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日記 一〇二号室その2

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夜ごはんときもちを記録した日記のつづき(2017年2月27日〜)。 踊る阿呆に、見る阿呆。 踊ってころんでしょげて蹴っ飛ばしてうたって仰いで。 よきもあしきももらったものを消化し…
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2017年4月の記事一覧

のんさんのうた

のんさんのうた

二〇一七年四月二十九日土曜日

晴れと通り雨

家に帰ってくると、のんさんは泣いて泣いてはなれなくって。それはうんちをしたからか、体調のわるさからか、どちらもか。お風呂というのは彼女の夢の国。あんなに泣いていたのにけらけら笑わせご機嫌にする。たっぷりあたたまって、着替え。いつもならタオルに巻いた彼女を布団におろすと、くるんっとすぐに起き上がるけれど横になったまま。眠さと具合のわるさかな。眠くて眠れ

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イッツスモールスモールワールド

イッツスモールスモールワールド

二〇一七年四月二十八日金曜日

晴れ

きょうは一日母の家。母たちが仕事をしている午前中、おおきなテレビにて録画されたバラエティー番組をいくつか観る。母の家にいるとおおきな音とおおきな画がずっとオンされている状態にあたまがふあ〜となって、それは得意ではない。じょうずにはなしを聞けそうになくなって、かんがえることもうまくできなさそうになる。

のんさんは、咳をする。へやの乾燥と寒かったのか、風邪をひ

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もぐらの一服

もぐらの一服

二〇一七年四月二十七日木曜日

曇りのち晴れ

帽さんはポールな夜。

事実を、事象をならべることで、詳細をつづるほどに、みえるものもある。(ああ、それはそれはヨダレが出ちゃうなあ)とか思うかもしれない。けれど、それになのか、うん、さだかではないのだけれど、うっ息がつまった。いまが日付を超えて薄暗いふとんのよこ、パソコンのまえだからだろうか。なにかがとうめいになって、こっちがわへいるとき。たとえば

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お池でバターをつかまえて

お池でバターをつかまえて

二〇一七年四月二十六日水曜日

晴れ

川に手をひたすと思ったよりもあたたかい、生ぬるい温度。すこしの生臭さと石についたぬるっとした感触に、川の生々しさをかんじる。見ているほど美しくはなくて生きている。こんなに長くここをみてきたのに、なんにも知らなかった。

のんさんの足が向く方へ歩いていたらきょうは川沿いにたどり着く。橋のしたを歩くと声が響く。手をたたいてのんさんに響きを聞かせようとする

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おはなしはとつぜんに

おはなしはとつぜんに

二〇一七年四月二十五日火曜日

晴れ

坂の上、駅のほうへ行くと「だめだよ」と言ったり抱き上げて連れてゆくという頻度の多いこと多いこと。新宿や吉祥寺へ行ったときもそうだった。彼女は変わらない。きになるものはきになる。たちどまる。手をのばす。もどる。座る。さわる。舞う。歩く。駆けるように歩く。どんなところにいても彼女は彼女。いつもの公園やひと通りの少ない近所にいると、気をつけなくてはというアンテナが

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サングラスをしたあひる

サングラスをしたあひる

二〇一七年四月二十四日月曜日

晴れ

きのうはいつ眠ったのか。目が覚めたら午前四時前だった。ぶーんぶーんと音がする。

三輪車散歩。これまでより降りて歩きたがる。遊具のあるスペースでながく過ごしたきょうだった。はじめましてすべり台。すべり終えると「これ、これ、これ」とリピートしてなんどもすべるのでした。

夜ごはんは、じゃがいもの煮っ転がし、カブの葉としらすの煮びたし、蒸し鶏のサラダ、あさりのお

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モーニングポップコーン

モーニングポップコーン

二〇一七年四月二十三日日曜日

晴れ

きのうの雨に濡れたパスカルさんを拭いて帰って来た帽さん。外はきもちがいいよというものだから公園で朝ごはんをたべることにする。おむすびとお味噌汁とトースト、ピーナッツバターを持って。シートのうえに帽さんが寝転がるとのんさんもそのうえに寝転がる。シートのまわりを歩き回り時々こちらに来てなにか口に頬張ってまた歩いてゆく。カメラを肩にかけて歩くのが気に入ったようす。

