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【名古屋グランパス】グラサポ、すでに阿部ちゃんの虜よ【J1開幕vsベガルタ仙台】

2020年のJ1が開幕した。名古屋は仙台アウェーの開幕戦。去年は仙台相手には良いとこなしだった。更に今年は赤﨑が仙台へ移籍したので、確実にゴール決められる気がプンプン漂っていた。

名古屋、よくそれやられるんです。

だが仙台も怪我人多いしクエンカも不在だし、けっこう飛車角落ちな状態でしょ?そこに不甲斐ない戦いしたら、開幕戦で終戦だよなぁという正直な気持ちもありつつDAZNで観戦。

ルヴァンの鹿島戦でも思ったけど、とにかく立ち上がりが大切。名古屋の選手たちは出足よく体は軽そうな印象だった。悪い時って、もう始まった瞬間に「おもっ!」と感じるので、まずはそこが無いだけで安心。

ただ、やはりトップに前田がいる今の布陣の歪な印象はルヴァンから変わらなかった。どうしても前田が所在なさげで、下にいる阿部ちゃんも距離感が難しそう。

それでも仙台も迫力がないからセンターラインがしっかりと対応してて守備は安定してるかな、と思った矢先の18分に左サイドで持った赤﨑がポーンと対空時間の長いクロスを放り込む。

あれ?っと意表を突かれた格好の全グラサポと名古屋ディフェンス。セットプレーで上がっていたシマオ・マテに対応出来ずにポンとやられてしまう。まさか赤﨑のクロスにやられるとは思ってもいなかったけど、あれは上手く名古屋ディフェンスの穴を突かれましたわ。赤﨑め、、

それでも、なんか去年の点を取られた瞬間の絶望感は無かった。不思議とね。

やはり前線のタレントの信頼度があるせいでしょうね、そして彼らは応えてくれる。

窮屈そうだった前田が右サイドに流れて行き、中にマテウスが入るようになり、中央でマテウスが縦横無尽に掻き回すような動きを取り出して、前線の役割分担がシンプルになった気がしてきた。

それに伴って阿部ちゃんがボールに触る機会が増えてきた。名古屋も両サイドにボールをまず運んで起点にする。そして前線3人の推進力に引っ張られた仙台の中盤も少しサイドに意識が向かいがちになる。

そこの隙間に阿部ちゃんがスルスルっと顔を出す。

時にシンプルにはたき、時にキープしてプレーを落ち着かせる。完全にタクトを握る阿部ちゃんのタキシード姿が見えた。

ああ、これが去年まで川崎フロンターレで感じていた阿部ちゃんの嫌らしさだわ。味方に回った瞬間、なんて素敵な髭男dism。

そんな34分。センターサークル付近で中谷がボールを右サイドの成瀬へ。成瀬は目の前でボールを要求した前田に気持ちの入った縦パスを入れる。サイドラインギリギリを走るボールを前田はスルーしながら反転。付いていた仙台ディフェンダーは対応出来ずに振り切られる。

前田、そのまま独走してゴールラインまで一気。後ろからのタックルも物ともせずにマイナスのグラウンダーをマテウスへ。

マテウス、普通なら自分でシュートする。去年までのマテウスだったら考えるまでもなく、あの瞬間に振り抜いていた。だが、横浜で優勝を経験してきたマテウスはバージョンアップしている。

より確率の高い男がマテウスの後ろのスペースに走り込んでいた。それをマテウスは感じることが出来る男になったのだよ。まずそこが感動する。

そして走り込んでいた男こそ、阿部浩之である。

阿部ちゃん。ああ、これが川崎フロンターレやガンバ大阪を優勝に導いてきた男なのだ。シュート自体も地味に難易度高かったと思う。少しバウンドしていたボールをふかさずスピードも殺さずにゴールへ叩き込んでいた。

もうね、虜ですよ。虜。TORIKO!!!ですよ。

優勝だ!までは流石に言えないけどね、この阿部ちゃんが居てくれたら今年は酷いことにならずにシーズンを過ごせるんじゃないかと思わせてくれた。

そして阿部ちゃんだけじゃない。広島から来た稲垣もいる。米本と共に「稲米コンビ」で無尽蔵のハードワーク。米どころ仙台のピッチで稲作始めたんじゃないかと錯覚させるボールの刈り取り。

試合後の走行距離も阿部、米本、稲垣がダントツで走っていた。そら、あんなに走ってたから当然だわなと納得するレベル。良い選手が来てくれた。

シャビエルとシミッチが出る幕なしという状態なのが凄いと思う。

あとはね、これは去年からの永遠の課題だけど「決めるところで決める」だけ。後半も阿部ちゃんから絶妙なスルーパスに抜け出した相馬くんがキーパーと1対1を外して、その後も阿部ちゃんからの浮き玉にトラップまでは良かった途中出場の山﨑がシュートを打ち損じ。

これのどっちか決めてたら勝ちだった。

正直、勝ち試合を勝ちきれなかったなという印象。でもね、去年の途中からの絶望感から比べたら雲泥の差ですよ。

マッシモ体制に期待なんて出来るの?

そんな疑心暗鬼も既に無いですよ。

ここに万全のコンディションのジョーさえ居たら鬼に金棒でしょ。ま、そこが難しいところなんだけど、山﨑もいるし、駄目ならゼロトップみたいな状態でも戦える気はしてる。なんなら青木が覚醒したら良いじゃない。

まだまだ伸びしろ沢山残しているマッシモグランパスですよ。期待しちゃいましょう。

さあ、2020年のJ1リーグ開幕しました!



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