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『限りあるMoment』に込められた「自分のために生きる」ことの大切さ

アンジュルム久しぶりの新曲が発表された。

『限りあるMoment』『ミラー・ミラー』という2曲のうち『限りあるMoment』のMVフルサイズが公開されたので少し考察。

まず率直に「カッコよかった」というのが第一印象だ。そして卒業が続き軸となるメンバーが次々抜けていき、またコロナ禍の影響で船木結の卒業すら宙に浮いて進退窮まった状態の中でも「アンジュルムは力強く生きていくぞ!」という決意表明のような曲になっていると思った。

作詞は前作『私を創るのは私』に引き続き井筒日美さん。

『私を創るのは私』は「現状から抜け出す勇気を持つぞ!他の誰かの評価とか知らんがな!私は私なんだから、こんな状況ブチ壊してやるわ!」という現状打破のような感情が強く表れている曲だった。

そこから今作では、もう一歩踏み込んで「何のために生まれたのか」という自問から「限りのある人生でMoment(瞬間)を大切にしたい」と導き出して「他人からの評価に振り回されず、自分のために生きること、そしてそれが結果的に誰かのためになれば素晴らしいよね」という結論に達する。

思うように生きて それが
ひとつでもいいよ
何か 誰かの役に立てるのなら
自分のため生きる それで
誰かにも 勇気
届けられるなら 死ぬ気で生きたい

1番2番に出てくるパートだが、これなんかは心理学者アルフレッド・アドラーの思想にも近い。アドラーの心理学を分かりやすく教えてくれる『嫌われる勇気』にも書かれている「ユダヤの教え」として

「自分が自分のために自分の人生を生きていないのであれば、いったい誰が自分のために生きてくれるだろうか」

という一文がある。

「他人のため」ばかりを優先しがちで、そうすれば「自分のため」にもなる【はずだ】と、とかく日本人は考えがちだ。

だが、まず自分を肯定して自分を受け入れることが大切で、それが無いままに他者に貢献しようとすると、そこに承認欲求のような感情が芽生えてしまい、評価基準までも他者に委ねてしまう状態になる。

結局、他人の評価なんてものは自分ではどうしようも出来ない。ならば無理に他者のために生きる必要なんてない。自分のしてきた努力や利益追求が花開く時、それが他人のためにもなるのだから。

そんな考え方を『限りあるMoment』では強く主張しているようで、とても素敵だと思うのだ。

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そしてアンジュルムの決意をMVでも炎や夕日をバックにしたシチュエーションで盛り上げる。

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それにしても横一列に並び夕日をバックに歩くアンジュルムの美しさよ。

更に『限りあるMoment』は新たな価値観を否応なく求められる時代となった現在の状況に対して「自分のため生きる」という強いメッセージを打ち出しながらも、同時に「仲間の大切さ」をアンジュルムらしく高らかに歌っている。

仲間から受け継いで背負ってく信念、精一杯繋ぎたい

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笑顔でそう語り掛けるのが、かみこというのもエモさ爆発なんじゃないだろうか。アンジュルムの歌割は毎回、涙腺までも刺激してくるからウッカリすると「くぅぅ」と泣きそうになる。

限りあるMomemt 命ごと燃え盛れ
めぐり逢う接点 大切に育てたい
限りあるMoment 熱量で突き進め
諦めず鍛錬 やり抜いたって言い切りたい
それだけ

人生は瞬間、瞬間の連続だ。だからこそ、熱く熱く燃えて突き進む。

そして「諦めず鍛錬をやり抜いた」って言い切りたい「それだけ」と伊勢鈴蘭が新時代のアンジュルムを象徴するかのように力強く締めるのがたまらないと思う。

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刮目せよ!これが新時代のアンジュルムだ!


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