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鞘師里保

昨日から何度も書いては消しての繰り返しなんだが、理屈つけてアレコレ言うのは無しにして、ひなフェスで鞘師里保を3年ぶりくらいに観た感想。

「このモーニング娘。を観たかった」

鞘師が卒業した時、僕はモーニング娘。のセンター理論、エース論的なものに嫌悪感を抱いていた。そんなものがあるから、鞘師は擦り減って疲弊して退場せざるを得なかったんだと思っていた。他のメンバーが不甲斐ないから、事務所が安易に鞘師に依存し過ぎていたから重圧が彼女一人に伸し掛かってしまったんだと呪詛めいた感情を持っていた。

そんな漆黒の感情を昇華させるために僕はアンジュルムに惹かれていった。あの時、僕には笑顔と天使の涙が必要だった。

だが、ひなフェスのステージに登場した鞘師里保、譜久村聖、生田衣梨奈、石田亜佑美、佐藤優樹、小田さくらの6人を観た時、スクリーンに映し出された鞘師を観た時、「愛しの君へ」と歌いだした鞘師の声を聴いたその瞬間に、あの突然の卒業から時がすっ飛ばされて一瞬にして望んでいた未来が来た。

キング・クリムゾンの能力が発動したのか、鞘師里保が卒業しなかった世界線に迷い込んだのか、どちらにせよ、これこそが僕の観たかったモーニング娘。だと自然と涙が出た。

これは現メンバーには申し訳ないし、さんざんアンジュルムで「過去なんか振り返らない」「未来しか見ていない」とかほざいていて、どの口が言っているんだと自分でも思うが、偽らざる気持ちだ。

本当にそれくらいあのステージ上の6人のバランスは完璧だと思った。3年前は鞘師一人が圧倒的過ぎたのかもしれない。他の5人が鞘師に並ぶまで3年が必要だったのかもしれない。図らずも9期加入前の数か月だけ存在した5人のモーニング娘。を彷彿とさせるオーラを6人から感じた。

「この6人なら勝てる」そう思わせてくれる説得力があった。

でも、そうはならなかった

僕は春の昼下がりのに見た白昼夢だったと思うようにする。ポカポカとした陽気の中で見た幸せな夢だった。

ありがとう だから苦しまないで
ありがとう だから悲しまないで
あたしが卒業して また復帰したのは
神様の気まぐれ ただそれだけ

キマグレな希望をアリガトウ。


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