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ポマードに飛び乗って

二〇一七年四月二十一日金曜日

曇りと晴れ

「ごち」と言った。いままで手をあわせるだけで表していたごちそうさま。「すごいー言えるのー」と伝えるととってもうれしそうにわらって、「ごち」と言う。「ごちそうさま」と言いながら手をあわせてみせると、「ごち」と言って手をあわせた。朝からぴかぴかの感動。

きのう、さといもを茹でていたら、夜中の二時手前になっていた。朝にどたばたしないためにと、米を研ぎ、なんだか味噌汁をつくり、里芋を茹でて片栗粉をまぶすあとは焼くだけ炊くだけのところまで終わらせて眠る。そうしたら二時の手前になっていた。朝も、帽さんを見送る時間、七時手前に起きる。のんさんが九時ころ目覚めるけれども、準備はほぼ終わっている。よゆうをもって迎えにゆく。なにがどうしてこんなにはりきっているのか。ひさしぶりに会うともだちとはじめましての赤子たち。まだまだ授乳とおむつ替えの頻度が多い彼女たちへのおつかれさまとかわいい赤子の栄養になるようにと、わたしのなかのおせっかいに火がついたようだった。ママちゃんへのふるまい係。おやすみ処。

おむつ替えと授乳をものすごい頻度でループするあのころのことをすっかり忘れてしまっているのだなあとわたし。この時期のママちゃん、手放しで応援。がんばっておるよー。おつかれさまー。そしてそして、二人ともいいかおしていたなあ。もちろん疲れもたっぷりあるのだろうけれど、なにかがほのあかるく光っているやわらかい雰囲気を纏っていた。出産を終えて、こどもと愛でながら過ごす母特有のものなのだろうか。育休中であると言っていた。わすれないといいなと思う。わすれてしまうのかなと思う。この神々しさと野生的で、本能的なこころ。

夕方、移動パン屋さんであいこちゃんが御礼にと買ってくれた焼きそばパンを頬張る。すーさんもドラえもんパンとよもぎあんぱん、それからおむすびをたべる。夕ごはんはこれでいいかと言いながら、わたしはお味噌汁、あいこちゃんはたまご豆腐を用意して玄関の前でたべる。夏が近づいている。夕方がかなしくない季節が来る。こんなふうに、夕ごはんをそとに座ってたべるのもいいなあ。わざわざバーベキューとかそんなことをするわけでもなくて、いつもどおりをちょっと外でというわくわく。

夜ごはんは、とりじゃが、焼き里芋、くるみ和え、塩南瓜、人参と油揚げの炊き込み御飯。

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