なるべく冷凍は避けて、手切りでご用意すること。そうすると、肉は新鮮でかつ匂いが籠らずストレスなく食べられる。
仕入れるのは肉質が柔らかい雌牛。美味しい肉を食べさせたい、という一心で14年間やってきました。
そう語る藤枝さんの焼き姿は丁寧そのもの。
肉への愛情が滲み出ていました。
芝浦は、タレが4種類。
左上からおろしポン酢、タレ、醤油、レモン汁。このお肉はどのタレで食べるのがおすすめか、一つ一つ説明してくれます。
細やかな気遣いにお客様への愛を感じます。
そんな藤枝さんも、もちろん初めから肉のスペシャリストだったわけではありません。
シェフと同じように修行時代がありました。
冷蔵庫の中で耐え忍んで掴み取った信頼
藤枝さんは大手飲食店の商品開発部門にいた時に焼肉にまつわる新商品を作ろうと思いました。しかし、肉のことを全然知らない自分に気付き、勉強を決意。東京都中央卸売市場食肉市場通称『芝浦』に、半年間無給で通い詰め肉のいろはを学びました。
最初の3ヶ月はずっと冷蔵庫にひたすら立って観察だけさせてもらっていたよ。でも、そうしていると徐々に認められて、肉を教えてもらうことができたんだ。冷蔵庫の中で生のお肉を食べ比べさせてもらった時に、こんなに味が違うんだと驚いたよ。
やはり熱意を持っている方は、普通はやらないような行動をして、自分にしか語れない経験をストーリーとして持っているんだと思います。
ちなみに、シェフの修行自体のとんでもないエピソードはこちらの記事をご覧ください。笑
肉をこよなく愛する藤枝さんは、エンタメではなく本質的な美味しさと向き合える焼肉屋を目指しました。
町の焼肉屋としてそのエリアに根付き、美味しい肉のリテラシーを子どもたちから上げていきたい。
藤枝さんのその想いに、シズる一同シズりました。だから、僕たちは焼肉芝浦と一緒に焼肉をシズらせていきます。
まずは、美味しいノンアルコールドリンクからコラボします。
今後についても乞うご期待ください。
美味しいにおける″ふつう″を作っていくこととは何か
さまざまなスタイルやスタンスがありますが、僕たちは、その料理や素材において、当たり前となる美味しいの物差しを作っていきたいのです。
僕らの好きや美味しいが、誰かにとって新しい味との出会いになったり、共感されたりしながら、これからの美味しいにおける共通言語を作っていく。
それは、美味しいにおける″ふつう″を作っていくことです。つまり、食文化を作ることと言えるかもしれません。まだ設立したばかりで何もできていないけど、本気でそう思うメンバーが集まっています。
シズるの進む先には、これからの食文化があると信じて、僕たちは今日も美味しいと向き合っていきます。
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