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【自分軸】ビジョン型と価値観型

「自分軸」とは、自分自身が持っている核となる価値観や信念、そして自己理解のことを指します。自分軸を持っている人は、自分自身をしっかりと把握し、自分にとって本当に大切なことを追求することができます。

「ビジョン型」と「価値観型」

自分軸には、「ビジョン型」と「価値観型」という2つの傾向があります。

ビジョン型の人は、未来に実現したい自分の「ありたい姿」を明確にし、それを目指して行動することで、モチベーションが上がります。具体的な目標を設定することが大切です。目標や夢に向かって進むことでワクワク感や充実感を感じる傾向があります。

価値観型の人は、自分自身が大切にしている価値観を実現することでやる気を出すタイプであり、自分らしさを追求することが大切です。自分自身にとって大事なことに基づいて、一日一日を満たすことでモチベーションが上がります。自分自身の内面に向き合い、自分自身の幸福感や充実感を追求する傾向があります。

「ビジョン型」

ビジョン型の人は、未来の自分や世界のありたい姿を実現することが重要です。自分が目指すビジョンを明確にし、それに向けて具体的なアクションを起こすことでやる気を出します。例えば、ビジョン型の人が起業家として働く場合、自分が目指すビジョンを明確にし、それに向けて日々アクションを起こすことでやる気を出すことができます。

アメリカでは、小さいころから「ビジョンは何?」と聞かれることがあるということですが、これはアメリカの文化的背景によるものです。アメリカでは、自己実現や成功に向けての目標を設定し、それを追求することが重要視されます。そのため、小さいころから自分自身のビジョンや目標を持つことが育てられています。

どちらが優れているということはない

ビジョン型と価値観型、どちらが優れているということはありません。ビジョンや目標を持つことは、自分自身を動機づけたり、方向性を示したりする上で非常に有効な手段です。しかし、ビジョンや目標がなくても、大きな成果を上げたり、充実した人生を送っている人がいることも事実です。

たとえば、ビジョンや目標がないからといって、人生に興味を持たずに過ごしているわけではありません。彼らは、自分の興味や好きなことに没頭したり、周りの人とコミュニケーションをとったり、社会貢献活動に参加したり、人間関係や仕事に専念したりして、自分の人生を豊かに過ごしています。

また、ビジョンや目標を持たないことで、より自由で柔軟な生き方をすることもできます。ビジョンや目標が明確な人は、その目的に向かって努力するために、自分に厳しいルールを課すことが多いです。さらに、ビジョンにこだわりすぎるあまりにストレスを抱え、やがてうつ病や不眠症になってしまう人もいます。ビジョンを持つことが大切であることは確かですが、そのビジョンに固執しすぎることは逆効果になることもあるのです。しかし、ビジョンや目標がない人は、その自由度が高いため、自分自身に対して柔軟な対応ができる場合があります。

また、ビジョンや目標がないという状態は、必ずしも一生続くわけではありません。人生は変化するものであり、いつか何かが起こって自分自身が変わり、新しいビジョンを見つけることもあります。そのため、ビジョンや目標がないという状態にある人も、今の自分に必要なことに集中し、そこから新しいビジョンを見出すことができるのです。

さらに、ビジョンがないからといって、何もやる気がないわけではありません。自分がやりたいことや興味を持つことを見つけ、それに集中していけば、自然とやる気がわいてくることもあります。自分自身の内側に向き合い、自分が本当にやりたいことを見つけ、それに向かって努力することで、成果を出すこともできるのです。

つまり、ビジョンや目標を持つことは大切ですが、それがないからといって劣っているわけではありません。自分自身と向き合い、自分が本当にやりたいことを見つけ、そのために努力することが、自分自身を成長させ、幸せに生きるための一歩となるのです。

日本人は「価値観型」が多い

価値観型の人は、仕事において自分の価値観を実現することが重要です。仕事内容よりも、自分がどのように仕事をこなすかが重要であり、自分が自分らしく仕事をすることでやる気を出します。例えば、価値観型の人が手仕事の職人として働く場合、毎日毎日丁寧な仕事をし、自分が納得できる品質を追求することでやる気を出すことができます。

価値観型の人は、自分自身にとって大切なことに基づいて、行動することがモチベーションにつながる傾向があります。そのため、「夢や目標は?」と聞かれても、具体的には答えられなくても、自分自身が大切にしていることやこだわりを語ることができます。

日本人は、家族や職場などの集団の中での役割や責任感を重視する文化的背景があるため、価値観型の人が多くいるとされています。仕事においても、自分自身の価値観に基づいて仕事をすることが重要であり、自分自身のやりがいや意義を見出すことができます。