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えっほん、こっほん、さっしっし

えっほん、こっほん、さっしっし

二〇一七年四月二十二日土曜日

曇りのち晴れのち雨

夜ごはんは、守谷サービスエリアにて。つけ麺(帽)、和風ハンバーグライス大盛り(ぽ)、主に納豆ごはん(の)。

どうしてサービスエリアでのごはんになったかといえば、帰りは五時間半もかかって、家に着いたのは午後九時半。スマートインターチェンジなんていうECTをのせている車にはすいすいの高速への入り口にしか誘導してくれないGoogleせんせいの難問を

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ポマードに飛び乗って

ポマードに飛び乗って

二〇一七年四月二十一日金曜日

曇りと晴れ

「ごち」と言った。いままで手をあわせるだけで表していたごちそうさま。「すごいー言えるのー」と伝えるととってもうれしそうにわらって、「ごち」と言う。「ごちそうさま」と言いながら手をあわせてみせると、「ごち」と言って手をあわせた。朝からぴかぴかの感動。

きのう、さといもを茹でていたら、夜中の二時手前になっていた。朝にどたばたしないためにと、米を研ぎ、なん

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帽子の惑星

帽子の惑星

二〇一七年四月二十日木曜日

晴れ

買いものもない。掃除も終わっている。のんさんの、旅のまにまに、あてもなくのんびりと散歩ができる。

たどり着いたのは、川の淵。ほんとうは水たまりのようにじゃぶじゃぶとしたかったのだろうが、入るには肌寒いのではないかとかあぶないかしらとか思ってしまってとめてしまった。んーー、そんなにとめる理由は理由になっていなかったかもしれない。手を川につけてさらさらと撫でた。

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いろおにのできる星

いろおにのできる星

二〇一七年四月十九日水曜日

晴れ

きのう眠る前、とつぜんのメール。(でんわ、かけていい?)と。深夜に電話でお喋りだなんてどのくらいぶりだろう。お酒できもちよくなって、かけてきた向こう側は大阪。いま、早急に話さなくてはいけないことなんてひとつもなかった。ぽつりぽつりと、他愛もないことをここちよく聞く。喋る。ここは真夜中のキッチン。ひとつの電灯のあかりいっぱいがひろがっているへやにわたしはいるけれ

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メリーゴランドから抜け出して

メリーゴランドから抜け出して

二〇一七年四月十八日火曜日

雨のち晴れ

八百屋さんへゆこうと外へ出たはずなのだけれど、水たまりの誘惑。足をちょこっと、手でさらさらー、「わああああ。きゃああああ。」ずぼんどぼんたったったたーーーじゃぶじゃぶと、水たまりの横断をくり返す。

もういいか、あそべあそべーと眺めていると、このごろよくお会いするご近所の年少さんとママちゃんズに遭遇。さらなるおおきな水たまりであそんでいるおねえさんたちに

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納豆とドリアで朝食を

納豆とドリアで朝食を

二〇一七年四月十七日月曜日

晴れのち曇りのち

久方ぶりの朝風呂。朝の雑炊をのんさんは好んでよく頬張った。

夕方くらいから雨が降るという予報。午前中、三輪車をかっとばす。散る前の桜をみようと、なのか、なんでもないときより多いお散歩の方たちをすり抜けしゃーしゃー走る。川沿いをくるりとまわり、公園。芝生のうえを駆け回る。つくしのようでつくしではないマッチ棒のようなあたまの植物をぷちっと摘み、わたし

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バターサンドのなる木

バターサンドのなる木

二〇一七年四月十六日日曜日

晴れ (夏だ、これは!な暑さ)

いくこさんとどっちゃんの結婚パーティーへ招待していただいたので三人で出席。

向かいながら電車のなか、歩きながら、突き詰めすぎてチープになるの話、実践としての図工などなど帽さんのもやりとわたしの提案とを喋る喋る。歩きながらというのは、きもちよく会話がめぐる。”思い込む覚悟があるかどうか。”

パーティーはパーティーであって、でももっと

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