価値観型の人が仕事で大切にすることは、例えば、自分自身がやりがいを感じる仕事であること、自分自身が信念を持って取り組めること、人々の役に立つこと、誠実に仕事をすること、自己実現に繋がることなどがあります。これらの価値観に基づいて、自分自身が仕事をすることで、充実感や幸福感を得ることができます。

自分自身の価値観を知り、それに基づいて行動することが自己実現や幸福感につながります。自分軸を持ち、自分自身が大切にしていることに向き合い、それを追求することが大切です。

もし、価値観型の人からどうしてもビジョンを引き出したい時、直接的に「ビジョン・目標は何?」と聞きいても、相手のビジョンを引き出せないことがあるかもしれません。それよりも、自分自身が目指す方向性や将来のビジョンを自然に語り合うことで、相手とのコミュニケーションを深め、自己実現や成功に向けた目標を共有することできると思います。

自分軸を持つためには、自分が「ビジョン型」なのか、「価値観型」なのか自己理解を深めることが必要です。自分自身を客観的に見つめることで、自分の強みや弱み、やりたいことややらない方がいいことなどを把握し、自分自身をより深く理解することができます。

仕事における違いについて

価値観型とビジョン型の違いは、自分自身の内面の動機に基づくことが多いです。価値観型は、自分が求めることや、自分がどのような環境で働きたいかを優先して考え、その後にそれを実現できる仕事を選ぶ傾向があります。一方、ビジョン型は、将来の自分の姿を先にイメージして、そのために必要な仕事やスキルを身につけることが目標となっています。

具体的な例としては、就職活動の場合、ビジョン型の人は、ある程度自分の目指す道を決めてから、その分野の企業を探し、そこで働くために必要なスキルや資格を身につけようとします。たとえば、「5年後にWebディレクターになりたい」目指す道を決めてそれが実現した場面を思い浮かべるとワクワクします。未来に向けた自分自身の姿を描き、それに向かって行動することでやる気を得るのです。

一方、価値観型の人は、どのような企業であっても、自分が大切にする価値観に合致し、自分が納得できる働き方ができるかどうかを重視して選びます。また、自分自身の価値観を満たすことができることでやる気を得ます。たとえば、「クリエイティブな発想が活かせる」「マイペースでルーティンをこなす」「チームワークで成果を出す」「とにかく一番になる」「人とのつながりを大事にする」「結果が評価される」「笑顔になれる」「自己成長できる」「人の役に立てる」などの価値観で満たされることでやる気がでます。

動機づけをするときの注意点

この2つの傾向には、それぞれの動機付けに関しても違いがあります。

ビジョン型

ビジョン型の人は「近づいている感」を大切にし、未来のビジョンに向けて進んでいるか、進むために必要なことは何かを考えます。自分がどこに向かっているのか、何を達成したいのかを考えることが多いです。例えば、ある人が5年後に自分の起業を始めることを目指している場合、その人は現在の仕事に取り組むときに、どのスキルを身につけたり、どのつながりを持ったりすることが役立つのかを考えます。そして、ビジョンから逆算して5年後の未来の自分にどれくらい近づいけているかを大切にしています。

価値観型

価値観型の人は、「満たされている感」を大切にし、自分の価値観を満たすことができるか、もっと満たすためにできることは何かを考えます。自分の価値観に沿った仕事をすることが大切だと感じます。例えば、今日はよりお客様を満足させることができた、チームのみんなが喜んでくれた、昨日より完璧に近いものができたなどそれが彼らの価値観を満たすことになります。価値観型の人は、自分の価値観の中で一日一日を大切に働くことができるかが重要です。

傾向がちがう相手の行動を否定して自分の傾向を押し付けてしまうと良好なコミュニケーションが取れないばかりでなく、生産性があがりません。どちらのやり方が正解かではなく、人によって「やる気の素」が違うだけです。また、ビジョン型同士でもビジョンが違ったらうまくいかないことがありますし、価値観型同士でも同じ価値観とは限りません。大切なことは、相手の立場に立ち、相手の傾向を受け入れることで、違う傾向同士うまくパートナーシップをとれることということです。

あなたはどちらの傾向が強いでしょうか?どちらの傾向に近いのかを知ることで、自分自身を理解しやすくなります。そして、その傾向に合わせた行動をとることで、より自分自身が成長し、満足感を得ることができるのではないでしょうか。

自分自身がどちらの傾向に近いのか、ぜひ自分自身を見つめ直してみてください。そして、それに合わせた行動をとって、自分自身の成長と満足感を得ることができるように頑張りましょう。


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